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飛ぶ?飛ばない?温度、湿度、気圧と飛距離の関係性について
ゴルフシーズンが到来しました。
真冬の間も足繁くラウンドに通われていたゴルファーほど、春になって距離感に悩まされていることかもしれません。
季節や環境と、飛距離にまつわるお話
「今日は寒いから、飛ばないね」
「今日は湿度が高くて空気が重たいから、1番手上げよう」
「このゴルフ場は標高が高いから、飛ぶよ」
この辺の話、年間を通してプレーしているゴルファーなら聞いたことがあると思います。
確かに、冬の間と比べて陽気が暖かくなるこれからの季節。
特にアイアンショットの距離感がイマイチ合わずにラウンドが進んでいってしまう…というのは肌感覚としてはあります。
果たして、これらの説は本当に正しいのでしょうか?
凝り性な性格のため、気になってしまうとそのままにしておけず、温度・湿度・標高・気圧などの諸条件が飛距離にどの程度の影響を与えるのか、ネットや書籍でいろいろ調べてみました。
気温・湿度
気温が高くなると空気は膨張し空気密度が小さくなるため、空気抵抗は減ります。
細かい空気密度はご自身で調べてもらうとして、気温が1度下がるごとに空気密度が0.37%ずつ減少していくようです。
つまり、空気抵抗は気温が27度異なると、約10%程度の差が出ることになります。
気温5度と気温32度だと単純に10%違う訳ではなさそうですが、単純に空気内の密度が減って、飛びやすくなるのは事実として言えそうです。
一方で湿度はというと、イメージとは完全に真逆で、湿度が高いほど空気密度は下がります。
つまり、湿度が高い日に「今日は空気が重くて飛ばない」というのは科学の世界で言うと、間違いということになります。
むしろ、空気自体は軽くなっていることになるため、そのことだけにフォーカスすると湿度が高い方が飛ぶと言えます。
しかし、湿気を持った芝の影響でダフリやすいとか、ランが出ないとか、その他の影響力が増すので飛ばないという先入観が生まれているのかもしれません。
標高と気圧
いろいろ調べたのですが、結論に導けるようなものに出くわせませんでした。
気圧が下がると空気抵抗が減るのは事実としてありそうですが、平地で気圧が下がる場合だと、空気抵抗が減る好影響よりも、風による悪影響の方が強いような気がします。
台風は超発達した低気圧と思っていただけると、この辺りの感覚はお分かりかと思います。
また、気圧が下がって空気抵抗が減ってしまうと、飛距離の要素の1つでもある揚力も減ってしまうことになります。
これは前述した気温のところでも言える話ですね。
そのため、気圧による飛距離への影響はそこまでないと思います。
標高が高い場所だと確かに気圧は下がって空気抵抗も減ると思いますが、そこに比例して気温も下がるため、効果は相殺されてしまうはずです。
プラスに転じるとしても多少で、「今日は標高が高いから、飛ぶぞー!」といった期待値に応えられるほどの影響はないと思われます。
個人的な結論
風や芝、地面の硬さ等の影響はもろに関係ありそうですが、自然現象(=気温・湿度・標高・気圧)がそのまま飛距離に影響を及ぼすというのは、あまりなさそうですね。
冬に飛距離が落ちる、夏に飛距離が伸びる原因は、下記だと思うようにしました。
【冬】
・厚着の影響で身体が動かしにくい
・寒さで身体が縮こまり、関節の可動域が少なくなっている
・気持ちの問題でスイングスピードもミート率も下がっている
【夏】
・薄着のおかげで身体が動かしやすい
・暖かさで身体全体の動きが大きくなっている
・気持ちの問題でスイングスピードもミート率も上がっている
高原のゴルフ場だと、解放感もあって飛ぶ気がしますが、気持ちの問題でしょう。それはそれで大事ですが。
どんな自然環境でもきっちりとボールにコンタクトして、狙った距離を打てるように上手くなりたいものです。