新・貧打爆裂レポート『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』

今回の貧打爆裂レポートは、2020年9月12日に発売されたダンロップ『クリーブランド RTX ZIPCORE(ローテックス ジップコア)ウエッジ』です。

いつものようにコースに持ち込んで、ラウンドしました。クリーブランドの最先端のウェッジの秘密に迫ります! 動画も含めての試打レポートです。

『RTX ZIPCORE ウエッジ』は見えない中身で勝負する!

『RTX ZIPCORE ウエッジ』は見えない中身で勝負する!
『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、ダンロップが2020年9月12日に発売したクラブです。

“ウエッジ、極まる。”というコピーのウェッジです。

“ショートゲームを支配するために生まれたRTX ZIPCOREウエッジ”というサブコピーもあります。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、歴代の『RTX ウエッジ』のように何代目かがわかる数字がありません。『RTX ウエッジ』の新しい歴史を始めるという気概を感じさせます。

【試打クラブスペック】
ヘッド 軟鉄精密鋳造
仕上げ ツアーサテン仕上げ ※ブラックサテン仕上げもあり
シャフト ダイナミックゴールド(S200)※他にも4種類のバリエーションあり
ロフト 50度/バウンス10度、56度/バウンス10度 ※他、46度~60度まで偶数度ごとにラインアップ
価格(税別) 1万8000円

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、様々なゴルファーの欲求と好みに合わせた豊富なラインアップになっています。それは、本気で開発し、市場に投入されたという証です。

仕上げ一つ取っても、ツアーサテン仕上げとブラックサテン仕上げがメインになりますが、特注でノーメッキ仕様も用意されているのです(4000円+税アップチャージ)。

ウェッジというクラブは、感性で使う用具だという人がいるように、非常にパーソナルなものです。

ラインアップが貧弱なウェッジは、それだけで、かなりのマイナスになってしまうのですが、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』には、そんな心配は不要です。

第一のテクノロジーは、ウェッジの名称にもなっている「ZIPCORE テクノロジー」です。

ネックの内側のソール近くに軽比重のセラミックピンを入れることで、余剰重量を作り、それをトウ側に配置して、重心位置を多くのゴルファーの打点であるセンターに近づけたそうです。

これにより、打ちやすいウェッジになり、飛距離性能とスピン性能が向上します。

マニアックですが、この「ZIPCORE テクノロジー」で、上下の慣性モーメントが向上したそうです。

上下の慣性モーメントを向上させることは、他のクラブでも注目されていますので、ウェッジではどんな効果があるのか? 興味津々です。

第二のテクノロジーは、「ULTIZIP GROOVES」です。RTX史上、最も深い溝にすることによって、ラフや濡れたライなどの悪条件下でのスピン性能が向上するそうです。溝の数も増やしています。

第三のテクノロジーは、「フェース熱処理加工」です。フェースの熱処理の時間と温度を調整して、溝の耐久性を向上させて、スピン性能を長く保持することが可能になるそうです。

溝がウェッジの寿命を決めるようになって久しいですが、こういうテクノロジーで長く使えるウェッジになるのであれば、大歓迎です。

実際に『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』を手に取って見ると、アドレスビューは小さめでシャープなヘッドで、オーソドックスなシェイプは、クリーブランドが世に広めたティアドロップ型です。

バックフェースは、上部は厚く中央は薄くなっています。この曲面が、なんとも良い雰囲気を出しています。

僕は前モデルの『RTX4 ウエッジ』を使っているので、何ら違和感なく『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』の見た目を受け入れられますし、形状は王道ですので、多くのゴルファーも同じだと思います。

表面には見えないテクノロジーが楽しみになるウェッジです。

『RTX ZIPCORE ウエッジ』でやさしく寄せるのが正解だ!

動画を見てください。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、カッコイイと感じさせるウェッジです。

バッグに入っているだけで、少し誇らしげに見えるのです。デザインもあると思いますが、ウェッジが持っている独特の雰囲気もあると考えます。

こういうウェッジは、一目惚れしてこそ、最高のパフォーマンスをしてくれるものです。

ヘッドの大きさやフェースの大きさは、今までの『RTX ウエッジ』と変わらずにシャープですが、ネックの処理などで少しだけフェースが長くなったような効果を生み出しているようです。

センターに重心位置を寄せるのは、現在のウェッジのトレンドですので、その手法の一つなのだと思います。

細かい見た目にこだわるゴルファーは、この部分はライバルの『ボーケイウェッジ』に近くなったと考えるかもしれません。

素振りをして、違和感がありました。ネックに入った「ZIPCORE」は、驚くほど機能しているようです。

ウェッジは、マッスルバックのアイアンと同じようなインゴット感があるものです。それは、ネックに塊が付いている感触です。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、それが薄いのです。

フェースが大きくて、長い、ポケットキャビティのアイアンのような感触が、素振りでも感じられます。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、ロフト通りの飛距離が出ます。

打音は控えめの音量で、低めの金属系の音質です。打ち応えは、今までのウェッジと同様で、芯に当たれば抜けるような快感がありますが、外せば少しシビれます。

スピン性能は、元々のツアーウェッジと同じに感じました。落ちた場所で止まろうとしてくれます。

ちゃんとヒットできれば、狙ったところにピタッと止まります。

市場には、ゴルファーに与えられたおもちゃのように、過激なスピンがかかるウェッジもありますが、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、その意味では真剣で、遊びはありません。

不要なスピンがかからないことも、本格的なウェッジの宿命だからです。

数ホール使っただけでわかるのは、やさしさ、です。ツアーウェッジとして、しっかりと機能するのですが、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』はやさしいのです。

誤解を恐れずに書くと、ミスヒットには格段に強くなったのです。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、本格的なウェッジを使いたいゴルファーにオススメします。

ツアーウェッジとして、少し感触の違いはあるものの、結果を出してくれるウェッジです。

今までの『RTX ウエッジ』を使用しているゴルファーは、少しだけ注意が必要です。

重心位置がセンターに寄ったことは間違いないので、それに慣れるのに時間がかかるケースがあると思われるからです。

逆に、大きめのヘッドのやさしいアイアンを使っている人に、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』をオススメします。

フェースの開閉を最小限にして打つスイングに合っているのです。やさしさも上手くマッチします。

2020年はウェッジの変革の年です。

『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』も、内部構造を一新したわけですが、他のメーカーのウェッジもマイナーチェンジではなく、フルモデルチェンジしているか、新ブランドを立ち上げています。

この傾向は、数年間続くという予測もあります。

ゴルフクラブは、落ちこぼれたゴルファーを待ってくれません。新しい技術や使用法がスタンダードになったときに、古いウェッジしか使えなければ、交換するウェッジがなくなってしまいます。

多少の違和感があっても、思い切って挑戦するのがウェッジの場合は正解なのです。

そういう意味では、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は、今までのウェッジのセオリーを無視せずに残している部分が多めだと感じました。つまり、変革の時期を乗り遅れないためには、ちょうど良いポジションだと言えるというわけです。

繰り返しになりますが、『クリーブランド RTX ZIPCORE ウエッジ』は一目惚れしてこそ、最大の力を発揮するウェッジです。覚悟して手に取ってほしいクラブです。
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ロマン派ゴルフ作家の篠原

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店、市場調査会社、団体職員などをしつつ、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストとしてデビュー。『Golf Planet』はゴルフエッセイとして複数の日本一の記録を保持し、恋愛小説も執筆。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。 https://blog.goo.ne.jp/golfplanet

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