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こせきよういち

ホールインワンのエピソードいろいろ ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#48

先週の国内ツアー競技「ダンロップフェニックス」は、ブルックス・ケプカの連覇で大会を終えました。

2位に9打差をつけての圧勝でしたが、最終日は8打差、6位からケプカを追撃する松山英樹のプレーに注目が集まりました。

ケプカにどこまで迫り、プレッシャーをかけられるか?

そうしたファンの期待に応える一打になったのが、序盤の3番パー3(180ヤード)でのホールインワンでした。

そこで今回は、国内男子ツアーで印象に残るホールインワンを振り返ってみました。

ツアー競技で初めてのエース

松山英樹のホールインワンは、この日一番拍手歓声が沸いたプレーで、最終日のハイライトシーンだったかもしれません。

「完璧なショットだった。4日間いいプレーがなかったので、大いに沸いてほっとした」(松山)

でも、この「ほっとした」のがいけなかったのか、その後スコアは伸び悩み、結局はケプカと10打差の5位に終わってしまいました。

ところで、このエースですが、松山にとっては、意外やツアー競技で初のホールインワンとのこと。

あれだけ切れ味のいいアイアンショットの持ち主なのに……。

トーナメントでの初エースに、

「(ホールインワンをマークした)みんなが言う『ふわふわする』感じが分かった」

と、初体験を振り返っていました。

面白いことに、昨年のこの大会(2日目)でも、同じ3番ホールで、池田勇太がやはりツアー競技で初のホールインワンをマークしています。

そこまでツアー通算15勝のトッププロも、ホールインワンとは無縁。

エースには、実力+運が必要のようです。

華がある男の、華があるエース

エース後の松山英樹は、ラウンドが始まったばかりとあって、喜びは抑え気味。

顔をほころばせ、周囲とハイタッチを交わす程度でした。

対照的に大喜び、“欣喜雀躍”したのが石川遼です。

11年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」最終日、17番ホールでのこと。

このシーンは、覚えているファンも多いと思います。

彼のこんな姿、早くもう一度見たいものです。

「ひと振り800万円」のエース

今年の国内ツアーで最も話題になったホールインワンは、翌日のスポーツ紙に「ひと振り800万円!」の見出しが躍った、薗田峻輔のこの一打でしょう。

「フジサンケイクラシック」初日、800万円のホールインワン賞が懸かった16番パー3で、やはり自身、ツアー競技で初のエースを達成!

薗田本人、そして周囲の反応が面白い映像になっています。

ちなみに、このホールインワン賞はもともと300万円からスタート。

達成者がいなければ翌年に100万円ずつキャリーオーバーされ、800万円が上限となる仕組み。

過去には、I.J.ジャンが同じく800万円をゲットしています。

ツアーを賑わせたエースいろいろ

getty

国内男子ツアーにおける数多くのホールインワンの中でも、“金字塔”と言えるのが98年「中日クラウンズ」2日目の中嶋常幸のエースでしょう。

1番パー4(341ヤード)のティーオフショットが、いきなりカップインしたのですから。

国内ツアーで、パー4でのホールインワンはこれが唯一無二。これ以前も、以降も記録されていません。

面白いエピソードとしては、95年の「ゴルフ日本シリーズ」。

15番ホールで、丸山茂樹がホールインワンをマークしたのはいいのですが、感激屋のマルちゃんは、なぜか目に涙。

それを見つけた尾崎将司(ジャンボ尾崎)に、「泣くなよ」とからかわれたことがありました。

そのジャンボですが、何度もマークしているからでしょう。

ある大会で、その日記録したホールインワンの感想を聞かれると、

「カップを狙って打ったんだから、入るだろう」と平然。

さすが! なのです。