ゴルフスイング
Nick Jagger
体の柔軟性、打ちたい球筋でスタンス幅は決まる
アベレージクラスのゴルファーは、スタンス幅に無頓着の人が多いように思われます。
たとえば、ドライバーショットのスタンス幅は、一般的に肩幅程度の広さが基本と言われていますが、スタンス幅を両足の外側とするか、内側にするかでは、20センチ以上の差があります。
正解は後者で、スタンス幅を前者だと思っている人は、スタンスを肩幅に合わせているつもりでも狭過ぎるということになります。
基本はフィニッシュでバランスを崩さない広さ
とはいうものの、スタンス幅に絶対という基準はありません。
肩幅というのはあくまでも目安であり、スタンス幅はゴルファーの柔軟性や筋力、さらにどのようなボールを打ちたいかによって、自然に決まるものなのです。
そこで、スタンス幅を決める一般的な要素を紹介しましょう。
大前提として、意図したボールを打つために素振りをして、最もスムーズにクラブが振れて、なおかつフィニッシュでバランスが崩れないスタンスを見つけるということです。
このことを踏まえて、まずはゴルファーの体のタイプから見たスタンス幅の決め方です。
体の硬いゴルファーは、体が回転しやすいようにスタンス幅は狭めにします。
反対に体の柔らかい人は、黙っていても体がよく回りますから、下半身が安定するようにスタンス幅は広めがいいでしょう。
打ちたいボールでスタンス幅を決める
次は打ちたいボールの種類によるスタンス幅の決め方です。
まず飛距離を出したいときは、スタンス幅は広めにして、体重移動を意識します。
スイングスピードが速くなりますので、スタンスが狭いとバランスを崩してしまうからです。
ただし、スタンス幅が広過ぎますと、体が上手く回転しなくなったり、逆に体重移動がしづらくなったり、ミスショットの原因になってしまいますから要注意です。
飛距離よりも方向性を重視するというときは、スタンス幅は狭めにします。
極端な例がランニングアプローチで、打つときは両足を揃えて打ちます。
通常のショットを打つ場合、スタンス幅が狭いと、下半身が不安定になり、フルショットはできません。
ですから、バランスが崩れない程度に狭めることです。
足元が不安定なライでは広めにする
バンカーショットでは、足場が砂の中にあり、なおかつインパクトで砂の抵抗を受けますから、下半身を安定させるために広めのスタンスをとって、重心を下げます。
さらにアゴが高く、ボールを上げなければならないときは、サンドウェッジのフェースを大きく開いて、フルスイングしなければなりませんから、スタンス幅は最大になります。
このほか、傾斜地など足元が不安定なライでは、必然的にスタンス幅は広くなります。
しかし、その分体を回転させることが難しくなりますから、平らなライのときのようにフルスイングしようとすると、まずバランスが崩れてしまいますから、コンパクトなスイングを心がけましょう。
もうお分かりでしょうが、スタンス幅は広い、狭いで、それぞれメリットとデメリットがあります。
練習や素振りで、自分なりのスタンス幅をまず見つけましょう。
大原則は、どんな場合でもバランスの崩れないスタンス幅を見つけるということです。