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スリクソン ZX5/ZX7 ドライバーをヘッドスピード42~50m/sで試打!

最近勢いバリバリのスリクソン(ダンロップ)から発売されたZX ドライバー。

あの松山英樹プロも実戦で使用して平均飛距離がアップしたとのことで、かなり注目度が高いようです。

自分もZX5とZX7を試打しましたので、その感想と機能説明をしたいと思います。

遂にあの世界の松山が使ったことで一気に注目

getty

すでにゴルフ業界では多くの人が知っていることですが、あの松山英樹プロが遂に実戦使用しました。

これまでの松山英樹プロの使用ドライバーを振り返ってみます。

プロ入り当初はZR-30という2008年発売モデルのヘッドを使用してきました。

2014年6月1日のメモリアルトーナメント最終日、プレーオフ時にシャフトが折れるというアクシデントもありましたが、2016年の日本オープンまでは、この425ccと少し小振りなドライバーが主力でした。

しかしその後は、約3年間の間にキャロウェイやテーラーメイドのヘッド10機種以上を取っ替え引っ替えしてきました。

もちろんいろいろと調べると、これまで発売されてきたスリクソンのドライバーもテストはしていたようですが、なかなか彼の気に入るようなモデルはなかったようです。

しかし2020年、スリクソンの最新ドライバーZXシリーズがツアーに出回りました。

この時松山英樹プロはドライバーの調子がどうしても悪く、試しに使ったのが始まりだったそうです。

これが功を奏したのか、これまでの松山英樹プロのツアーでの平均ドライビングディスタンス303.6ヤードを大きく上回り、8月のBMW選手権初日の平均飛距離は321.5ヤードを記録しました。

さらに大会最終結果も3位と好成績を収め、一気にZX ドライバーが注目されることになりました。

基本は2種類をラインナップ

ZX ドライバーの種類は、基本的にはZX5とZX7の2種類です。

棲み分けとしては、ZX5が重心を深く設計し大きな慣性モーメントでつかまりが良く、ZX7が重心をやや浅く設計し低スピンの強弾道というイメージで間違いないと思います。

特別モデルもあります

ちなみに「基本的に2種類」と言いましたが、DUNLOP FITTING STOREという特約店限定で特別モデル「ZX7 440」という少し小ぶりのヘッドを販売しています。

このZX7 440は数量限定400個のみの特別販売とのことなので、気になる方は早めに手を出さないと売り切れてしまうかもしれません。

ちなみにDUNLOP FITTING STOREだとZXドライバーの特注カラー(ブルーとグリーン)や限定カスタムシャフト、特別ロフトのフェアウェイウッド(#3+ 13.5度)とハイブリッド(#2 16度)、特別カラーのドライバーヘッドカバー(レッド)があるそうです。

DUNLOP FITTING STORE一覧は下記のリンクをご覧ください。

最大の注目テクノロジーは「リバウンドフレーム」

このドライバーの最大の特徴がリバウンドフレームというテクノロジーです。

ヘッドの部分部分で剛性の高いエリアと低いエリアを交互に配置した4層構造となっています。

語弊を恐れずに本当に簡単にざっくり説明すると「フェースもその周辺もたわむ」感じです。

他社の場合、例えばキャロウェイの場合だとジェイルブレイクテクノロジーでボディを固定してフェースのみをたわませて飛ばします。

ブリヂストンの場合はパワースリットでクラウンをたわませて飛ばします。

今回のスリクソンはその良いとこ取りって感じです。

実際このZXドライバーは世界一初速の速いヘッドを目指して開発されたということで、飛距離性能は本当に注目です。

ZX5の試打動画

ここからは試打動画をご覧ください。

まずはZX5からです。

まずは純正の60グラム台のシャフトから試打しました。

ヘッドスピード50メートル/秒(m/s)で打つとそこそこ球が強く感じます。

ただつかまりと球の上げやすさが前モデルであるZ585と比較するとちょっと厳しく感じました。

シャフトも意外としっかりしており、ある程度のハードヒッターでも十分使えそうには感じました。

この設定のままヘッドスピード42~43m/sに落とすと結構厳しく、9.5度では毎回気合を入れないと扱えなさそうでした。

続いてシャフトを50グラム台にして同じくヘッドスピード42~43m/sで試しました。

この組み合わせだとある程度幅広いヘッドスピードにも対応しそうです。多少打ち出し角も上がってシャフトにもわずかに走り感を感じました。

ZX7の試打動画

続いてZX7の試打動画です。

こちらもZX5の試打動画と同じヘッドスピードとシャフトの組み合わせで試しています。

まずは60グラム台の純正シャフトでヘッドスピード50m/sです。

感想ですが、明らかに球が強くなってボールが伸びていきます。

ZX5に比べてややつかまりも抑えてあるのか、しっかり振っていっても安心できるような挙動でした。

また打音もZX5に比べて少し締まった感じで球を潰す感覚が強かったです。

続いてこの組み合わせのままヘッドスピード42~43m/sで試しました。

正直キツイです。よほど高弾道に自信がある人か、ティーを高くしないとキャリーが圧倒的に不足しそうでした。

最後にヘッドスピードはそのままシャフトを50グラム台に変更しました。

シャフトが軽くなってこのヘッドスピードでもある程度扱えるようにはなるのですが、やっぱりキツイです。

ZX7はある程度のヘッドスピードか打ち出し角を持っている人が使うと良いかもしれません。

まとめ

基本性能として、飛距離性能が本当にアップしたように思います。

バックスピンがとても少なくなったので、基本的には10.5度のモデルから試したほうが良いと思います。

店頭で試す際は大体の場合高性能計測器で弾道を確認するのですが、バックスピンが極端に少ないと物すごく飛ぶようになります。

これを店員さんは「バックスピンが少なくて飛んでますね」とか言ってくれるのですが、キャリーをしっかりと確認してください。

ヘッドスピードが50m/sであればバックスピン1800回転前後でも良い弾道になるんですが、42~43m/s付近だと計算上の飛距離は出てもキャリーが不足している可能性があります。

適正なセッティングを見つけてぜひZX ドライバーで飛ばしてください!