初心者
ふぃりっぷ
アプローチで大事なことは倉本プロが教えてくれた
先日私が読んだ書籍『シングルへの道 倉本昌弘のゴルフ上達問答集』の中で、倉本昌弘プロが面白いことを言っておられました。
“アプローチは打ち方から学ぶべきではない”
(『シングルへの道 倉本昌弘のゴルフ上達問答集 (日経ビジネス人文庫)』)
私には意味が理解できませんでした。
アプローチでいろんな球筋を打ち分けられるよう、“打ち方”の練習ばかりしていたのですから! サンドウェッジのフェースを開いたり閉じたり、ボールの位置を変えたり。
倉本プロは、何から学ぶべきだと言うのでしょう?
寄せやすいクラブを選ぶ
“上手な打ち方を学ぶことよりも、上手に寄せられるクラブを発見するほうが先なんです。”
(『シングルへの道 倉本昌弘のゴルフ上達問答集 (日経ビジネス人文庫)』)
だそうです。簡単そうですね♪
寄せられるクラブを発見する方法として、倉本プロは次のような練習をアマチュアにさせるようです。
次の1〜3の状況でアプローチショットし、10球打って6〜7球、ワンクラブ以内に寄せる練習です。この時、どのクラブを使っても構いません。
1.エッジまで1メートル、エッジからピンまで10メートル
2.エッジまで5メートル、エッジからピンまで10メートル
3.エッジまで10メートル、エッジからピンまで10メートル
さて皆さんなら、どのクラブを使用するのがもっとも高い確率で寄せられるでしょうか? 1〜3で異なるでしょうか?
倉本プロいわく、アマチュアに1の練習をさせると、真っ先にサンドウェッジの寄る確率が悪いことがわかり、誰も使わなくなるそうです。
ピッチングウェッジ(PW)や9番アイアンが寄せやすいかもしれませんね。
2、3の状況ですと、アイアンで寄せるのは厳しそうです。そのため、自然とアプローチウェッジやサンドウェッジを選択することになるのではないでしょうか。
また、我々アマチュアはボールからピンまでの距離しか考えずにショットしてしまいがちです。しかしそれでは寄せられません。
ピンの近くにキャリーして大オーバーしてしまったような経験、皆さんにもありませんか?
アプローチの際には、ボールからエッジまで、エッジからピンまでの距離を確認してクラブを選択し、ショットすることが重要です。
そのクセが付くと、エッジぎりぎりにキャリーさせることが寄せやすさのコツだということがわかってきます。
サンドウェッジはミスしやすい
距離、方向とも、狙い通りの球がもっとも出しやすいのはパターです。その理由は、ロフト角がもっとも小さいからです。
逆に、ロフト角がもっとも大きいサンドウェッジは距離感を出しづらいです。ボールがフェースの上を滑りますから、その度合いなどによって、ボールの高さも方向も変わってしまいます。
つまり、ロフト角が大きいクラブでアプローチするということは、意図しない結果になりやすいのです。
そもそも、我々アマチュアゴルファーにとって、5ヤードや10ヤードといった距離でさえ、正確にキャリーさせられる確率は高くありません。さらにキャリーした後のランをイメージすることも難しいです。
であれば、できるだけキャリーは出さず、転がしてピンに寄せるのがベターな選択ではないでしょうか。
転がしで寄せるというと、ボールを極端に右足寄りに置き、サンドウェッジのフェースを立てて鋭角にインパクトしようとする方がいます。
この打ち方はオススメしません。素人がやると、ザックリやトップが出やすいです。
転がせる時は、ピッチングウェッジや9番アイアンを使うのがオススメです。
ボールをスタンスの真ん中に置いて払うように振れば、少々ボールの手前からクラブが入ったとしてもソールが滑り、上手くボールにヒットします。
それに、サンドウェッジに比べて少ないテークバックで済みます。つまりフェースの芯でとらえやすく、意図した球が出る確率が高くなります。
成功確率の高いクラブを選択しよう
とはいえ、サンドウェッジでしか打てない球筋もありますから、必ずしもそれ以外のクラブのほうが良いというわけではありません。
“何が一番寄る確率が高いかを常に考えることが大切なのです。とにかく、エッジを越えるところにキャリーの目標を置いて、それに集中すること。また、それさえ越えれば寄るはずだと思えるクラブを使うことです。そうすれば本当にアプローチが楽になるし、寄る確率がグンとアップします。”
(『シングルへの道 倉本昌弘のゴルフ上達問答集 (日経ビジネス人文庫)』)
我々アマチュアは、なぜか自分の力を過信してしまいがちです(私だけ?)。
一度成功すると、それが自分の実力だと勘違いしてしまい、いつもそのショットができるような気がします。
しかしゴルフは確率のスポーツです。
アプローチで、成功確率の高いクラブを選択できるかどうかが、スコアの底上げには不可欠です。