初心者必見!ゴルフコンペならではの用語や注意点を見てみよう
1.ゴルフコンペとは?
ゴルフコンペとは、「ゴルフコンペティション」の略です。
コンペティションとは「競技会」という意味ですので、直訳すると「ゴルフの競技会」という意味を持ちます。
競技会と聞くと、本当に上手い人たちが集まってその腕を競うと思われがちですが、それらはゴルファーの間で「競技」と明確に示される場合が多いです。
一般的にゴルフコンペと言うと、ゴルフの仲間内の集まり、会社内の集まりなど、親睦会の意味合いを兼ねて開催される場合がほとんどです。
ゴルフコンペには、「○○会親睦コンペ」や「○○周年記念コンペ」などの名称が付けられています。
その規模は様々で、3組で開催されることもあれば、ゴルフ場全体を貸切って、30組や40組の大人数で開催されることも!
人数が多ければ緊張してしまうと思う人もいるかもしれませんが、ゴルフコンペの参加者が共通点がある人たちがほとんどのため、誘われたら気軽に参加してみると良いでしょう。
2.ゴルフコンペに誘われたときに確認する点はこんなこと
ゴルフコンペに誘われたら、以下の点を確認をしておきましょう。
大勢の人たちが参加する会ですので、「知らなかった」では、他の人に迷惑をかける結果となってしまうかもしれません。
2-1.日時
まず、日時です。
誘われて返事をしたは良いものの、この日時に自分の体が空いていなければ、参加すること自体が難しいです。ゴルフコンペも通常のプレーと同じように、事前予約をするため、返事をしたのに予定が入っていたという場合は、キャンセルなどで迷惑をかけることになります。
スタート時間は、参加者が決定してからゴルフ場に組み合わせを登録するため、1~2週間前に知らされることが多いです。
もし、家庭の事情や仕事の事情などで、早めスタート、遅めスタートが都合が良いという場合は、あらかじめその旨を伝えておくと良いでしょう。
自分のスタート時間の5分前にはティーインググラウンドにいれるよう、逆算して自宅を出る時間を計算しておくとスムーズです。
2-2.開催ゴルフ場とアクセス
次に、開催ゴルフ場と、そこまでのアクセスです。
行き慣れたゴルフ場であれば大体の時間が計算できると思いますが、ゴルフコンペでは、行ったことのないゴルフ場が会場になることも多いです。
知らない道で何かトラブルがあった場合、集合時間に間に合わない可能性も出てきます。
当日にカーナビにゴルフ場をセットして、その通りに動くのではなく、事前にゴルフ場までのアクセスを調べておき、当日は確認程度でセットするくらいが気持ちにも余裕を持って移動できるでしょう。
近場の駅まで送迎バスが来てくれる場合は、何時にバスに乗れば何時にゴルフ場に着けるかの確認も必要です。
ゴルフ場の送迎バスは、20分に1本、30分に1本など、決まった時間に運行される場合も多いため、乗ったは良いけれども出発までに30分かかった、といったこともあり得ます。
早い時間に着く分には良いですが、遅くなるとそれだけ幹事や同伴者に心配をかけてしまいますので、しっかりと開催ゴルフ場とアクセスを頭に入れておいてくださいね。
2-3.集合時間
ゴルフコンペでは、プレーの前に集まって、受付やルール説明、幹事挨拶、記念撮影などの開会式が行われることが多いです。
例えば自分のスタート時間がゴルフコンペの中の3組目だったとしても、開会式は1組目がスタートする30分程度前に行われるため、その時間が参加者全員に集合時間としてアナウンスされています。
スタート時間までに着けば大丈夫と思っていると、他の参加者に迷惑をかけかねません。
ゴルフコンペでは多くの人が集まって、未経験の人は少なくとも緊張を感じるものですから、集合時間の前にゴルフ場に着き、練習をしたり、コーヒーを飲んだりするなど、自分を落ち着かせる余裕を持った方が良いでしょう。
2-4.費用・清算方法
通常のラウンドでは、プレー代・昼食代・茶店利用の料金や練習場の貸ボール代金などを合算して支払われる方法が取られます。
けれど、ゴルフコンペに参加した場合、それらとは別に、「参加費」が追加されることが一般的です。
一般的な相場としては1,000円~3,000円、高いところでは5,000円などの金額が提示されることもあります。
ゴルフコンペには、開会式で記念すべき一打目としてスモークボールを打つイベントが行われたり、ニアピンやドラコンなどの賞が設けられていた場合、フラッグを用意するなど、さまざまな備品代がかかります。
親睦目的のものでも参加者全員が1~最下位まで順位が出され、それぞれの順位に応じた景品や、参加賞が用意されます。
参加費は、これらの備品や景品に対して利用されます。
