プロゴルファー
PAR RUSH 01
2017年は1勝……2018年はイ・ボミの復活に期待!
2017年のJLPGAツアーは、鈴木愛の初めての賞金女王で幕を閉じました。
さて、今年2018年の女子ツアーはどんな展開になるのでしょうか??
やはり、ここ数年女子ツアーの人気を牽引してきたのは、韓国勢の活躍であり、その中でもいつもスマイルを絶やさない「イ・ボミ」の存在は大きかったと思います。
残念ながら、2017年シーズンは不本意な結果に終わってしまいましたが、さまざまなデータから彼女を追って、強い「イ・ボミ」の復活を願いたいと思います!
目次
“祝”晴れてLPGAの正式会員になって、女子ツアーを引っ張ってほしい!
LPGAの会員規則が2012年シーズンから改正され、LPGAの会員になるにはプロテストに合格する以外に入会できなくなりました。
この2012年に、イ・ボミは、日本ツアーに本格参戦して3勝をあげて賞金ランキングも2位に入りましたが、会員になる道は閉ざされたまま5年が経過しました。
しかし、2017年から規則が改正され、優勝した場合と3年連続で賞金シードを獲得すれば、入会を認めるように規則が変更されました。
彼女にとってはCATレディースの優勝でその資格を有したわけで、5年越しの念願が叶って2017年10月1日付けで会員証が渡されました。
彼女は、大はしゃぎでうれしそうに会員証を見せていました。
すでにツアーで20勝を挙げている実力者であり、今回の決定は当然だと思います。
圧倒的な強さを誇った2016年シーズンから一転、不本意に終わった2017年シーズンを振り返る!
ご存知の通り、彼女は2015年・2016年と2年続けて賞金女王になりました。
特に2016年シーズンは年間5勝と圧倒的な強さでしたよね!
ところが、2017年は春先からなかなか勝てず、またベスト10フィニッシュもあまりなく成績は低迷しました。
そして、この不調に対してマスコミもさまざまな報道をし、本人はもっと悩んだでしょうが、依然として結果の出ない時期が長く続きました。
やっと8月、大箱根CCでの「CATレディース」で今季初優勝を遂げて、復活の兆しを感じさせました。
ところが、その後も前年までの強さは感じられず、後半戦もあまり優勝に絡むこともなくシーズンを終えることになりました。
そこで、LPGAが発表しているシーズン成績データから、2017年のイ・ボミを探ってみたいと思います。
それにしても、どんな不調な時でも、スマイルを絶やさないプロである彼女は健在でした!
これこそ、本当のプロという感じでした!
2017年シーズンと賞金女王になった2016年をデータで比較すると?
まず各種データを比較してみましょう!
◎獲得賞金…
2016年〈¥175,869,764〉
2017年〈¥46,837,633〉:-129,032,131
◎メルセデスランキング…
2016年〈623.0pt〉
2017年〈272.5pt〉:-350.5pt
◎出場試合数…
2016年〈28〉
2017年〈28〉:同数
◎トップ10回数…
2016年〈21回〉
2017年〈7回〉:-14回
◎平均ストローク…
2016年〈70.09〉
2017年〈71.52〉:+1.43
◎平均バーディー数…
2016年〈3.61〉
2017年〈3.00〉:-0.61
◎パーセーブ率…
2016年〈91.01%〉
2017年〈86.72%〉:-4.29%
◎パーオン率…
2016年〈74.47%〉
2017年〈68.20%〉:-6.27%
◎平均パット数…
2016年〈1.772〉
2017年〈1.808〉:+0.036
◎リカバリー率…
2016年〈72.68%〉
2017年〈66.06%〉:-6.62%
◎バーディー数…
2016年〈321個〉
2017年〈261個〉:-60個
◎ボギー数…
2016年〈137個〉
2017年〈197個〉:+60個
◎ダブルボギー数…
2016年〈5個〉
2017年〈11個〉:+6個
賞金ランキング、メルセデスランキング、各種データを分析すると…
2年間、同じ出場試合数でしたので、単純に比較ができます。
まず、賞金ランキングは2016年の1位から2017年は23位と急降下!
また、メルセデスランキングも2016年の1位から2017年は24位と急降下!
このデータでは、優勝回数だけではなくトップ10に入った回数が、2016年の21回から2017年は7回に激減したことも大きく影響しています。
次にその他各種データを見ていくと、すべてのデータが悪くなっているのがわかります。
平均ストロークは71.52で+1.43となり、一年間なかなかアンダーが出ないラウンドであったことが伺えます。
これは別のデータで、バーディー数が60個減り、逆にボギーは60個増え、ダブルボギーは2016年は年間でわずか5個だったのが倍以上の11個に増えたことで、平均ストロークの悪化が明らかになります。
これを単純に計算すると、平均ストロークが1.51悪くなります。
しかし、データを見て驚くのは、平均ストローク70.09ともう少しで70を切るところまでいったことです。
2016年のパーセーブ率91.01%、パーオン率74.47%、リカバリー率72.86%という数字で、驚異的と言わざるを得ません!
2017年の平均ストローク1位は、申ジエで70.29でしたので、その差は歴然です!
2016年のイ・ボミは、バーディー数が321個で13位でしたが、驚異のパーセーブ率でボギーを叩かないゴルフができていたことで平均ストローク「70.09」を記録できた、と言えます。
なお、パーセーブ率90%超えやリカバリー率70%超えは、まさに異次元の強さだったと言えると思います。
次の関心は、韓国勢の中で誰が最も早く永久シードを獲得するか??
LPGAの永久シード獲得条件は、ツアー勝利数が30勝です。
この条件に一番近いのが、全美貞で25勝、続いてアン・ソンジュが23勝、李知姫が22勝、イボミが21勝となっています。この永久シード権の獲得も今後目が離せない話題だと思います。
※直近で永久シード権を獲得したプロは不動裕理(通算50勝)で、その他森口祐子、岡本綾子、樋口久子など現在6名の永久シード選手がいます。
2018年シーズンは3月のダイキンオーキッドレディスで開幕します!
3月1日から琉球ゴルフクラブで行われるトーナメントで、女子プロゴルフツアーが開幕します!
この大会では、前年はアン・ソンジュが優勝しています。
イ・ボミには、この開幕戦で優勝または好成績を挙げてスタートダッシュをしてほしいと思っています。