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【ゴルフクラブ工房では、こんな調整もできます!パート2】☆失敗しない、クラブ選びのヒント教えます。

前回は、『アイアンシャフトの交換について』お話させてもらいましたが、ゴルフ工房でできる調整はシャフトやグリップの抜き挿しだけではもちろんありません。

お客様のご要望にお答えするため、いろいろな調整方法をご提案しております。

グリップ交換一つとっても、同じグリップであっても太さの好みを出すために下巻のテープの巻き方をいろいろなやり方で工夫しております。

例えば、右手の部分(ヘッド側)の下巻を多めにし引っ掛けにくい形状にしたり、装着後でもすぐ打てるようにテープを巻かずにグリップ装着したり……と、いろいろな作業内容でお客様のニーズにトコトンお応えできるよう、日々頑張っております。

そこで、今回はあまり知られてはいない工房での作業内容を前回よりも掘り下げてお話したいと思いますので、最後までお付き合い下さいますようよろしくお願い致します。

それでは、始まり始まり……。

その1、クラブ全長を長くしたり短くしたり調整できます

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まず、グリップ交換やシャフト交換と同様にポピュラーな調整として『クラブ全長の調整』が可能です。

全長を短くすることは、工作が得意な方ならパイプカッターやノコギリを使ってお好みの長さに短くできますが、皆さんご存知の通りクラブには『バランス』というモノが存在します。

いわゆる、振った時に感じる重さです。

これが、短くすることで著しく変化します。

バランスは0.25インチ(約6ミリ)短くなるごとに約1ポイント少なくなっていきます。

アマチュアの場合1ポイント程度ならあまりわからないと言われておりますが、たった数ミリでこれだけ変化してしまうのですから安易に短くするのも考えものですよね!

そこで、工房ならバランスを計算しつつ調整をしてくれます。長くする際も同じです!

ただし、長くする際は強度のことも考えると1~1.5インチ(25~38ミリ位)まででしょう!

また、長くなる際も同様にバランスが変化しますので、グリップを重くしたり、ヘッド側の調節機能(ウェイト交換可能なもの)で調整が可能です!

長さの調整は比較的お手軽にできる調整ですので、クラブに違和感を感じている方はぜひお試しくださいませ。

その2、軟鉄素材アイアンならロフト角・ライ角の調整ができます

これも、クラブ好きな方にはご承知な方も多い調整作業ですが、アイアンの素材が『軟鉄』、または製法ですが『フォージド(鍛造)』と表記のあるものであれば、ロフト・ライの角度調整が可能です。

この作業は、アイアンの飛距離を『もう少し、飛ばしたい』とか、『もう少し、球のつかまり具合を調整したい』といった場合に有効です。

それに軟鉄素材のアイアンは長年使っているうちに歪みが出やすいので、数年に一度この調整メンテナンスを行うことをおススメしております。

変更の度合いは、1度〜2度くらいの微調整が目安で、それ以上はネックが破損してしまったり構えた際のヘッドの見え方(アングル)が変わりますので要注意です。

アングルの変化を例に挙げて説明すると、ロフトを立てる(ex.50度から48度へ変更など)と、バウンスが減りグースネックになります。

逆は、バウンスが増えてリーディングエッジが出てくるようになります。

この性質を逆に利用して、あえて構えた際のアングルを調節する方もいらっしゃいます!

1度程度の細かい調整ですが、見た目の変化がかなり期待できる調整でもありますので、特にウェッジなどのクラブにはオススメの調整です。

その3、シャフトの硬さを少し硬めにしたい方に……

今、使っているシャフトがどうも柔らかく感じてしまう……また、少し硬めにしたいけどワンフレックス硬めのシャフトにするにはかなり勇気が……、なんていう方にお勧めしている調整が、『シャフトの先端(チップ)』を0.25~0.5インチカットする調整です。

これは、シャフト先端を少しカットすることでキックポイントが多少変化し、硬さを感じるようになるという調整方法です!

これは、0.25インチくらいのほんの少しのカットでも効果が現れ、硬さを感じるようになります。

逆に切り過ぎると、本来の調子が変化して振りづらくなりますので注意が必要です。

また、アイアンの場合、大体のシャフトが番手別に硬さ・重さが設計されてありますので、シャフト装着の際にあえて一番手ズラして装着するという調整法(ex.5番に6番用のシャフトを装着する等)もあります。

そうすることで、硬さを強調することができます(逆なら柔らかくなります)。

新品のシャフトから装着する分にはもちろん関係ありませんが、今使用中のクラブで調整する場合には、『長さ・バランスetc』の調整も自ずと必要になりますので、工房の職人さんとよく打ち合わせをしてください。

“硬過ぎず”“ちょうどよい塩梅”という調整ですのでおススメですよ!

その4、ヘッドアングルの微調整もおまかせあれ!

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最後に、ヘッドアングルを微調整することも可能です。

これはウッド系のクラブでよく行う調整です。

クラブには、ヘッドを地面に置いた時、飛球線に対して傾く“向き(フェースアングル)”がそれぞれあります。

これは、製品の個体差でもありますので、向きが気になって構えづらい……なんて場合も多々あります。

そんな際には、若干(0.5度~1度)の調整でそんな違和感をなくすことも可能です!

この作業は、シャフトを装着する際に本来なら真っすぐ装着するところを傾きを付けて装着します。

そうすることで、フェースが被って見えるようにしたり(つかまる)、開いて見えるようにしたり(つかまらない)することが可能です。

他に、構えたアングルはそのままで球のつかまりだけを良くするためにアップライトに挿したりすることも可能です!

最近では、弾道調整機能(カチャカチャソケット)のお陰でレンチ一本で簡単にこのアングルを変更することができますが、通常ホーゼルのクラブですとシャフトの抜き挿しが必要になりますので“職人さんの出番”になる訳です。

構えた際に、視覚からくる安心感はかなりスイングに影響を及ぼしますので、シャフト交換の際などに合わせてご相談いただくとより効果的な調整になります。

その5、今回のまとめ

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いかがでしたか?

今回は、『工房でできること パート2』と題しまして、前回お話しした内容をさらに掘り進めてみました。

他にも、細かい作業はいろいろとありますが、今回ご紹介した調整内容は大きな変化をもたらすような調整ではなく、『ひと工夫』といった感じの作業です。

しかし、この微調整でかなり使い勝手の良いカスタマイズができるはずです。

それに、これらの調整内容を知っていれば新しくクラブを購入した際や、現在ご使用中のクラブで違和感を感じた際にきっと役に立てていただけると思います。

上手く工房を活用すればナイスショットにつながる調整がきっとできると思いますので、未だゴルフ工房やクラブ調整を未経験の方はぜひ一度ゴルフ工房にご来店くださいませ。

お使いのクラブが最高の1本に生まれ変わると思いますよ!

では今回も最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。     

〜最高の1打とその次のステップのために〜

また次回まで。。。

押忍・感謝