プロゴルファー
こせきよういち
もうじき達成?パー4でのホールインワン~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#54
米ツアー競技の今年初戦=セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズは、3日目にトップに立ったダスティン・ジョンソンが最終日も65の好スコアをマーク。
2位に8打の大差をつけ、本大会2度目の優勝を果たしました。
彼のプレーで今回最も話題になったのが、最終日の12番パー4(プレーイングディスタンス:433ヤード)で見せたこの一打でした(下記動画をご覧ください)。
エース(ホール・イン・ワン)まであと10センチほどの超スーパーショット。
ネット上では、早くも今季の「ショット・オブ・ザ・シーズン」の呼び声が挙がるほどでした。
ところで、最近のツアートーナメントでは、競技をよりエキサイティングに見せるためなのでしょうか、ワンオンを狙えるパー4の設定が珍しくありません。
そのため、あわやエース! というシーンが昔より多く、ときどき見られるようになりました。
今回は、このパー4でのあわやホールインワン! に迫ってみました。
米ツアー唯一のパー4のエースは?
男子の主なツアーにおける「パー4のホールインワン」ですが、まず日本ツアーでは中嶋常幸が1998年の中日クラウンズの2日目に、341ヤードの1番ホールで達成しています(この連載の#48で紹介済み)。
また、欧州ツアーでもアジアンツアー、南アフリカツアーとの3ツアー共催競技のモーリシャスオープン2日目に、ハビエル・コロモが9番(330ヤード)でティーショットを直接、カップに放り込んでいます。
そして、米ツアーでも同様に過去にひとりだけ、アンドリュー・マギーが2001年のFBRオープン(現・ウェイストマネジメント・フェニックスオープン)の初日、17番ホール(332ヤード)でやってのけています。
ただし、これはゴルフ史上でもとても珍しいカップインでした。
もともと飛ばし屋ではないマギーは、グリーン上にまだ前の組がいたにもかかわらず、届くわけないと考えてティーショット。
ところが、これが予想以上に伸びてグリーンオン。
そして、そこにいたトム・バイラムのパターに当たり、跳ね返ったボールがホールインしたのです。
残念なことにこの3つのエースは、いずれも動画が残されていないようです。
ただ、マギーのホールインワンについては、ボールを打ち込まれて驚く前の組の様子がわずかに収録されています(上記、動画の最初のクリップです)。
メジャー競技で2度、寸前に迫ったリッキー
前記のとおり、最近のツアー競技ではワンオン可能なパー4は珍しくありません。
そのため、エースの可能性は次第に高まってきたように思います
実際、今回のダスティン・ジョンソンのような「惜しい!」という一打が、最近はいくつも記録されています。
なかでも「あわや!」のスーパーショットを放っているのがリッキー・ファウラーです。
上掲の動画は昨年の全英オープン3日目の5番(310ヤード)。
また、下記のリンク先には、2015年全米オープンの初日、12番(317ヤード)での本当に惜しい一打がアップされています。
前から後ろから、もうあとちょっと。
次こそは!
カップの当たり所次第でエースだったデラエ
最後も、同じくメジャーで記録された「惜しい!」シーンです。
昨年の全米プロの3日目、14番(301ヤード)で、グラハム・デラエの一打はピンに向かって真っすぐにラン。
ちょっと勢いがありましたが、カップの縁、もしくはピンの当たり方次第では吸い込まれる可能性がありました(下記リンク先で動画が見られます)。
いやはや、惜しい!
世界の主なツアーで「パー4でのエース」が次に達成されるのは、果たしていつ? そして、誰が?
その日は近いような気がします。