プロゴルファー
もーりー
復活優勝に垣間見た“今までとおりのタイガー”と“変化を受け入れたタイガー”【今までどおりのタイガー編】
皆さんゴルフを楽しんでいますか?
こんにちは、ライターのもーりーです。
ツアーの最後に劇的な復活優勝を遂げ、各メディアに『スポーツ界最高のカムバック』と言わしめたタイガー・ウッズ。
私も優勝した試合のテレビ中継に釘付けで大興奮でした。
ただ、あれから数日が経ち、改めてタイガーの復活優勝を振り返ると、私には試合中に“二人のタイガー”がいたような気がしてなりませんでした。
一人は79勝を積み上げてきた“今までどおりのタイガー”。
そしてもう一人は、今までとは一味違う、周囲や自分自身の“変化を受け入れたタイガー”です。
今までどおりの“必勝パターン”
優勝した試合の4日間を振り返ると、初日と2日目ともに首位タイ。
そして3日目に一気にスコアを伸ばして一気に後続を突き放します。
そして2位に3打差のリードで迎えた最終日も、一度も首位を明け渡すことなく18ホールを締めくくる。
3日目で勝負をほぼ決めての逃げ切りは、全盛期の頃からの“必勝パターン”ですよね。
ちなみに最終日を3打差以上で迎えての優勝は今回で24回目。
その勝率はな、な、なんと100%です。
通算80勝のうちの3割がこのような圧倒的な勝ち方なわけですから、3日目までにタイガーに首位を明け渡した時点で、他の選手たちは優勝をあきらめるのかもしれませんね。
圧巻の5連続バーディーと超絶アプローチ
今回、タイガーの復活優勝のキーポイントになったのは、やはり3日目でしょう。
他の上位選手がスコアを伸ばせずに停滞する中、怒涛の5連続バーディーで一気に抜け出しました。
全盛期の“タイガーチャージ”を彷彿させる圧巻のゴルフは、まさに頂点に君臨した頃のタイガーそのままでしたね。
そして個人的に一番しびれたのが3日目の16番ホール。
グリーン周りのアプローチを一度失敗してしまい、ダブルボギー以上も有り得る絶体絶命のピンチ。
ここでグリーン下の斜面から低いボールで手前にワンクッションさせる超絶アプローチを披露し、見事に寄せワンのボギーでしのいだのでした。
多彩な技でミスを最小限に抑えて悪い流れを断ち切れたところが、今までどおりの“強いタイガー”の真骨頂だと感じました。
甦った“勝負どころでのパット力”
私は3日目と最終日のテレビ中継を見ていましたが、そこで感じたのはパッティングの際の集中力。
パーオンできずに微妙な距離のパーパットという場面も幾度となくありましたが、冷静沈着にしっかりとパーを拾っていました。
シーズン途中ではパッティングに苦しむことの多かったタイガーでしたが、最後の最後に甦りましたね。
そして今回の使用パターはキャメロンのニューポート2 GSS。
メジャー14勝のうち13勝を挙げたエースパターです。
テレビ中継中にバックフェースに“Titleist”、グリップに“PING”の文字を見つけたときは鳥肌が立ちましたね(タイガーはシーズン途中に一時期テーラーメイドのパターを使っていました)。
やっぱりタイガーには“今までどおり”のキャメロンがお似合いだと思ったのは、私だけでしょうか。
(【変化を受け入れたタイガー編】に続く)