Gride

bs_banner
gettyimages/480593574
getty

ライフスタイル

kurumi

世界ゴルフ殿堂入りを果した、4人の日本人プロゴルファー

往年のスター選手や、ゴルフの発展に大きく寄与した人物を称えるために創設された、世界ゴルフ殿堂。

日本人も、これまで男女合わせて4人の名選手が殿堂入りしています。

そこで今回は、殿堂入りしている日本の歴史的な4人の選手と世界ゴルフ殿堂についてご紹介します。

【樋口久子】日本人初の世界ゴルフ殿堂入り選手

getty

樋口久子は、日本人で初めて世界ゴルフ殿堂入りした日本人です。

アジア出身選手として、男女通じて初の4大メジャー(全米女子プロ)に優勝したことでも有名です。

もちろん日本人としても、初のメジャー優勝者でもあり、歴代の日本人女子選手最多である、72回の優勝回数を誇ります。

選手引退後は、後継者の指導に尽力し、2003年にこれまでの選手やコーチとしてのキャリアを評価されて、日本人として初の世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

さらに、2014年には、ゴルフ界から初めての文化功労者にも選ばれました。

【青木功】日本人初の米ツアー優勝

getty

青木功は、1947年生まれのプロゴルファーで、日本プロゴルフツアーの永久シード保持者です。

1983年に日本人で初めてPGAツアー(ハワイアンオープン)で優勝を果たすなど、日本を代表するゴルファーのひとりであり、日本ゴルフツアーでの通算51勝は歴代2位を誇ります。

2001年にアメリカのシニアツアーであるフォードプレーヤーズ選手権で、通算1000試合出場を達成。

2004年に日本人男性として初めて世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

2015年には、国や公共に対してとりわけ顕著な功労のある者に送られる、旭日小綬章を受章しています。

【岡本綾子】アメリカ人以外で史上初の米国女子ゴルフツアー賞金女王

getty

岡本綾子は1951年生まれの女子プロゴルファーで、樋口久子と共に日本女子ゴルフの基盤を築いた選手です。

1987年、アメリカ人以外で初めて米国女子ゴルフツアーの賞金女王に輝きました。

2005年、国際的な活躍が認められて樋口久子、青木功に続いて、日本人として史上3人目の世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

また2014年には、女性初の日本プロゴルフ協会(PGA)理事にも就任しています。

指導者としても手腕を発揮しており、「岡本綾子門下生」として巣立っていった女子プロゴルファーも数多くいます。

【尾崎将司】世界プロゴルフツアー、最多優勝回数記録保持者

getty

尾崎将司は、1947年生まれのプロゴルファーで、ジャンボ尾崎の通称で有名です。

世界ランキング最高位は1997年の5位。通算優勝回数113回は、世界プロツアー最多記録を誇ります。

2010年、その活躍が認められ、世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

プロ野球選手として西鉄ライオンズに入団したものの3年で退団。その後プロゴルファーに転向しました。

プロゴルファー転身後は、日本のゴルフ界を牽引する存在となり、青木功、中嶋常幸と並び称されて「AON」時代を築きました。

弟のプロゴルファーである尾崎健夫(ジェット)や尾崎直道(ジョー)と、3人合わせて「尾崎3兄弟」としても人気を博しました。

世界ゴルフ殿堂って何だろう?

さて、そもそもこの世界ゴルフ殿堂。

ゴルフに関するすごい人達が殿堂入りできるのはなんとなくわかったのですが、実際の選考基準や仕組みなど細かい部分もチェックしてみたいと思います。

まず世界ゴルフ殿堂とは、ゴルフにおいて顕著な活躍をした選手やゴルフの発展に大きく寄与した人物が対象とされており、功績を讃えるために創設された組織です。

もともと1998年までは、世界ゴルフ殿堂への殿堂入り、という形で表彰されていました。しかしそれ以降は、殿堂入りの部門が細分化されています。

その内容は、PGAツアー、LPGA、国際投票、ベテラン、特別功労の部門に分かれており、様々な基準が設けられています。

世界ゴルフ殿堂各部門の選考対象は?

世界ゴルフ殿堂の各部門で選考の対象となるのはどんな選手なのかチェックしてみましょう。男子、女子で選考基準が変わってきます。

●男性競技者部門●

・1月1日時点で40歳以上、または国際ゴルフ連盟のオリジナルメンバーのツアーから退いて5年以上が経過している。

・国際ゴルフ連盟のオリジナルメンバーでのツアーで15勝以上を挙げているか、マスターズ、ザ・プレーヤーズ選手権、全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権、いずれかの試合で2勝以上の成績をあげている。

この2つの要件を満たしていると選考対象となります。

●女性競技者部門●

・1月1日時点で40歳以上、または女子世界ゴルフランキングのメンバーのツアーから退いて5年以上が経過している。

・女子世界ゴルフランキングのメンバーツアーで15勝以上を挙げているか、全米女子オープン、全米女子プロゴルフ選手権、デュモーリエ・クラシック、全英女子オープン、ANAインスピレーション、エビアン選手権、タイトルホルダー選手権、ウエスタン・オープンの試合の中で2勝以上の成績を挙げている。

この2つの要件を満たしていると選考対象となります。

●ベテラン部門●

勝利数の制限などは設定されておらず、1980年以前にキャリアの大半をプレーしたプロ・アマチュア選手。

●特別功労部門●

競技以外でゴルフに貢献があった人物。

このような選考基準となっています。

ツアー通算82勝! タイガー・ウッズが2022年に世界ゴルフ殿堂入り

ツアー通算82勝をあげて、ゴルフの発展に多大な貢献を果たしたタイガー・ウッズが2022年3月9日に世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

その授賞セレモニーではタイガー・ウッズ誕生が誕生する礎ともなった幼少期の話などもされました。

こうしてまたひとり、ゴルフ界の伝説が生まれたんですね。

世界ゴルフ殿堂入り! 続く日本人選手は現れるか?

getty

女子では、全英女子オープンを制した渋野日向子やアメリカ女子ツアーで活躍を続ける畑岡奈紗。男子では2021年にメジャー(マスターズ)制覇を成し遂げた松山英樹など、世界ゴルフ殿堂入りが狙える可能性のある選手がいます。

年齢制限がありますが、40歳を超えた時には世界ゴルフ殿堂入りの選考基準を満たしている可能性は充分。

日本で技を磨き、世界で活躍するゴルファーたちがここに紹介した4人に続いて、世界ゴルフ殿堂入りを果たす日はそう遠くない未来かもしれませんね。