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日本のゴルフが心配です。~LPGA人気復活の理由~

90年代から人気に陰りが見えたLPGAですが、2003年に救世主が現れます。

女子高生でありながらプロのトーナメントで優勝を果たした宮里藍プロの登場です。

同い年の横峯さくらプロと共に、日本の女子プロゴルフ界に旋風を巻き起こしました。

LPGAに爽やかで華やかなスーパースターの登場!

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『藍ちゃん、さくらちゃん』の登場は、とても鮮烈でした。

若くて、溌剌として華やかでした。しかも強かった。

古くからのゴルフファンは、彼女たちを『娘のように』応援し、同世代には新しいゴルフファンが生まれ、さらには、彼女たちに憧れる『妹たち』があとに続きました。

忘れてはいけないのが、当時の樋口会長を中心に、若手の教育の徹底と、育成の場の充実させる施策を行ったことです。

その一つとして、トーナメントにおけるスポンサーやファンサービスの徹底があります。

また、下部ツアーにあたる『ステップ・アップ・ツアー』にもスポンサーがつき、CS専門チャンネルでのテレビ中継も整い、次々と若手人気プロが登場する好循環が生まれ始めました。

そのきっかけは、『藍ちゃん、さくらちゃん』であったことは間違いありません。

が、きっかけを生かせたのは、当時の樋口会長を中心としたLPGAの取り組みがあったからでしょう。

JGTOが発足しPGAから独立

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1999年の男子ツアー賞金王は尾崎直道プロでした。シーズン終了後、トーナメント界に激震が走りました。

PGA(日本プロゴルフ協会)からトーナメント部門が独立し、JGTO(日本ゴルフツアー機構)が発足したためです。

対立の構図は、守旧派のPGA幹部と改革派の選手会。この遺恨は、数年にわたって残ったと記憶しています。

このタイミング、おわかりですよね。

こうした諍(いさか)いを繰り広げている間に、ゴルフの競技人口は減少に転じてしまったのです。

絶対的な因果関係は、不明としておきます。

しかし、2001年をピークにゴルフ人気は少しずつ陰りを見せていきました。

続く女子ツアー人気だが……

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『藍ちゃん、さくらちゃん』以降も、女子ツアーは次々とスター選手を輩出しています。

『黄金世代』と呼ばれる1998年度生まれの選手と、『プラチナ世代』と言われる2000年度生まれの選手が次々とツアーで活躍しています。

この世代の女子プロゴルファーは、よく飛び、小技も上手く、フォームも美しく、かわいらしいです。

しかし、ゴルフの競技人口はなかなか回復しません。女性ゴルファーが増えたら、男性もそれに続くという一般的なマーケティング理論も通用しません。

では、ゴルフが輝きを取り戻すために必要なものとは何なのでしょうか?

(続く)