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ゴルフスイング

Nick Jagger

腕や肩に力が入ると、飛距離をロスしてしまうのはなぜ?

プロレスラーや元力士のゴルフを取材したことがあります。

腕力は当然人並み以上の人たちですが、ドライバーショットの飛距離は一般アマとそれほど変わりません。

ゴルフスイングには腕力はあまり関係ないみたいですね。

腕や肩に力が入ると、腕が縮んでしまう

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飛距離を出そうとすれば、両腕や肩に力が加わります。

これは人間の本能かもしれませんが、このことが逆に距離をロスさせる原因になることがあります。

どうして腕や肩に力が入ると、飛距離をロスしてしまうのでしょうか?

その一番の理由は、腕が縮むからです。

物を持ち上げる時には、当然腕に力を加えます。両肘の部分を曲げて、物を下から持ち上げます。

その動作はクラブを速く振ることとは、相反したものなのです。

腕に力を加えるのは、物を自分のほうへ引っ張り込む動作には有効であっても、ヘッドスピードを上げるために、遠心力を利用して、クラブを外に放り出す動きには向いていないのです。

スイングに特別な腕や肩の力は不要

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インパクトで両肘が曲がり、ボールをすくい上げる体勢になるのは、明らかに腕に力を入れ過ぎているということです。

これはクラブを自分のほうに引き込む動作になり、ヘッドスピードには転換されません。

ゴルフスイングには、レスラーや力士のような特別な腕や肩の力は、必要ないのです。

わずか300グラム程度のドライバーを支えるだけの力で十分なのです。

2割程度の力でボールを打ってみましょう

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グリップは緩めに握ったほうがいいと言われますが、腕の力加減にも同じことが言えます。

腕に力を加えるほどスイングスピードは弱まるのです。

ミート率の良くない人は、完全に脱力した素振りをしてみてください。そうすることで、クラブヘッドが走ってくるようになります。

練習場や実際のラウンドでも力加減を極端に落とし、2割程度の力(力いっぱい握るのを10割とした場合)でボールを打ってみましょう。

それでも飛距離はそんなに落ちないはずです。

逆に言えば、それほど腕力そのものが、ゴルフスイングには余計な存在になるということです。