横峯さくら、上田桃子、宮里藍、共通のパッティングの極意

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パッティングに限らず、ショットの際にも「頭を動かすな」という基本は、どんなレベルでも知っている、いわば基本中の基本です。

ところが、アマチュアゴルファーの大半の人がこの基本を軽視しているように思えます。

プロゴルファーでさえ、この基本を改めて見直して、トッププレーヤーになった人もいるのです。

頭を動かさないことで賞金女王になった横峯さくら

頭を動かさないことで賞金女王になった横峯さくら

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横峯さくらはデビュー当時、「ショット力はすでにトップレベルだが、いかんせんパットが下手過ぎる」と、そのパッティング技術を酷評されていました。

確かにパッティングがもう少し入っていたら、もっと早く賞金女王になっていたでしょう。

自分の弱点を知っていた彼女は、2009年からパッティング練習に多くの時間を割くようになり、苦手を克服して頂点に立ちました。

そのプロセスで彼女がパッティングで最重要だと気付いたたのが、「頭を動かさない」ということでした。

「『頭を動かさない』ってよく聞くけど、以前はそんなに意識していなかったんです。でも、それを意識するようになってストロークが安定して、ショートパットが入るようになったんです」と語っていました。

頭を1ミリも動かさないで打つ

頭を1ミリも動かさないで打つ

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この「頭を動かすな」という教えは、パッティングに限らず、ショットに関してもよく言われることで、ゴルファーならビギナーでさえ知っている理論です。

ところが、アマチュアゴルファーはあまりこの言葉を重要視していません。

本人は動かしていないつもりでも、インパクト直後にボールを目で追って頭が上がる人が多いし、インパクト前に頭が前後左右にズレる人までいます。

反対にプロは頭が動く人は皆無だと言ってもいいでしょう。

これが意外に見過ごされている、簡単なようで難しい、大切な要素なのです。

インパクト後も3秒くらい頭を残す

インパクト後も3秒くらい頭を残す

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上田桃子は賞金女王になった2007年に、岡本綾子に「頭は動いていないけど、眼球が動いている」と指摘され、パッティングが開眼したというエピソードがあります。

頭を止めているつもりでも、目でパターヘッドやボールを追ってしまうと、頭もミリ単位で動く可能性があるのです。

1ミリも動かさないためには、宮里藍がよくやっていた、誰かに頭を左右から両手で挟んで押さえてもらいながら打つ練習がお勧めです。

実際にやってみると、押さえられている手に抵抗感を感じ、動いていないつもりの頭が普段は動いて打っていることが自覚できるはずです。

あとはインパクト後もすぐに頭を上げてボールの行方を追わずに、3秒くらい頭を残す意識を持つことです。

頭を残せば、パターフェースの芯に当たる確率も高くなります。

軸は目の動きで作る

軸は目の動きで作る

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スイング作りにおいては、「軸のブレをなくす」というような表現をよく使います。

スイングもパッティングストロークも回転運動ですから、軸という概念が生まれるのは必然とも言えます。

しかし、体のどこかを軸として動かさないという発想は時に問題を起こします。それは全身が連動するスムーズさを失いかねないからです。

軸は固定して自ら作るものではなく、動きの中で結果的に作られるものと考えたほうがいいでしょう。

それでは、それをどうすれば安定したものにできるのか?

そこで役立つのが「目」なのです。

目の動きを揃えて、目で見ているエリアを一定にすれば、動きの中に軸のようなものが生まれ、パッティングストロークが安定します。

ところが、目の動きが揃っていなかったり、動き過ぎてしまうと全身の動きも定まらなくなってしまいます。

ボールは景色の中に入っているが、ボールは見ていない

ボールは景色の中に入っているが、ボールは見ていない

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目の動きを揃えるのは、ボールと目標方向を示す目印(スパット)の間で視線を往復させる動きです。

そこに集中することで、目が動き過ぎることはなくなります。

目で見ているエリア、つまり、景色の範囲やアングルを変えないことについては、スパットからボールに目を戻したら、また同じ範囲の景色が見えているようにします。

ボールだけを見ることに集中するのも一案と言えますが、意識がボールに向かってしまい、ターゲットへの意識が希薄になるデメリットもあるのです。

ボールは景色の中に入ってはいますが、ボールは見ていない。

言い換えれば、ボールに意識はいっていない、プロゴルファーの多くはそのような感覚で構えているのです。

まばたきすらしない!? タイガー・ウッズのパッティング

まばたきすらしない!? タイガー・ウッズのパッティング

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つまり、プロゴルファーたちは、漠然とボールを含めた足元のある程度広い範囲を視界に入れているという感覚で構えているのです。

そのうえで心の目ではターゲットを見ています。

この景色を、インパクト直後まで見ておくことで、安定したストロークを作ることができるのです。

タイガー・ウッズのパッティングをよく見ていると、パッティングアドレスをしてからストロークを終えるまで、まばたきすらしていないように見えませんか?

まばたきひとつで、体の動きやパターフェースの向きがぶれてしまう可能性があると考えているのかもしれません。

そのくらい、目の動きは重要だと認識してほしいものです。
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Nick Jagger

元某ゴルフ雑誌編集長。ゴルフ取材歴30年以上。現在フリーランスのライターとして、単行本、ゴルフコミックの原作など多数執筆中。

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