プロゴルファー
Gridge編集部
三井住友VISA太平洋マスターズでツアー屈指の飛ばし屋・額賀辰徳が初V!
ごきげんよう、Gridge編集部のヒッティです。
2018年11月8日~11日に、太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)で繰り広げられた男子プロゴルフトーナメントを観戦してきました!
額賀辰徳(ぬかがたつのり)選手が、プロ入り13年目、ツアー自身116試合目の34歳にして悲願の初優勝を飾りました。
最終日の最終組から一つ前の組でスタートした額賀選手。
初日から首位に立った秋吉翔太選手の逃げ切りになるかと思われましたが、終盤17番ボギー、18番OBのダブルボギーを喫してまさかの逆転負け。
秋吉選手は涙を飲んだ代わりに、額賀選手が初優勝を手にしたのでした。
「優勝は意識しないようにしていた」という額賀選手でしたが、優勝会見では「もやもやが晴れた」と語っていました。
まずは選手の会見の様子からお届けします!
記者会見から抜粋
――率直な今の感想は?
もやもやが全部なくなった感じですね。
――“もやもや”とは?
大げさに言うと「このままゴルフやっていても優勝というステージに上がっていけないのかな、というような葛藤のあるうちに、そういった“もやもや”が優勝という形で晴れたなという感じです。
――落ち着いてプレーできたていたように見えましたが?
そこに一番びっくりしています。緊張した場面ももちろんあったんですけどね。なんでしょうね。肝が座りましたね今日は。
――スタート前に優勝争いは意識しましたか?
全然意識していなくて。リーダーボードも一回見ちゃったんですけど、いかんいかんと思って(笑)。
苦節13年……今週胸に刻んでいた魔法の言葉
初優勝まで時間がかかったのはなんでだと思うか? という記者からの質問には、いろいろやりすぎてよくわからないです、と答えた額賀選手。
今週はある言葉を胸にラウンドしたそう。
それは「適当」。
あるゴルファーと話していた時に、「練習場ではできているのに、本番ではできないのはなんでだろう」という疑問をぶつけたのが最初。
「じゃあ練習場でできている時のメンタルって、どんな気持ちなんだろう? テキトー? テキトーってなんかふざけているみたいなイメージで嫌ですね」と額賀プロが言うと、「でも漢字にしたらすごくいいよ」とその人は応じてくれたそう。
「その場その場に適したことをやるという。今までは適当にやるって自分は違う(意味での)使い方をしていたんですけど。今週はその言葉をそっちのほうに言い聞かせてやっていました」
なるほど、いろいろ試行錯誤をしてたどり着いた「適当」という言葉の妥当性。勉強になります。
ドライビングディスタンス堂々の1位!
額賀選手はツアーで過去4回ドライビングディスタンス1位の記録を持っています(2009年、2010年、2012年、2015年)。
今大会でも4日間各2ホールの計測で、平均287.67ヤードを記録。
出場試合の合計平均は306.50ヤードで、ツアー屈指の飛ばし屋として存在感を放っています。
ただ、「自分の持ち味が、果たして持ち味になっているのかなって考えた時期はありました」と苦悩していた心境を明かしていました。
「今はドライバーがいい感じになってきていて、フェアウェーに行く回数も増えてきましたし、武器になっているなって思いますけど」
個人的に飛距離に悩んでいる私ヒッティは、「額賀選手の飛距離は、元々の飛びなんですか? それとも磨いて身につけた飛びなんですか?」という質問をしてみました。
回答は「磨いてきた飛びだと思います」とのこと。
「だいぶ昔の話になるんですけど、大学生の時とかですね。誰よりも飛ばしたい、と思って練習していましたし、アマチュアでプロの中に入っても一番でっていうのは思っていました。
こう見えても中学生の時はもっと体がちっちゃかったので。全然飛ばなくて小技でしのぐタイプだったんですけど、ゴルフ逆になって。そのまま小技が残ってくれたらよかったんですけどね(笑)」
スイング動画はこちら(YouTube)
飛ばし屋ながら、スムーズで無駄のない美しいスイングといった印象ですね!
額賀選手のこれからの活躍にも注目です。