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ゴルフスイング

飛太郎

【起承転結記事、承の巻】センスを吹き飛ばす、万物に働くある一つのキーワードとは?

こんにちは、飛太郎です。

新シリーズ導入のための起承転結記事、今回は【承の巻】と題して、新シリーズの根幹となる部分をお伝えしていきたいと思います。

前回の記事では「センス」について、僕の考えをお伝えしました。

その記事において僕は、徹頭徹尾「センスなんてものは性格によるもの」と断言してきたわけですが、その根拠ともなる、ある一つのキーワードが存在することについてお話しします。

それは、センスなんてものがそれほど重要ではないことを気づかせてくれる、あるいはセンスの概念すらも吹き飛ばしてくれる、すごい力を持つ「パワーワード」でもあります。

センスだけではどうしようもない「壁」が、等しく必ず訪れます。

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・あなたは素晴らしいセンスをお持ちだ。
・彼にはズバ抜けたセンスがある。
・彼女のセンスは他に比肩を許さないレベルだ。

なるほど、よく聞くセリフではあります。

しかし前回の記事で、そのセンスという正体定かならぬものを、僕は「性格・思考の産物」だと切り捨てました。

例えば初心者の頃からゴルフがメキメキと上達する人は確かに存在しますが、それはその人の「性格」が持つ素養が、ゴルフの性質にある程度シックリと符合したに過ぎません。

しかし何年も、何十年も、持ち前のそういったセンスだけで名を馳せる人など、どの世界にもいません。

通用しなくなるからです。

少しでも成長したいと欲する時、壁にぶち当たった時、他の追随を遠ざけたい時、前人未到の記録に挑戦する時……。

状況や理由はさまざまあれど、一つの道でそういったターニングポイントに差し掛かった時、センスだけでどうにかなるほど、単調ではないハズなんです。どのような道であっても。

センシブルな人であっても等しくぶち当たる壁。

センスだけでは到底歯が立たない頑丈な壁が、必ず眼前に立ちはだかる時が来ます。

その時こそいかがでしょう? 人は必ず「努力」するのではないでしょうか。

その努力の果てに、あなたに救いの手を差し伸べてくれる、ある一つの確かなものがあります。

人によってそれは強力な加速装置ともなる、実に頼もしい味方。

それが冒頭で触れた「一つのキーワード」です。

万物に働くチカラ! その強力な味方の名は……。

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ほとんどのゴルファーの方が、もうお気付きだと思います。

努力の果てに、あなたを助けてくれる頼もしい味方、それは「コツ」です。

ご経験ありませんか?

どうしても上手くいかなかったものが、ある時を境にアッサリできるようになってしまったこと。

「なんであんなカンタンなことができなかったんだろう?」とさえ思ってしまうほどに、サクッとハードルをクリアしたこと。

それは、あなたが「コツ」を味方に引き寄せた瞬間に起きる現象だと僕は考えています。

そしていかがでしょう。

そのコツを引き寄せた時、まだご自分を「センスがない」などと思いますか?

むしろ逆に、「俺ってもしかしてセンスあるのかも?」なんて思っちゃいませんか?

本来センスなんてものは、誰にでも身に付けられるものだと僕は思っています。

もっと言えば、「俺にはセンスがないから……」などという絶望感は、コツをつかんだ瞬間に吹っ飛んでいってしまう程度の、あるのかないのかすら怪しい代物なのです。

それをハッキリ教えてくれることこそが、「コツ」のもたらしてくれる最大級の恩恵。

「センス」などという形なきものを殊更に肥大化させ、自分にはないものだと曲解すると起きる弊害に、あなたは苦しんでいただけなのです。

「たくさんのコツを味方につけること!」、これがこの「承の巻」で最もお伝えしたかったことです。

とは言え、どうぞお間違えなきよう。

何もこのコツというものは、万全のサポート体制であなたを見守ってくれるものでもなければ、労せずして気楽に手に入るほど都合の良い万能薬でもありません。

そのことを最後の段落でお伝えし、この「承の巻」を締めくくります。

下地や土台を作りあげるのは、自分自身の仕事

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コツを呼び寄せるためには、皮肉なお話ですがコツはありません。

