ゴルフスイング
Nick Jagger
ショートパットは真っすぐなヘッド軌道を意識する
「パターヘッドの軌道よりもフェースの向きが重要だ」というのは、ショートゲームの名コーチ、デーブ・ペルツ博士(写真・右)の言葉です。
しかし、パターヘッドの軌道が毎回違っていては、入るものも入りません。
安定したヘッドの動きは必要不可欠なのですが、ではどのような軌道がいいのでしょうか?
インパクト前後でヘッドが真っすぐ動くことが大事
これについては、プロでも2つの意見に分かれます。
ラインに対してアウトサイドインになったり、インサイドアウトになるのは、フェース面が狂いやすいし、ボールに無駄なサイドスピンを与えてしまいますから、当然良くはありません。
パターヘッドはインパクト前後でラインに対して真っすぐ動くことが、最もカップインする確率が高いと言えます。
では、どこまで真っすぐ引いて、どこまで真っすぐ出すべきかが問題になってきます。
パターヘッドを真っすぐ動かすには限界がある
例えば、インパクト前後10センチを真っすぐ動かすには、それ以上の部分も限りなく真っすぐ引いて、真っすぐ出したほうがいいという考えがあります。
しかし、カップまでの距離が長く、ストローク幅が大きくなるほど、体を左右に移動させたり、腕を無理に伸ばしたりしない限り、パターヘッドを真っすぐ動かすことはできません。
ヘッド軌道は真っすぐといっても、そこまで不自然な動きはしません。
大きな振り幅では自然にインサイドに引かれ、フォロースルーもインサイドに抜けていくはずです。
では、真っすぐ動かす境界線は? こんなプロの意見を聞いたことがあります。
ショートパットはヘッドを真っすぐ動かすことを重要視する
芹澤信雄プロは「スタンス幅は肩幅で、その中は真っすぐ動かします。バックスイングでヘッドが右足を越えたら、自然にインサイドに入ります」と言っています。
片山晋呉プロは意識の問題とし、「少し長い距離でもカップインを狙いにいくパットは真っすぐストロークすることを意識しますけど、寄せにいくパットは意識しません」というのです。
この2人の言葉の共通点は、狙うパット(ショートパット)はパターヘッドを真っすぐ動かすことを重要視しているという点です。
インサイドイン派はボールの位置に注意
しかし、芹澤信雄プロの弟子でもある藤田寛之プロは、師匠とは違い、ヘッドを真っすぐ動かす意識はないと言います。
パッティングストロークの軌道は緩やかなインサイドインという考えなのです。
このストレート派とインサイドイン派ではボールの位置が変わってきます。
ストレート派は目の真下にボールをセットし、真上からパターヘッドの軌道を見ますが、インサイドイン派は、軌道に合わせて、目の真下よりも外にセットします。
どっちがあなたに合っているのかは試すしかありませんが、アマチュアゴルファーにはとっては、シンプルにストレートに引いて、ストレートに出したほうがいいんじゃないか思いますが……いかがでしょう。