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ライフスタイル

亜月

スロースターターとは?3つのタイプの特徴と本人ができる対策方法

ゴルフで、ホール数を重ねていくうちにエンジンがかかり、終わってみれば目標を達成しているという人。

本当にあとから良くなるのか、実際に調子が上がるまで、不安を感じてしまいますよね。

後半の調子が最初から出ていれば、ベストスコアが出ていたかもしれないと悔しさもありますし、マッチプレーでは、負ける原因になる可能性も。

今回は、このような、スロースターターの3つのタイプの特徴と、直すために本人ができる対策方法についてご紹介します。

スロースターターとは?

スロースターターは、「出足の遅い者」という意味です。

立ち上がりが遅いが後半に連れて本来の調子を取り戻し、パフォーマンスが良くなる人のことをこのように呼びます。

ゴルフであれば、前半ダブルボギーやトリプルボギーを重ね、スコアを崩しながらも、後半はパーやバーディを取って、結果的に自身の目標スコアを達成する、というような人のことですね。

スポーツに限らず、仕事などでも着手が遅い人はスロースターターと呼ばれます。

スロースターターの人の性格

一概にこうと定義付けることができませんが、スロースターターの人は、完璧主義や慎重という性格の人が多いです。

ゴルフのスイングに関して理想的な形を求め、現実とのギャップで身体が動かなくなってしまったり、いろいろな場面を想定し、考え過ぎてリズムを崩してしまったりというパターンが当てはまります。

練習と調子が違っていても、本番は思い切り良くプレーをする人のほうが、良いスタートダッシュを切れるようですね。

スロースターターの3つのタイプ

ゴルフの場合のスロースターターには、3つのタイプがあります。それぞれ見ていきましょう。

自分がどのタイプに当てはまるか知ることで、直すための具体的な対策方法を模索することができます。

1.まだ身体が起きていないタイプ

ゴルフは基本的に8時や9時など、早朝スタートです。

ウォーミングアップをしたとしても、日中の活動に比べて、まだまだ身体に固さが残ってしまう時間帯。

しっかりと睡眠時間を取っている人ですらそのような状況というのに、最近は特にスマホやタブレットをベッドに持ち込む人が増え、発せられたブルーライトにより睡眠サイクルが不順となる人が増えています。

そうなると、翌朝も疲れが残り、身体が起きづらいという傾向が。

腰を回すところで想定まで回らず捻転が浅くなったり、腕が上がらずに切り返しが早くなってしまったりと、上手く身体から脱力をできないことが、ミスにつながりやすくなります。

2.コースからのプレッシャーを受けやすいタイプ

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いざティーインググラウンドに立ってみると、右はOB、左は池、セカンドショットでグリーンを狙うには、真っすぐの狭いフェアウェイにボールを落とすしか道はない。

このように、ラウンド中のコースでは、「こう打たないとミスになるよ」と問題を出されているように感じるホールがいくつもあります。

そのような、コースからのメッセージを「プレッシャー」として受け取ってしまい、なんとかクリアしようといつもよりスイングを慎重にすることで、逆に身体に力が入ってしまい、ミスを呼んでしまうのが、スロースターターの2つめのタイプです。

3.追い詰められて初めて集中力を発揮するタイプ

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学生時代、もうすぐテストなのになぜか部屋の掃除がしたくなり、ギリギリになって慌ててやるなど、締め切りに近づかなければ行動できない人がいました。そのような人を「デッドライン症候群」と呼びますが、これもスロースターターのタイプの1つです。

例えば自分のハンデが18で、それ以下で回らなければならない場合、前半で9オーバー、後半で9オーバーと計算しますよね。

前半のスタートからダボ(ダブルボギー)やトリ(トリプルボギー)を打っていると、9の貯金などすぐになくなってしまいます。

その日は練習日と割り切ってラウンドをする人や、悪いなりに淡々とプレーを行う人など、貯金がなくなった時点で取る行動は、さまざまです。

デッドライン症候群の人は、そうなった時に初めて「ヤバイ!」と感じ、プレーに対する集中力を発揮するタイプと言えるでしょう。

本人ができるタイプ別対策方法

スロースターターの人、あなたのタイプはどれでしたか?

