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飛距離に関するミート率の計算方法!芯で打てる練習方法も紹介
ゴルフでは、クラブを力任せに振り回せば飛距離が出るわけではありません。
そこには「ミート率」という数値が多いに関係してきます。
同じ人が同じヘッドスピードで同じクラブでボールを打っても、ミート率が高い人のほうが飛距離が出るのです。
そこでここでは、ミート率や飛距離の計算方法について解説をしていきます。
今よりもボールを飛ばしてスコアを良くしたいという人にとってとても重要な要素なので、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
ミート率とは?
ミート率とは、簡単に言うと、効率的にパワーをボールに伝達させてヒットしているか否かの指標の数値です。
数値が高ければ高いほど、パワーをボールに伝えられているということになり、飛距離が出やすくなります。
ミート率は飛距離だけでなく、ボールの飛び出す方向性にも影響を与えますので、ミート率のアップはスコアアップにも直結すると言って良いでしょう。
ミート率の計算式
ミート率は
(ボール初速)÷(ヘッドスピード)
で算出されます。
要はボール初速とヘッドスピードさえ計測できれば、ミート率は簡単に求めることができるのです。
いくらヘッドスピードが速くてもしっかりと効率的にパワーを伝達できていなければ、ボール初速は遅くなってしまい、結果としてミート率が低くなり、飛距離も出ない、ということになってしまいます。
ミート率の最大値
ミート率は、高ければ高いほどボールにパワーを伝えられているとお伝えしましたが、この数値にも上限があり、1.56が最大値となっています。
これはルールで定められており、プレーで使用するゴルフボールは、この数値を超えないように作られているのです。
1.56という数値はプロゴルファーでも叩き出すことが難しいのですが、自分のミート率をいかにこの数値に近づけられるかが、ゴルフをする上での課題になります。
シャフトが長いクラブほどミート率は上がりにくい
どのクラブでも同じだけのミート率を求めようとする人がいますが、実は、シャフトが長いクラブほど、ミート率は上がりにくくなります。
ドライバーに代表されるシャフトが長いクラブは、手元とヘッドが離れていますので、トップの位置からダウンスイングをした時、インパクトをするボールの位置までヘッドが返ってくるのが遅くなってしまいます。
手の動きとヘッドの動きに多少のタイムラグが出る分、長いクラブは扱いにくく、ヘッドも軽いため暴れやすいという特徴があり、いざスイングしてみたら、アドレスした位置よりも打点がズレてしまうことが多々あります。
打点がズレてしまうと、クラブヘッドの芯でボールをとらえることが難しくなり、ミート率は下がる、ということですね。
また、ロフトが立ったクラブと寝たクラブでは、ロフトが立ったクラブのほうがミート率は高くなります。
9番アイアンとドライバーではミート率が違いますので、それは頭に置いておきましょう。
ミート率を用いた飛距離の計算式
先ほどはボール初速とヘッドスピードからミート率を求める計算式をご紹介しましたが、ここではおよその飛距離を算出する計算方法をお伝えします。
計算式は至ってシンプル。
【ヘッドスピード×ミート率×4=飛距離】
ヘッドスピードとミート率を掛け合わせて出たボール初速に、4という数字を掛けることによって、およその飛距離を求めることができます。
飛距離は好スコアを狙うゴルファーにとっては非常に重要な要素なので、飛距離を算出しながらしっかりと練習がしたいという方は、この計算方法でご自身の飛距離の目安をつかんでください。
また、この計算式で出される飛距離まで実際に飛んでいない場合は、スイングやクラブとの相性など、どこかにエラーがある可能性が高いです。
例えば、スピン量が多い、打ち出し角が高過ぎる・低過ぎるなどがそれに当たります。
