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プロゴルファー

もーりー

復活優勝に垣間見た“今までとおりのタイガー”と“変化を受け入れたタイガー” 【変化を受け入れたタイガー編】

皆さんゴルフを楽しんでいますか?

こんにちは、ライターのもーりーです。

ツアーの最後に劇的な復活優勝を遂げ、各メディアに『スポーツ界最高のカムバック』と言わしめたタイガー・ウッズ。

そこには確かに全盛期と変わらない“今までどおり”のタイガーの姿がありました。

でもそんなタイガーとは別に、周囲や自分自身の“変化を受け入れた”もう一人のタイガーを垣間見た気がしたのは私だけでしょうか。

圧倒的なパワーで勝負しない!

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かつてのタイガーといえば、ダントツの飛距離やとんでもないラフからのミラクルショットといった、“圧倒的なパワー”でライバルたちを凌駕してきました。

しかし今回優勝した試合のタイガーのドライバーの飛距離は305ヤードくらいでしょうか。

305ヤードといったら、今のアメリカツアーの中では“そこそこ飛ぶ”くらいの感じです。

実際に最終日に同組で回ったローリー・マキロイに、ティーショットで30ヤードくらい置いていかれる場面もありました。

昔のタイガーならフルスイングでマキロイに負けない飛距離を出しにいったかもしれません(実際に本気を出せばまだまだ飛距離は稼げるはずです)。

しかしタイガーは最後まで、方向性重視のフェードボールで得意のアイアンショットにつなげる、というマネジメントに徹しました。

度重なる自身のケガ、そして今の若手たちのパワーゲーム(飛距離)とは一線を引いて、敢えて別の部分で勝負にいこうという、“変化を受け入れた”タイガーの円熟の
新境地みたいなものを感じました。

最終日の“コンサバティブなゴルフ”

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タイガーの変化は最終日のマネジメントにも表れていました。

3日目を終えた時点で2位と3打差。

以前のタイガーなら、「最終日もアグレッシブにプレーしてさらにスコアを伸ばしてみせるさ!」と豪語して、最終日もガンガン攻めていったと思います。

しかし今回は3日目を終えた後のインタビューでも、「最終日はコンサバティブ(守り重視)なゲームプランでいく」と口にし、実際にグリーンセンター狙いのコンサバティブなゴルフに徹しました。

5年も優勝から遠ざかり、ゴルフを一生できないもしれないというドン底からカムバックしてきたタイガー。

そんな経験が、“コンサバティブなゴルフ”も厭(いと)わないというプレースタイルの変化をもたらしたのかもしれません。

それでも皆がタイガーに熱狂する!

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いろんな意味で“変化を受け入れた”タイガー。

普通なら安全なショットや守りのゴルフに徹したらプレーがつまらなくなりそうなものですが、そうならないのがやっぱりタイガーがタイガーたる所以。

18ホールの中にしっかりとスーパーショットやピンチをチャンスに変えていくプレーといった“魅せ場”をしっかりと作ってくれます。

存在するだけでファンの心をつかむ。

まさに千両役者、真のスーパースターです!

今年の初めに復活したとき、私はは正直いうと「タイガーはこの先もう勝てないかもしれない…」という思いをどこかに持っていました。

しかしそれは間違っていましたね。ゴメンナサイ m(__)m 。

逆に“今までどおり”のプレーと“変化を受け入れた”プレーの両方ができるわけですから、来シーズンのタイガーはもっともっと強くなるはず!

タイガーがメジャーチャンプになる姿が現実になりそうで、今からワクワクが止まりません♪

(あとは怖いのはケガだけです、ホントに)

というわけでタイガーの復活優勝を心から祝福しながら、今回はこのへんで。

それでは、また!