ここからは、タイプ別の対策方法を見ていきましょう。自分に合った対策方法を知ることで、スロースタートの改善に役立ちます。

1.スロースタートを見越して早く動き出す

早朝はまだ身体が起きていないというタイプの人は、それを見越した上でなるべく早めに起きて身体を動かす方法がおすすめです。

ゴルフ場に行く前、朝起きたら、カーテンを開けて朝の光を浴び、冷たい水で顔を洗い、朝ごはんを食べて体温をぐんぐんと上げていきましょう。体温が上がることで、頭も身体も驚くほど目覚めていきます。

プレー前のストレッチは念入りに。身体をほぐし、スローモーションで良いので自分のプレーを再現し、しっかりと腰など硬いところが回っているかを確認してからプレーに臨むと良いでしょう。

スタート前に10分マッサージなどで身体をほぐしてくれるゴルフ場もありますので、プロの手によるサービスを利用することも良いですね。

2.イメージトレーニングを念入りにする

コースからのプレッシャーを受けやすいタイプの人は、まずは練習場で、コースを想定しながらティーショットからアプローチまでを打っていく、イメージトレーニングラウンドの練習が良いでしょう。

最近は多くのゴルフ場が、ホームページ上でコースレイアウトを公開しています。

ホームページやレイアウトがないゴルフ場も、「GDO」や「楽天GORA」などのゴルフ場予約サイトに載せていることも。

YouTubeなどの動画共有サイトでは、芸能人やアマチュアゴルファーが、そのコースをラウンドし、1番のティーショットから1打1打を撮影して編集しているラウンド動画も人気です。

コースを知り、イメージトレーニングを重ねることで、「ここに落とさなければならない」という絶対的なプレッシャーが、「OBするよりも池ポチャをしたほうが前進できるから、フェアウェイを外すとしても左」など、考え方が変わってくる場合も。

少し気を楽にしてプレーができるようになれば、イメージトレーニングは成功と言えるでしょう。

3.ホールごとに区切りをつける

追い詰められて初めて集中力を発揮する「デッドライン症候群」の方は、前半と後半に分けてスコアを計算するから苦しくなるのであって、もう少し細かくホール間を区切ってみてはいかがでしょうか?

最初の3ホールで3オーバーまでOK、次の3ホールで3オーバーまでOKなど、18ホールを3ホールずつ、6つに分けてみてください。

こうすれば、1番でパーを取ればあとの2番、3番でボギーを打っても大丈夫という心構えになりますし、1番でダブルボギーを叩いたとしたら、2番か3番のどちらかでパーを取れば良いと、気が楽な中で集中を保つことができるはずです。

最初の3ホールの合計が2オーバーだったとすると、貯金ができたと次の3ホールを気楽に回ることができます。

この方法は、ゴルフのメンタルコントロールで良く取り入れられている方法で、いざ実践してみると3ホールずつしっかり集中を保つことができますので、気付いてみたらスコアアップをしていたという人も多い、おすすめの方法です。

スロースターターの自覚を持つ

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いろいろな方法を試しても、私達はプロゴルファーではありません。

前回のラウンドでは出足から上手く行ったのに、今回はまた前半の調子が悪い、ということも良くあります。そして、後半で本当に良くなるのか? 今日はこのままの調子で行ってしまうのでは? と、不安を感じてしまうことも多いです。

けれど、いま不安を感じても、やるべきことは目の前のボールをカップに入れることです。憂鬱になっても仕方ありません。

前半に上手くいかなければ、自分はスロースターターであると、改めて自覚しましょう。

この自覚を持つことで、前半で多くの打数を叩いても、簡単に落ち込まなくなります。

「まだスタートしたばかりで調子が出ないから、ここは直接狙わずに刻んでいこう」など、自分の状態に合わせたクラブのチョイスやマネジメントができるようになります。

まとめ

スロースターターには3つのタイプがあり、それぞれの対策方法があります。

自分がスロースターターであるが故にラウンド中に不安を感じ、直したいと思っている人は、ぜひ、自分のタイプに合った方法を、試してみてください。

けれど、ゴルフは風やライ、当日のカップ位置などで、大きくスコアが変わるスポーツです。

自分の望むスコアが出ていなかったとしても、あまりスコアにこだわり過ぎず、まずはゴルフを楽しむことで、心がプレッシャーから解放され、良い結果を生むことになるかもしれません。