ゴルフスイング
あやの
ドライバーをコントロールするための「入射角」と「振る方向」の黄金比!
こんにちは! ライターのあやのです!
今回はDプレーン理論を使いながらドライバーの球筋をコントロールする方法を、理論的に、デシャンボー的にご説明したいと思います。
PGAツアープロのほとんどがこの方法でドライバーなど様々なショットをコントロールしているんです(実際に聞いた訳ではないけど笑)。
今回、5下シングル/シングルハンデを目指す上級者向けの内容でわりと難しい話をします。
覚悟のある者はついて参れ~(◍ ´꒳` ◍)b
ドライバーを飛ばすために理解したいこと「あれこれ」
ますドライバーの飛距離を最大限にアップさせるために重要な3つの要素が、「入射角」「打ち出し角」「スピン量」です。
方向性に重要な要素は「フェース向き」と「軌道」です。
もちろん、アドレス、グリップなどのセットアップも超重要ですけど、今回は基本の詳細は省きインパクトゾーンでのクラブの動きに焦点を当ててお話しします(だから上級者向けって言ったの♪)。
さて、上記の項目の中で、わたしが最も注目してほしい項目は、ズバリ「入射角」です。
「打ち出し角」はダイナミックロフトというものが関わってきて、スーパー複雑で説明するのも面倒ですし、「スピン量」はフェースのどこに当てたかで大きく変わるのは皆さんもご存知だと思うので、今日のテーマは「入射角」なんです!!
入射角について
今やドライバーをアッパーブローで打つことは飛ばしの絶対条件ですよね!!
PGAプレーヤーのドライバーの平均入射角は約マイナス1度と言われています。
ですが、彼らの平均50メートル/秒(m/s)を軽々超えるヘッドスピードでこの数字です。マイナス1度、つまりほぼフラットです。
一方、ジャスティン・トーマスをはじめバッバ・ワトソン、ダスティン・ジョンソンなど多くのプロがアッパーブローでボールを打っているのもまた事実です。
彼らにヘッドスピードやパワーの劣る私たちアマチュアが、レベルブローやダウンブローで打って理想の高さに球を上げて飛ばすことができるでしょうか?
かなり無理そう(ㆀ˘・з・˘)
ですのでまずはアッパーブローに打つことです。
アマの場合、アッパーに打つほうがスピン量も減りますからね。
ヘッドスピード50m/s以下の皆さんは絶対アッパーです!
入射角と振る方向の関係
次に振る方向(※1)と入射角の関係についてお話しします。
じゃあ、「とりあえずアッパーブローに振ればいいのか!」ということではないです。
スイングには左右、上下の軌道がありますよね? この左右が軌道、上下が入射角です。
さらに、クラブにはフェースの向き、ロフト角やライ角があるわけですから、打つ一瞬にものすごく複雑な要素が絡んでくるんです。頭痛いよね。
ですが! まずはシンプルに考えていきましょう。
スイング中クラブヘッドは弧を描いて動くわけですから、アッパーブローに振ろうとすれば、その分ヘッドの動きに左右のズレが生じます。
上の画像を見てみましょう(GEN-TEN様よりお借りしました)。
これはインパクトゾーンのヘッドの動きを上から見た図です。
Dプレーン理論ではアッパーブローに振ると、インパクトゾーンで軌道(※2)は左に動くということが証明されています(画像の青の部分ですね)。
わからない人は、これはもう数学の公式のようなものだと思って、「何で?」という疑問は持たずに、そういうものだと思って覚えてください(笑)。
※1 振る方向……Swing Direction(インパクト前後のひざ下の弧がつくる面とターゲットラインの間の角度)ディレクションでもダイレクションでもどっちでもいいからね。米と英の違いです。
※2 軌道……Club Path(インパクト直前とインパクトの間のクラブの左右の軌道)
振る方向と軌道は似ていますが別ものです。
Dプレーンについて、ベン・ホーガンのスタンスチャートを利用したこんな過去記事も書いたことがありますので、お時間のある方はどうぞ。
ドライバーは右に振る!
今回は基本をシンプルに理解するために、フェースの向きは軌道に対してニュートラルであること、クラブの芯にコンタクトすることを前提にお話しします。
さて、「Dプレーンではアッパーで振ると軌道は左に動くんやで!」というお話でしたね。
ということは、もちろんフェースもターゲット方向に対して被ってしまいます。被れば打球は左へ行きますよね。
これを相殺するために、アッパーで打ちたいなら「右に振る!」ことが大前提となります。
ここまでをまとめると、「普通にアッパーで振る→必然的にヘッドが左へ行ってしまう→その分、右に振らなきゃね」という感じです。
これが、ドライバーは右に振り、アイアンは左に振るという話の真相なのです。
軌道を相殺するための比率
では、右に振るとは、どのくらい右に振ればいいんでしょうか?
