ゴルフスイング
レッスンプロ・クラフトマン 河野
59歳からシングルプレイヤーを目指すt様のお話(その5)
こんにちは。
レッスンプロ・クラフトマンの河野です。
今回は、59歳からシングルプレイヤーを目指すt様のお話です。
思わぬトラブルから大叩きをしてしまいましたが、それは、技術向上のための必要な教訓でした。
つま先上がりのライ
t様は、シングルプレイヤーになるために毎月の月例に挑戦し始めて、今回が3回目の参加となります。
t様「今回の月例は、43-51の惨敗でした」
私「51回の内訳を聞かせてください」
t様「1ホールで13を打ちました」
私「何があったのですか?」
t様「つま先上がりから5番アイアンで2回左に引っ掛けてOBを打ってしまいました。それから頭が真っ白になって13です。つま先上がりの打ち方を教えてください」
私「わかりました」
つま先上がりやつま先下がりは、そのライ自体がトラブルです。
つまり、普通に打ってはミスを引き起こす恐れがあるのです。
つま先上がりのライの打ち方
極端な例で説明します。つま先上がりの場合、普通に打つと、アイアンヘッドのトウ側から接地することになります。
アイアンのトウ側から斜面に接地するのですから、普通に打ってはヘッドの芯に当たる確率はとても低くなります。
当然、ナイスショットになる確率は低くなります。
このような傾斜のトラブルの場合、考えることは、どうしたらヘッドがスムーズに振り抜けるかです。
普通に振れば、トウ側から斜面に接地しますので、ヘッドを上から下へ、斜面の傾斜に合わせて、カット軌道でスライスを打つように振り抜けば、ヘッドは斜面を滑り落ちます。
ヘッドのヒール側のソールから接地すれば、ヘッドが滑るように抜けていきます。
そうすれば、ヘッドが突っかかって止まることがないので、ヘッドのスピードが落ちず極端なミスになりませんが、通常の振り方ではありませんのでフルショットは禁物です。
スライサーのように打つ
ヘッド軌道は上から下へのカット軌道ですので、スライス系の球筋になり飛距離は落ちます。
t様「また、難しいことを覚えなくてはなりませんね」
私「そうでもないですよ。要するに、スライスを打てば良いのですから。ゴルファーの多くがスライサーなのは、その振り方が一番簡単だからです」
t様「……」
私「スライスを打つのに大切なのは、フェースをターンさせないことです。しかし、t様のようにクラブが振れて来てヘッドが走るようになりますとフェースがターンします。
するとスライスではなくストレートやフック系の球筋になってくるのです。
上級者になるためには、フェースをターンさせたりさせなかったりするフェースコントロールが必要です」
今回のつま先上がりの打ち方は、左肘を抜くスライサーのように打てば良いのです。
シングルプレイヤーになるためには、様々な状況を想定した準備とそれに伴う練習が必要です。
それらを、完璧にこなすほどの完成度はシングルプレイヤーには必要ありませんが、いろいろな状況で、このライならどうしたら上手く打てるかをシミュレーションしておくことは必要です。
レッスンプロ・クラフトマンの河野でした。