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こせきよういち
セレブレーションはチーム戦の見せどころ ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み #41
先週は米ツアーのシーズン最後を飾るチーム対抗戦、アメリカ対インターナショナル(欧州以外の国籍)の「ザ・プレジデンツ・カップ」が開催されました。
いつもは個人競技、ひとりでタイトルを争うプロゴルファーにとって、チーム戦は新鮮なプレー機会。
多くの選手がいつも以上にテンションを上げ、いつにないアクションやリアクションを見せてくれました。
なかでも今回話題になったのが、フィル・ミケルソンとケビン・キズナーの腰振りセレブレーションでした。
ミケルソンの提案で生まれた腰振りセレブレーション
ミケルソンとキズナーによる腰振りセレブレーションが見られたのは大会2日目、フォーボール(ベストボール)マッチでのこと。
マーク・リーシュマン&ジェイソン・デイのペアとの対戦は、17番ホールまでオールスクエア。
しかし、最終18番パー3でミケルソンが見せたのです。
4.5メートルほどのパットを沈めてバーディ。1アップでインターナショナルのペアを下しました。
その直後、ミケルソンとキズナーが演じたのがこのダンスです(画像下のURLをクリックして、ダンスの動画をご覧ください)。
どこか面白いこの腰振りダンスは映画『Three Amigos!』(邦題:サボテン・ブラザーズ)に登場するセレブレーションです(下記サムネイルでそのシーンが見られます)。
ミケルソンがメディアに語った話によれば、この日の朝、彼がこの映像をたまたま見かけ、それでキズナーに提案。
キズナーも乗ってきたので、ここぞというハイライトの場面で見せることにしたそうです。
でも、そのときが最後の最後、誰もが注目する18番グリーンでやってくるとは。
さすが、ミケルソン。「千両役者」です。
2年前の大会ではザック・ジョンソンと握手セレブレーション
ミケルソンは意外に団体対抗戦が好きなのかも。
欧州選手との対抗戦=ライダーカップでも、このザ・プレジデンツ・カップでもしばしばミラクルショットを見せ、チームを勝利に導いてきました。
そして、最近はセレブレーションでも……。
2年前のこの大会では、ザック・ジョンソンとの間で不思議なパフォーマンス(動画のスタートから24秒あたりで見られます)。
ミケルソンが見事なバンカーショットでホールアウトすると、ふたりは改まったように直立・対面。
そして、しっかと握手し、うなずき合う。
シンプル、だけどちょっと笑えるセレブレーションでした。
キャディにラリアート
今年のザ・プレジデンツ・カップでは激しすぎるセレブレーションに、キャディがあわや! というシーンがありました。
大会3日目、土曜日午後のフォーボールマッチでのことです。
ケビン・チャペル&チャーリー・ホフマン対アニルバン・ラヒリ&キム・シウの対戦で、このホールを奪ったチャペル&ホフマンのペアが、野球で良く見られるチェストバンプ(飛び上がって胸をぶつけ合うセレブレーション)。
ところが、ちょうどそのとき彼らの横を走り抜けようとしたチャペルのキャディに、ホフマンの腕が見事なラリアート(下記リンク先の動画をご覧あれ)。
かなりの衝撃があったと思うのですが、とりあえず無事で良かった。
フィストバンプのセレブレーションが“すかっ”
最後に、今大会で決まらなかったセレブレーション。
大会初日の木曜日、フォーサム(各チーム、1個のボールを交互にストローク)マッチでのこと。
ジョーダン・スピース&パトリック・リードのペアは、13番ホールでパーをセーブ。
このホールを分けとしたところで、スピースは近づいてきたリードのキャディと軽くハイタッチをかわそうと右手を差し出したのですが、これが見事にスルー。
スピースは仕方なくひとりセレブレーション。
今大会は圧勝のアメリカチームですが、すべてが息ぴったり、ではなかったようです。