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ゴルフスイング

ゴルフ侍

マン振りが全ゴルファーを救う|第14回「運動神経が悪い」→「マン振り」

拙者、ゴルフ侍と申す。

諸君のゴルフの悩みを拙者が見事に断ち切ってみせよう。

「運動神経が悪い」と嘆く諸君、「マン振り」をなされよ。

ゴルフに運動神経は必要か?

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近年、プロゴルファーがアスリート化をしている。

1997年にタイガー・ウッズがマスターズを初優勝をしてから、その傾向は顕著になったように感じる。

今の男子プロは見るからに筋肉隆々、ゴルフ以外のスポーツでも活躍できそうな体型をしている。

これからゴルフを始める人は、運動神経が良くないとゴルフは上手くなれないと思っている人が多いのではないだろうか。

そんなことはない。

運動神経が良いに越したことはないが、運動神経が悪くてもゴルフは上達できる。

まずは「運動神経」という体のメカニズムを確認しておこう。

「運動神経」は脳から体への伝達信号の速さである

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「運動神経」とは、脳から体の動きを指令するための神経伝達システムである。

運動神経の良し悪しは、脳から体への伝達信号が速いか遅いかの違いであるとされている。

ゴルフを例にしよう。

伝達信号の反応が速い者は、球を打つという感覚をすぐにつかむことができるが、その鋭敏な感覚に頼り過ぎる余り、その時の心情や思考に大きく左右される。

伝達信号の反応が遅い者は、自分の感覚で球に当てることは困難であるが、一度スイングが固まってしまえば、どんな状況でも再現性の高いスイングを繰り出せる。

どちらも一長一短。

翻(ひるがえ)って、それはただの個性と言える。

変えようがなく、また変える必要もない。

不動裕理という女性プロゴルファー

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不動裕理(ふどうゆうり)。

2000年から2005年の「6年連続」で日本女子ゴルフツアーの賞金女王となった人だ。

日本のゴルファーであれば知らない人はいないだろう。

彼女はある時、インタビューでこう答えていた。

「子供の頃からスポーツは苦手で、運動神経はなかった」と。

もちろん努力の人であるが、運動神経がなくてもゴルフは上手くなれることを身をもって我々に示してくれたのである。

よって運動神経が悪いならば、悪いなりの上達方法が必ずあることは間違いない。

「マン振り」で自分の個性を暴き出そう

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「運動神経が悪い」と嘆くのであれば、まずは「マン振り」を試せ。

「マン振り」では、己の個性が形となって現れる。

縦振り・横振り、スイングは何でも良い。

己の特徴をしっかりと認識しつつ、試行錯誤の中から飛ぶスイングを見つけ出すのだ。

ヘッドを返すという一連の流れを例にしても、脳から体への伝達スピードは人それぞれなので、自分にとって完璧なタイミングがどこかにあるはずである。

①インパクトで返すか
②右膝あたりで返すか
③右腰あたりで返すか
④右肩あたりで返すか
⑤切り返しで返すか

①に近ければ、イメージと結果がほぼ等しくて運動神経が良いと言える。うらやましい。

⑤に近ければ、イメージと結果がずれているが、そのギャップを意識しながら打てばいいだけのこと。

なお①〜⑤に当てはまらない、無意識にヘッドが返るゴルファーもいるので注意しておこう。

全力を出さない大人しいスイングでは、個性は現れないぞ。

これからも個性を殺したゴルフを続けるおつもりか?

「マン振り」は己を映す鏡である。

マン振りせよ。

さらば道は開かれん。