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プロゴルファー

こせきよういち

今年もプレーオフ?~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#202

今週の注目は米ツアー競技の「ウェイスト・マネジメント・フェニックスオープン」です。

米ツアーでは昨年6月のツアー再開後、初めて本格的に観客を入れて行われるトーナメント。会場のTPCスコッツデールには、1日5000人のギャラリーが入場する予定です。

その中の開催ですが、見どころのひとつが「今年もプレーオフ?」ということ。

このトーナメントは最近5年間で4度(2016年、17年、18年、20年)ものプレーオフ決着がありました。

また、過去10年間では5度(上記に加え、2011年)のプレーオフと3度の「1打差決着」(2012年、14年、15年)という、毎年のように激戦が見られる大会です。

今年もフィールドには実力選手が大勢揃いました。接戦の末のプレーオフを願いたいものです。

16年、17年は松山英樹がプレーオフで大会連覇

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「フェニックスオープン」といえば、日本のファンには松山英樹が連覇した大会としてよく知られています。

その連覇がともにプレーオフでした。16年はリッキー・ファウラー(冒頭の写真)と。翌17年はウェブ・シンプソン(上掲写真)と。

そして、両プレーオフはともに4ホール目、ワンオン可能な17番パー4で決着がつきました。

今年はなかなか調子が上がらない(なかでもパッティングが不調)松山ですが、大会前のPGAツアーオフィシャルサイトのパワーランキング(優勝候補順位)は8位の高評価です。

理由は、やはり過去の実績。つまり、相性の良さです。連覇前年の15年は優勝したブルックス・ケプカと1打差の2位タイ。さらにその前年の14年は、優勝したケヴィン・スタドラーと2打差の4位タイ。松山は過去7年間で4度トップ5位以内に入り、優勝争いに加わっているのです。

今年も期待しないわけにはいきません。

18年はゲイリー・ウッドランド

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続いてのプレーオフは18年。

この年は、翌年に全米オープンチャンピオンになるゲイリー・ウッドランド(写真右)が最初のホールでチェズ・リービーを下して、ツアー通算3勝目を飾りました。

敗れたリービーですが、翌19年も4位タイに入る相性の良さを誇っています。

20年はウェブ・シンプソン

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そして、直近のプレーオフが昨年でした。

ウェブ・シンプソン(写真左)が1ホール目でバーディを奪ってトニー・フィナウを下しています。

最近の優勝者の顔ぶれで興味深いのは、松山英樹にプレーオフで敗れたリッキー・ファウラー(19年に優勝)とウェブ・シンプソン(20年に優勝)がともに、後にこの大会を制していること。

やはり、相性が大きくモノを言うトーナメントなのでしょうか。

ちなみに、前述のパワーランキングの1番手は、地元アリゾナ州立大出身のジョン・ラーム。2番手は、舌禍騒動からの奮起が期待されるジャスティン・トーマス。そして、3番手がウェブ・シンプソンとなっています。

また、大会初出場のロリー・マキロイはちょっと評価が低く7番手。

「彼は間違いなく、16番スタジアムホールの雰囲気が気に入るでしょう。でも、彼は自分のゴルフをそれに合わせなければなりません」と評されています。

さて、どのような結果が出るのか。とても楽しみですね。