ゴルフスイング
Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ
Dプレーン理論で素敵ドローボーラーになろう!
圧倒的な飛距離を持つ男子プロは、飛距離よりも正確性を求めるため、フェードボールを多用します。
しかし我々アマチュアゴルファーは、1ヤードでも1センチでも飛ばしたい……。
そんな時に活躍するのがドローボールです。そしてこのドローボールは、Dプレーン理論を取り入れていると、比較的簡単に習得することができるのです!
今回はそのポイントをご紹介します!!
まずはボールが曲がる仕組みを理解しよう
ボールが左右に曲がる原因は、「サイドスピンのかかり具合」と考えている方が多いと思いますが、それが大きな誤解であり、上達を妨げています。
確かに、店頭で試打をすると、いろいろなデータが表示され、サイドスピン量なども気にしてしまうと思います。
しかし、サイドスピンだけかかるということは、ゴルフの物理学的にあり得ないのです。ボールは「回転軸の傾き」によって曲がるのです。
ドライバーからサンドウェッジまで、どのクラブでも必ずバックスピンがかかります。
そのスピン量は、ドライバーなら2400回転/分、ウェッジなら1万回転/分程度スピンがかかるのですが、その回転には「回転軸」が存在します。
真っすぐ飛ぶボールは、地面に対して平行に「回転軸」が発生しています。
そしてドローボールの場合、「回転軸」はプレイヤーから見て右肩上がりになっています。
この「回転軸」は、飛行機が左旋回していく際の機体の傾きをイメージするとわかりやすいと思います。
そして、スピンの「回転軸」に傾きを与える最大の要因は、インパクト時のフェースの向きとスイング軌道のバランスです。
そして、ドローボールを打つためには、フェースはややオープン、スイング軌道は、インサイドアウトの軌道が必要になってきます。
ドローではなくチーピンが出てしまう原因
ボールの飛び出す方向は、フェースアングルによって決まります。
ドライバーの場合、インパクト時のフェースの向きがボールの飛び出す方向に約80%程度影響するため、極端にフェースをかぶせた状態でヒットしてしまうと、いくらインサイドアウトに振っていても、ボールは左に飛び出します。
そして、スピンの「回転軸」も左に傾いていますから、左に飛び出した後、さらに左に曲がる「チーピン」になってしまうのです。
チーピンに悩んでいる人は、まずフェースの向きを少しオープンにして打ってみましょう。
インサイドアウトの軌道は習得しているはずですから、フェースをややオープンにし、右方向に打ち出すことさえできれば、ドローもしくはフックボールになり、OBまで飛んでいくような曲がりは出ないはずです。
プッシュスライスが出てしまう原因
フェアウェイ右サイドから曲げて戻すイメージで打っているため、プッシュスライスになるとOBの可能性も高くなります。100切りしたあたりから、このプッシュスライスとOBで伸び悩む人も多くいますよね。
ややオープンなフェースの向きに対して、スイングがストレートもしくはカット軌道になっているため、プッシュスライスが起こります。
とくにアマチュアの場合、カット軌道でスイングしていることが多いので、後方からビデオ撮影して自分のスイング軌道をチェックするといいと思います。
また、スクエアにスタンスした上で、ボールを左足カカトにセットすると、カット軌道になりやすいので注意しましょう。
ドローボールをイメージし、ボールを左寄りにセットする場合は、ややクローズに構える必要があります。
Dプレーン理論はすべてのレッスンにつながる
世の中にはさまざまなスイングや、レッスンがあります。
そしてそれらは、最終的に「どのようにボールを飛ばすか」に行きつくわけですが、その「どのように飛ばすか」は、極端に言えば「どのようなフェースアングルとスイング軌道でヒットするか」ということになるのです。
打ち出し方向とそこからの曲がり具合をじっくり観察し、フェースの向きとスイング軌道を逆算することが上達への近道ですよ!