ゴルフコース・練習場
ミラクルゴルファー★まもプ(蝶首亭塗立)
幻のゴルフ場「新宿御苑」をあなたは知っていますか?
知っているようで意外と知られてないゴルフの不思議ってたくさんありますね。
その中で「幻のゴルフ場」とも言われるゴルフ場が都内には数多く存在しました。
そんな幻のゴルフ場を探訪したり調べたりしてみましたので、シリーズで書いていきたいと思います。
第1弾の今回は、都内屈指の「桜」の名所の一つでもある「新宿御苑」。休日になると大勢の人が集まることでも知られる、都会のオアシスのような場所です。
その場所にかつてゴルフ場があったと知ったら「幻のゴルフ場」を想いながら散策してみたくなりました。
面影はあるのか? ワクワクドキドキです。
都会のど真ん中新宿に
新宿御苑は「新宿駅」から徒歩数分、都会のど真ん中にあります。入場料は200円。
かつてここには「皇族方専用」のゴルフコースがありました。1918年大正7年に誕生したコースです。
9ホールのゴルフ場で、昭和天皇が皇太子時代からここでゴルフを楽しんだり各皇族方も利用していたそうです。
池越えなどのホールもあり、短いながらに本格的なコースだったようです。
そんな面影が残っている場所をゴルフ場をイメージしながら散策開始です。
ここにゴルフ場が?
園内に入って驚くのは「こんな都会のど真ん中に?」というほど広大な敷地に緑が広がっていることです。
遠くには代々木のシンボルである「DOCOMOタワー」が見えたり、お洒落な高層マンションが見えたりしますが、公園の中では鳥のさえずりと子供達の遊ぶ声が聞こえるのどかな風景が広がっているだけです。
最近では外国からの観光客がカメラを持って訪れている光景も見られ、新宿の観光スポットの一つにもなっています。
園内は芝生とさまざまな木々でセパレートされているので「あれ? これってフェアウェイなのかな?」なんて思ったりする景色もあります。
現在も新宿側入口から入った先には当時クラブハウスとして使われていた「旧洋館御休所」があり、その前からスタートして9ホールプレイしていたのを想像するだけでワクワクしてしまいます。
どんな9ホールだったのか?
いろんな文献などを探してみたら「新宿御苑」のゴルフ場のレイアウトが見えてきました。
このゴルフ場が作られたのは1920年です。
日本最古のゴルフ場が1901年(神戸)で、18ホールのゴルフ場は1923年となります。
という事は、当時は9ホールで作られるのが普通だったのかもしれません。
新宿御苑の9ホールは、パー3が4ホール、パー4が5ホールのパー32で、トータル距離も1700ヤード(メートルかも?)ほどだったそうです。
その頃はまだ「ヒッコリーシャフト」ですし、バラタカバーが世の中に出てきたかどうかで、ボールにディンプル(表面の凹み)もあったかどうかわからない頃なので、このくらいの距離のコースでも十分に楽しめたのではないかと思います。
レイアウトと実際の風景を見ると、クラブハウス前の開けた場所から1番をスタートして打ち下ろして打ち上げる池越えのミドルホール(パー4)、やや左ドッグレッグの打ち上げの長めのミドルホールをプレイして、再びフラットで開けたホールをプレイしてクラブハウスへ戻るレイアウトになっています。
コースが作られた当初は4ホールが作られて、その後9ホールに造設されたということのようです。
大都会のオアシスである新宿御苑には、確実にゴルフ場が存在していたことがあり、ゴルフの歴史も確実に刻まれていたということなのですね。
次回も他の都内近郊の「幻のゴルフ場」をレポートしたいと思います。