多くはラウンド代金は各自フロント清算、参加費等は現金で徴収となりますが、参加費等も含めて全てフロント清算といった場合もありますので、その費用は方法は、事前に確認しておきましょう。
2-5.表彰式の有無
ゴルフコンペでは、終わってすぐに解散といった流れを取ることは少なく、皆がホールアウトをしてスコア集計をしたら、全員の順位を算出し、表彰式、並びに閉会式が行われます。優勝者は参加者の前で、スピーチを求められることもあります。
但し、ゴルフ場を貸切にするような大きなコンペでは、各自解散、後日成績表や景品を自宅へ郵送、といった流れを取ることも多いため、自分の参加するゴルフコンペで表彰式や閉会式を開催するのかどうかを確認しておきましょう。
表彰式は無いものとして自分一人帰ってしまうと、景品の受け渡しなどで幹事が困ってしまう場合があります。
その後の予定を入れていたとしても、表彰式の有無により、閉会式までいられるよう、時間を調整するのが良いでしょう。
3.グロス?ネット?ハンディキャップで順位は変動する
実際にコンペに出た人で、初めて順位表を見たとき、スコアが2つ記載されていることに首を傾げた人もいると思います。
その2つとは、グロススコアと、ネットスコアです。
グロススコアとは、実際にそのプレーヤーが打ったスコアのことで、ネットスコアとは、その人に与えられたハンディキャップをグロススコアから引き算し、算出されたスコアのことです。
ゴルフコンペでの順位は、ネットスコアを基に、1位から最下位までの成績が出されます。
ゴルフコンペには、腕前が確かな人から、ゴルフを始めたばかりの初心者まで、さまざまな人が参加します。
グロスだけで競ってしまうと、その腕前通りの結果が出てしまい、面白くありませんよね。
そこでゴルフコンペでは、老若男女の分け隔てなく、公平に順位を競えるハンディキャップを付与し、ネットスコアで競うことで、誰でも平等に競技に参加できるような仕組みを設けられています。
あらかじめその人の実力に応じたハンディキャップを用いる場合もありますが、多くは「ダブルペリア方式」を競技方法として採用し、18ホール中隠しホールとして設定した12ホールでのスコアからその時だけのハンディキャップを算出します。そこで出たハンディキャップを用いるといった方法です。
極端ですが、グロススコアでは最下位だったのに、ネットスコアで優勝! なんていう話もないわけではありません。
4.入賞の他にも賞があることも
参加するにはもちろん優勝景品を持って帰りたいと思う方もいると思いますが、ゴルフコンペでは、優勝や2位、3位などの順位に応じた賞だけではなく、他にユニークな賞が設けられていることが多いです。
主なものを紹介します。
4-1.ベスグロ賞
ベスグロとは、”ベストグロス”を略した言葉で「最もグロスの少ない人」を指します。グロスというのは、実際にプレーヤーがホールアウトするまでに打ったスコアのことです。
ハンデ戦のコンペではベスグロを出した人が優勝というわけではなく、ハンディキャップを引いたネットスコアで競われます。
けれど、このベスグロ賞により、グロスが一番良かった人も表彰を受けることができます。
実際にはネットスコアで優勝した人よりもグロススコアが少ないので、上級者はこちらの方が嬉しいと感じる人が多いようです。
4-2.ニアピン賞
ニアピン賞は、主にショートホールで競われます。
ショートホールではドライバーを持たずに、アイアンやフェアウェイウッドなど、距離に応じたゴルフクラブで直接グリーンを狙っていくホールですが、その一打目で、カップに一番近い位置にボールを止めた人が、得られる賞になります。
ニアピン賞用のフラッグが用意されています。
先頭の組から、一番ピンに近い位置につけた人が、そのフラッグに名前を書き、自分のボールの位置に挿し、後続の組のプレーヤーたちに、現在のニアピンはここだと、示しておきます。
名前を書いた人が、暫定勝者となりますが、二組目、三組目の人たちが、その人よりも内側につけた場合、同じようにフラッグに名前を書き、ニアピンの場所を更新します。
ニアピン賞は、そのフラッグに最後に名前を記入した人が受け取ることのできる賞になります。
4-3.ドラコン賞
ドラコンとは、「ドライビングディスタンスコンテスト」が略された言葉です。
ティーショットでドライバーを使用できるホールで設定されていて、そのホールにおける最長飛距離を競う賞のことです。
ただ飛ばせば良いというものではなく、一般的には、ボールの止まった位置がフェアウェイをキープしていることが条件となります。このため、飛距離のほかに、方向性も追求されるゲームです。
こちらもニアピン賞同様、一組目のプレーヤーで一番飛距離のあった人が専用のフラッグに名前を書き、自分のボールの位置に挿しておきます。