アッパーブローでストレートボール(軌道ゼロ)を打ち出すためには、必要な比率があると言われています。
その比率は
「振る方向:入射角=1:1」
と言われています。
こちらもトラックマンで証明されている数字です。
※簡単に話すためVSP(スイングプレーンの角度)は45度前後を前提とします。ドライバーでのインパクトの適切な手元の高さは47度と言われています。手元の高さがインパクトで高過ぎたり、低過ぎたりするとこの法則は適用されませんのでご注意ください。
ここから少し算数の授業です。
この1:1をベースにインパクトゾーンと球筋を考えていきましょう。
4度のアッパーで打ちたいなら、4度右に振ることで軌道をニュートラル(ゼロ)にできてストレートに打てると言うことです。
例えば、6度のアッパーで2度右へ振ったら、結果として左へ4度の軌道になります。
左へ4度の軌道はアウトサイドインで、フェードになります(以下すべて、フェー
スの向きがスクエアになっていることを前提にしています)。
3度のアッパーで5度右へ振ったら、結果右へ2度の軌道になります。つまりインサイドアウトでドローになります。
逆に4度のダウンブローで4度左へ振れば、軌道はニュートラルになりますが、ドライバーでこれだけダウンブローに打つと打球はゴロになってまったく飛ばないでしょう。
ドライバーが飛ばないアマチュアによく見られる典型的な例は、4度のダウンブローで6度左へ振り、結果軌道が2度左へ向いてしまうといったパターン。
アウトサイドインで上から打ってしまっているので、これはスピン量も増し増しになって飛びません。
実際のアマチュアのパターンはこれにフェースの向きや、インパクトのロフト角、フェースのどこで打ったかなど、複数の要素が加わり、擦ったようなスライスまたはテンプラ、左への引っ掛けになってしまうケースが大変多いです。
トラックマンやGC4、フライトスコープなど高性能弾道計測器を使用したレッスンがとても有効と言われる理由は、このような真実の数値を把握できるので、無駄なく練習できるからです。
なんとなく見た目でこうだから、こうしたほうがいいんじゃないかな? というとても漠然としたレッスンや練習方法は、非効率で時間の無駄なので個人的に大嫌いです(笑)。
なぜこの知識が重要か?
右に振ればインサイドアウトでドローでしょ? 左に振ればアウトサイドインでフェードでしょ?
という考えはある程度までOKだと思います! 例えば、ハンディキャップ(HDCP)8くらいまで!(笑)
でもドライバーで球筋をコントロールしたいなら、入射角なども含めてもうちょっと深く考えられとGOODですよね。ゴルフもグッと楽しくなります。
どのクラブにも番手ごとに理想の数値があります。
それは個人のスイングや、シャフトとヘッドの相性といった複雑な要素も関わってきますから、全員が同じ数値を目指せばいいショットを打てるというわけではありません。
一度ご近所の専門家にご相談することをお勧めします。
うん、頭が痛いよね。
でも、今回の要点はお話している通り、「振る方向と入射角には、球筋をコントロールする上で密接な関係があるんやで!」ということです。
5番アイアンはピッチングウェッジ(PW)より緩やかなダウンブローで打ちたいですよね?
ということは振る方向も変わりますよね。
そしてこの振る方向は、腕の振り方でコントロールするのではなく、アドレスの姿勢やスタンスの取り方、体の使い方でコントロールすることもできるのです!
振る方向のコントロールの仕方は人それぞれ、スイングによりけりなので、そこは勝手にやってください。え(笑)。
そして、さらにコースなどでは、これに加え、左足上がりや左足下がりのライ、ラフで浮いた球など、シチュエーションは様々になります。
ここまで来ると気分はデシャンボー先生ですね(笑)。
でもね、ざっくり言うと、浅く入れたいなら右へ振る、深く入れたいなら左へ振ると言った感じにDプレーンはどこでも応用できるので、気になる方はぜひ生の芝の上でいろいろ試してみてくださいね。
おわりに
さて、と言うわけで、今回はドライバーをコントロールするために、どうやってデシャンボーになればいいかという内容でお届けしました!
違うか(笑)。
「入射角と振る方向」についてお話でしたね、すみません。
ちなみにアイアンもまた違う比率があるのです! それはまたいつかお話しします。
わたしが初めてこの話を聞いた日は、その後ずっとトラックマンでいろいろ試して遊んでました。
終始、おー!! すごい! 思いのままかよ! みたいな。
球筋をコントロールできるようになると、ゴルフはもっと楽しくなりますよ♪
ぜひ、お試しください!
それではまた次回お会いしましょう!
バーイ(◍ ´꒳` ◍)b