Gride

ゴルフスイング

下田信司

ゴルフスイングは利き目に逆らってはいけない?利き目とスイングの関係

人それぞれ利き手や利き足があるように、目にも利き目というものがあります。

そして、人間は無意識にあらゆる物を利き目を中心に見ています。

意外と見落としがちですが、実はこの利き目はスイングにも影響します。

今回は利き目とスイングの関係について詳しく解説してみます。

利き目で変わるゴルフスイング

私も、昔は利き目はあまり考えないレッスンをしていました。

しかし、この利き目とスイングの関係性に気付いてからは、必ずその人の利き目を調べてもらってからそれに合わせた動きでスイングを直していくようにしています。

利き目が右か左かで教え方を変えているということですが、そのやり方にしてからまず圧倒的に変わったのがミート率です。

長年レッスンをしている方でも、この利き目理論を取り入れる前と後とではボールを芯でとらえる確率が確実に変化します。

具体的に言うと、利き目によって変わる一番のポイントはバックスイング~トップでの顔の向きです。

スイング中の顔の向きを自分の利き目に合わせた動きにすることが、ミート率を上げるためにとても重要なのです。

利き目が右の人の顔の動き

右目が利き目の人は、アドレスの顔の向きをキープしたままバックスイングしていきます。

顔を動かさないことによって、利き目である右目でしっかりとボールを見ながらテークバックすることができます。

また、ボールが見えているためダウンスイングへの切り返しでもクラブヘッドをインサイドの軌道で下ろすことが怖くなくなり、良いスイングができる可能性が高くなります。

利き目が右の人が気を付けるポイントとは

利き目が右の人が注意するべきポイントは、バックスイング~トップで右目でボールが見えなくなるまで顔の向きを変えないということです。

トップまでに顔の向きが大きく変わってしまうと、見失ったボールを見ようとして、切り返しで一気に顔を振り戻す動きになってしまいます。

そうなると頭が大きく動いてミスショットになる確率が高くなるので要注意です。

利き目が左の人の顔の動き

左が利き目の人の理想的な動きとして、バックスイングの始動からトップまでの間のどこかで顔の向きを変えて左目でボールを見やすくする動作が必要になります。

顔の向きを少し変えて左目でボールを見ることで、スムーズに身体が動き、良いトップが作れます。

利き目が左の人が気を付けるポイントとは

左利き目の人が注意したいのが、バックスイング~トップでの頭の横への動き過ぎです。

利き目が左の場合は、大きく頭が横に流れてもボールが見えてしまうので、スエーの動きが過剰になる可能性が高くなります。

しかし、それでは切り返しで頭を振り戻す動きが入ってしまい、様々なミスショットの原因となってしまいます。

利き目に逆らうとなぜ上手くいかないのか? 原因1

利き目に逆らったスイングだとミスになる確率が高くなる原因について考えてみましょう。

その原因には次の2つがあると思います。

1つ目は、ボールが正確に見えないことが力みにつながるということです。

人間の「見る」という本能は強いので、スイング中にボールが正確に見えないということを無意識に不安に感じてしまいます。

その不安が力みにつながってミート率を落とす原因となります。

この力みは、特に利き目が大きく影響するトップからダウンスイングへの切り返しでの動きに顕著に現れます。

この現象は、バックスイングで利き目に逆らった顔の動きをしたことで失ったボールとの距離感をあわてて切り返しで取り戻そうと(修正しようと)することが原因だと考えられます。

利き目に逆らうとなぜ上手くいかないのか? 原因2

利き目に逆らった動きでミスになってしまう2つ目の原因は、見えないことがダウンスイングのアウトサイドイン軌道を作ってしまうことです。

本来、ゴルフクラブはクラブヘッドをインサイドからの軌道で下ろす使い方のほうがその特性を活かせるように作られています。

しかし、人間の本能はアウトサイドからクラブを下ろしたほうがボールに当てやすいと感じています。

そこで、利き目に逆らった顔の動きをした場合は、ボールとの距離が上手く測れていないため、当てようとする意識が特に強くなります。

そのため本能的に当てやすいと感じるアウトサイドからクラブヘッドを下ろしてしまう傾向が強くなってしまいます。

自分の利き目を知ってナイスショットを!

このように利き目に合わせたスイングをすることはとても大事だということがおわかりいただけたと思います。

そのためにはまずは自分の利き目を知っておく必要があります。

そこで最後に、簡単な利き目の調べ方をご紹介します。

1.まずは写真のように手で輪を作って、何らかのターゲットを両目で見て輪の真ん中に来るように合わせます。

2.その状態から左右片目ずつ交互に目を閉じて見た時に、そのターゲットがズレないほう(ターゲットが見えるほう)が利き目となります。

ぜひご自分の利き目を活かしたスイングでナイスショットを!