後続のプレーヤーでそれを超えた人は、フラッグに名前を書き、位置を更新していくという仕組みで、最後に名前を記入した人がドラコン賞の受賞者となります。
4-4.ブービー賞
ゴルフ以外で耳にしたことがある人もいるかと思いますが、ゴルフコンペでは、ブービー賞が用意されていることも多いです。
ブービー賞とは、最下位一つ手前の人に贈られる賞のことで、「ドベ2」とも表現されます。下から2番目ということですね。
「のろま」「まぬけ」などといった意味合いのある“ブービー”という言葉から来ているもので、実は、元々は最下位の人に送られる賞でした。
それが最下位になると景品がもらえる! ということで、本来なら最少打数を競いベスグロを狙っていくゴルフというスポーツの中で、わざと最下位を狙う人が出てくるようになりました。
そのため、狙って取れるものではない、最下位の手前の人をブービーというようになったのです。
意図的にビリから2番目になるのは難しいことですからね。ちなみに、ベスグロを取った人でも、ダブルペリアのハンディが思うようにつかず、ブービー賞を獲得するといったこともあるのが、ゴルフコンペの面白いところです。
5.コンペならではのルールをチェックしておこう
正式なゴルフの競技以外ではルールに厳格に則ってプレーする方も少ないと思いますが、ゴルフコンペでは、参加者共通のルールを「ローカルルール」として定める場合があります。
ゴルフコンペならではのルールで多いものが、以下の2つです。説明されて分かるようにチェックしてみましょう。
5-1.6インチプレース
「6インチプレース」とは、ゴルフ規則の中に存在しないものです。
しかし、プライベートで行われるゴルフコンペでは、「6インチプレースOK」と記載されている場合が多いのです。
6インチプレースとは、ペナルティなしで、自分のボールのある位置から、カップに近づかない範囲で、6インチ以内の場所にボールを移動させることができるというルールです。
移動する際は、ボールをドロップ(落とす)ではなく、プレース(置く)します。
ボールが落ちた場所が不良の状態だった場合に使うことが効果的です。
6インチとは、15.24cmの距離です。
プレー中にいちいち定規を持って計るわけにはいきませんので、個人差はありますが、手を広げた状態で親指から小指までの間の距離くらいとして、大体で計る場合が多いです。
5-2.ワングリップOK
ワングリップOKも、6インチプレースと同じく、ゴルフ規則の中には存在しません。
こちらはグリーン上で使えるルールで、ボールがグリーンに乗って、その位置が、パターのグリップ、約30cm以内であれば、次のパットは入ったとみなして、ボールを拾い上げても良い、というものです。
ショートパットに不安を持つ人や、初心者にも優しいルールで、進行を早めるためにも効果的なルールです。
ただし、同伴者が「(拾い上げても)OK」という言葉を発しない前に拾い上げてはいけませんので、注意しましょう。
スコアカードは代表者一人が提出
ゴルフコンペは多くの参加者のスコアを集計して、1位から最下位までの順位を出します。
一人一人が自分のスコアを提出するとなると、人数が多いほど幹事やゴルフ場も負担になってしまいますので、一組の中で代表者を決めて、その代表者がみんなのスコアをまとめたカードを提出します。
最近はカートにスコアを入れることのできるナビがついているゴルフ場も増え、その場合、集計や順位表もそちらで自動的に出してくれます。
そのようなナビがついていれば、手間いらずで間違いがないですね。
ちなみに、代表者はパーティの安全を意識したり、プレーファーストを意識する、「エチケットリーダー」と兼ねる場合も多いです。仮に指名された場合、役割を理解し、務めていきましょう。
ゴルフコンペの幹事に指名されたら?
初心者の方にはまだまだ縁遠いお話かもしれませんが、定期的に開催されているゴルフコンペでは、優勝者が次の幹事をやるなど持ち回り制にしていることも多く、自分が幹事になる可能性も、ないとは言い切れません。
もしゴルフコンペの幹事に指名されたら、ゴルフ場の手配や連絡、参加者の募集、景品の買い出しやフラッグ作りなど、多くの作業が待っています。
けれど、経験者に聞いたり、協力者を募ったりして、どのようにするとみんなが楽しめる会を作ることができるのか、考えて取り組んでいくことが大切です。
楽しいコンペでもマナーやエチケットには十分気を付けて
こちらを読んで頂いて、初めてのコンペに参加する不安は少しでも解消できたでしょうか。もし誘われたゴルフコンペが知人だけの親しみのある会だったとしても、ゴルフは紳士淑女のスポーツです。
基本的なマナーやエチケットを守るよう行動しながら、ゴルフコンペならではの空気を、思い切り楽しんできてくださいね。