この場合は、原因を特定して、改善を図りましょう。
アマチュアゴルファーのミート率
ミート率の上限は1.56とお伝えしましたが、アマチュアゴルファーのドライバーのミート率の平均値は、1.3前後と言われています。
もちろんアマチュアゴルファーと言っても、120を打つ人もいれば、「シングル」と呼ばれる、ハンディキャップが9以下の上級者もいるので、その幅が大きいです。
シングルゴルファーが必ずしも飛距離が出る人とは限りませんが、上級者はやはり安定した飛距離を出せる人が多いと言えるでしょう。
その飛距離を出すためには、ヘッドスピードに加えて、やはり、ミート率が重要なポイントです。
シングルゴルファーを目指すのであれば、アマチュアゴルファーの平均値1.3よりも高い数値、1.3後半から1.4を目安に練習してみましょう。
プロゴルファーのミート率
プロゴルファーの場合は、シングルプレーヤーよりさらに高く、1.4後半~1.5程度が平均的なミート率と言われています。
上限が1.56ということを考えると、驚異的な数値ですよね。
テレビや実際にゴルフ場に行ってトーナメントの観戦をしたことがあるという人もいるかと思いますが、男子プロゴルファーだけでなく、決して大柄ではない女子プロゴルファーでさえも、一般男性よりもドライバーの飛距離が大きいのは、同じくらいのヘッドスピードでもミート率が良いからです。
例えば、ヘッドスピードがプロゴルファーもアマチュアゴルファーも、同じ40メートル/秒(m/s)だった場合、プロゴルファーのミート率が1.5、アマチュアゴルファーのミート率が1.3だとすると、飛距離が変わってきます。
<プロゴルファー>
ヘッドスピード40m/s×ミート率1.5×4=約240ヤード
<アマチュアゴルファー>
ヘッドスピード40m/s×ミート率1.3×4=約208ヤード
やはり、ミート率が変わるだけで大きく数値が変わるという結果になります。
ミート率が低い原因
ミート率が低い原因は、アドレスで構えた場所にクラブヘッドが戻ってこず、打点がブレていることです。
打点のブレはその人ごとのスイングがどのようなものなのかなど、様々な要因がありますが、良くある原因として以下の2つが挙げられます。
1.インパクト時に上半身が起き上がっている
ゴルフでミスショットが出る一番の原因とも言える、インパクト時の上半身の起き上がり。
上半身が起き上がってしまうと、打点がブレて飛距離が出ないだけでなく、身体が開いてスライスが出たり、ダフリやトップなどのミスが出たりと、安定したスイングをすることができません。
インパクトで上半身が起き上がってしまうのは、前傾姿勢がキープできていないからです。
おヘソの少し下、丹田と呼ばれる部分に力を入れて身体の軸を意識したスイングをすることで、前傾姿勢を保ちやすくなります。
2.テークバック時に身体がスウェーしている
打点がブレるもう1つの原因は、テークバック時の身体のスウェーです。
スウェーとは、スイング中に身体が左右にズレてしまうことを指します。
テークバック中に右に身体がスウェーしてしまうと、インパクトでクラブヘッドを元の場所に戻すために、ダウンスイングで身体を左にスウェーして戻す動作が必要になりますが、この動作を伴って打たれたボールは、飛距離を期待できません。
テークバックでのスウェーで、パワーが逃げてしまうからです。
本来のスイングでは、テークバックの身体の捻転で作られたパワーをトップで貯め、ダウンスイングからインパクトでそれを一気に解き放つことで、ボールを飛ばしていきます。
その場で回転するような形でテークバックができるよう意識すれば、スウェーでパワーが逃げることを防げるでしょう。
ミート率は芯でボールを打てているかが鍵
ミート率を上げるためには、クラブの芯でボールを打つことが鍵になります。
新発売されたゴルフクラブのキャッチコピーには、「スイートスポットを広げた」などの文言が多いと思いませんか?