第二段落と第三段落でサラっと申し上げた通り「努力の果てに」、いつかコツというものは閃きとなってその人の全身を稲妻のごとく駆け巡ります。

僕などに言われるまでもありませんよね、この「努力」こそがコツを呼び寄せる唯一の撒き餌です。

ある程度上手くいかない期間を過ごし、思考を巡らせ、悩み、身体をあれこれと使うことで、ゴルフスイングの「土台」は築き上げられます。

その期間さえも「コツ」でなんとか短縮しよう、というのは無茶な話です。

もしもそれが「不幸にして」できてしまったなら、それは一度のミスで折れてしまう、付け焼刃となるでしょう。

それはゆるゆるの土台の上に、一軒家を建てるようなもの。

不調やイップスなど、ちょっとした「風が吹いただけ」で、容易く瓦解(がかい)してしまいます。

その人その人が独自に修練を積み、独自の土台を作り上げるからこそ、ある時、ほんの些細なアドバイスや情報媒体の一コマがキッカケとなって、確かなコツをつかみ取るのです。

つまりコツという名の閃きは、受け取る土台が用意されていなければつかみ取れません。

そのために、正しい意味での「努力」が不可欠だというお話です。

その「努力」については、起承転結記事の「転の巻」にて詳しくお話ししていこうと思います。

と言いますのも、多くの方がこの「努力」というものの本質や意味を、間違って解釈されておられるからです。

飛太郎追記

僕ごときが何を偉そうに、と思われるかもしれませんね。

ごもっともです、僕はツアープロでも何でもない、一介のドラコン競技者ですから。

しかし、他のドラコン選手、ライバル達の矜持(きょうじ)に懸けてこれだけはハッキリと言えます。

僕は飛ばすことができます。フェアウェイ目がけて。

一般のゴルファーさんにはない、一つの武器を持っています。

そういう競技に命を捧げてきたのだから、当たり前と言えば当たり前ではあります。

そうなるために多くの選手と、目を血走らせてともに戦ってきました。

そうなるための「努力」というものも、長年かけて積み上げてきたのだとも確信を持って断言します。

あの世界も生半可な世界ではないですし、他の選手の文字通り血の滲(にじ)む努力にも僕は誇りを持っています。

ですからここで、無駄に謙遜したり畏(かしこ)まるつもりはありません。

むしろ、それでなければ皆さんの役に立つ「飛ばしの情報」を提供することなど、決して叶わないでしょう。

何度も何度も申し上げてきて恐縮ですが、僕の持論は「もっと楽にもっと飛ぶ」というもの。

7番アイアンで150ヤード飛ばせる人が、ドライバーで200ヤードそこそこなんておかしいんです。そうなるとドライバー、要らないわけですよ。

にも関わらず、「自分はあえて飛ばさないんだよ!」と言いながら、毎回のラウンドにキャディバッグからドライバーを外さないのはなぜですか?

200ヤードそこそこでは、どうしても納得できないからじゃないですか?

飛ばしたい、もっと飛距離を求めたい、そう言い切ってしまえば良いと思います。

きっと心のどこかに「自分は飛ばない」「飛ばせる体格じゃない」「飛ばすセンスがない」などといった心理が働いているのではないでしょうか。

なのに「ゴルフは飛距離だけじゃないよ!」なんて嘯(うそぶ)いて、自ら苦しむのはやめませんか。

飛ばしたいとお望みならば、僕なんぞで良ければいくらでもお力になります。

センスなどは、お伝えした通り、今日この瞬間から意識改革するだけで何とでも変化させられます。

体格差を理由に挙げられるのなら、160センチそこそこの身長であっても驚愕の飛距離を出す選手が何人もいることをお伝えしておきます。

年齢や肉体的ピーク、確かにあるとは思います。しかしそれをも払拭するコツが、ゴルフスイングには秘められています。

悪い幻想に目を奪われて、ご自身の大切なゴルフを曇らせないでください。

どうぞ次に記す「転の巻」がご参考になることを、心から願っています。

それではまた。飛太郎でした。