この「スイートスポット」が、まさにクラブの芯のことなのです。
スイートスポットはあくまで点であり、最近目にする「スイートエリアを広げた」という文言は、スイートスポットを大きくしたという意味ではありません。
多少スイートスポットを外したとしても、ヘッドがブレにくく、ボール初速が落ちにくい特徴を持っているクラブに対して使われるものと覚えておきましょう。
ミート率を上げるための3つの練習方法
ミート率が低い原因からスイングを見直した上で、さらにミート率を上げるための練習方法を3つ見ていきましょう。
1.ティーアップしたボールを打つ
2.ハーフスイングで打つ
3.素振りを繰り返す
どれも日常の練習に取り入れることができる、簡単で効果的な方法です。
1.ティーアップしたボールを打つ
ティーアップしたボールを打つ練習方法です。
持つクラブは、最初のうちはウェッジやショートアイアンなど、振りやすいものがおすすめ。
一般のアマチュアゴルファーの場合、ラウンド本番以外では、練習で芝の上で打つ機会は少なく、ほとんどが設置されたマットの上でボールを打っていると思いますが、実はこのマット、実際にはダフっているショットでも、ソールが滑り、きれいに真っすぐボールが飛んでいってしまいます。
ボールをティーアップしたまま打つ練習は、ダフリを見逃してくれません。
ダフってしまうと、ボールを乗せたティーを打ってしまうことになりますので、ボールをしっかりとらえた時とティーを打ってしまった時、打感が大きく変わってきますので、当たっていない感覚がよくわかります。
ティーアップした高さに合わせてクラブを構え、ボールを芯でとらえる感覚を養っていきましょう。
慣れてきたら、長いクラブに持ち替え、同じようにティーアップして練習していきましょう。
2.ハーフスイングで打つ
次に、ハーフスイングでボールを打つ練習です。
ハーフスイングとはその名の通り、フルショットではなくて、その半分くらい、トップの位置が肩から、フィニッシュの位置が肩までといった、振り幅の小さなスイングのこと。
このスイングでは、スイング軌道が始めから終わりまでほとんどスクエアに近い状態で行われます。
上手くできれば、理想的な形でインパクトが迎えられるようになります。
このスイングで上手くボールを飛ばすことができるようになれば、あとは高いトップとインパクト後のフィニッシュを付け足していくだけ。
そこに余計な動きを入れず、力を抜いて身体で振ることを意識していけば、安定したスイングを身に付けることができ、ミート率のアップも期待できます。
3.素振りを繰り返す
練習場に行く時間がなかなかないという人におすすめなのが、3つ目の練習方法、素振りです。
ミート率を上げるには、良いスイングの再現性を高めることが重要。
そのため、素振りで理想的なスイングを何度も行い、身体に覚え込ませることが効果的なのです。
また、一度だけの素振りよりも、連続して行う連続素振りは、スイング全体の動きをスムーズにすることに効果的です。
スイングの中で、特に飛距離を稼ぎたいと切り返しで力んでしまう人がいますが、切り返しで余分な力が入ると、ヘッドがブレてしまい、ミート率の低下につながります。
身体の軸をしっかりと意識して、スイングの再現性を高め、ミート率をアップしていきましょう。
ミート率の安定を目標に
ミート率は、ナイスショットの指標になります。ドライバーの1.4前後からクラブが短くなるにしたがって徐々に最大ミート率は小さくなっていきます。
それぞれのクラブで、それぞれのクラブの最大に近いミート率で常に打つことができれば、飛距離も方向性も安定してきます。
そうなれば、おのずとスコアも良くなっていくことでしょう。
本番で当たらない時は「短く持つ」が効果的!
いろいろと試行錯誤を重ねて練習をしてきたのに、本番でまったく当たらない! ということもありますよね。
そんな時は、応急処置的な方法ですが、クラブを短く持つと当たりやすくなります。
長いクラブは短いクラブに比べてミート率が下がってしまうとお伝えしましたが、少しだけでも短く持つと、ボールをしっかりととらえやすくなります。
ラウンド中に行うスイング矯正は事故の元。
何かがおかしいと感じた日は、とりあえず短く持ってボールを確実に前に進めるようにしましょう。
ミート率と飛距離についてのまとめ
ミート率と飛距離の計算方法についてお伝えしてきました。
ドライバーでのミート率が1.4を超えていれば、しっかりとスイングが行えていると思って間違いないでしょう。
なんとなくの感覚ではなく、数字で自身のレベルを確認することができるので、「確実に上達したい、いいスイングができるようになりたい」という人は、この練習にミート率と飛距離の計算方法を取り入れてみてください。
写真のように、簡易的にミート率を測ることのできる機械も最近では手軽に入手できます。
自身のゴルフを見直す意味でも、数字を見ながら練習するということはとても重要です。