ゴルフスイング
セベケン
最近のスイング理論では手首を返さない?ちょっと待って!
昭和のプロは手首を返して打って、アメリカや現代のゴルファーは、ボディーターンで打ってるって決めつけていません?
セベケン的には、ダウンスイングまでは「同じ」で、フォローの取り方が違うだけという……見た目の動きの印象で、「別のもの!」ということにしてません?
双方に共通する、スイングの要、見失っていません?
トム・ワトソンとの違い
還暦間近にして、あわや全英オープンに勝ちそうになった、スーパーレジェンド、トム・ワトソン(※)。
手首を返して打っていると評される青木功プロと対象的に、一気にフィニッシュまでボディーターンで振り抜いているように見えますが、ダウンスイングからインパクトに至るまでは、共通した動きになっています。
違うのは、青木プロは、クラブヘッドが走るままに任せて、フォローに向けて体を大きく同時にターンさせていないこと。
それによって「手首が返ったように見える」ということです。
※2009年の全英オープン、当時59歳のワトソンは、首位で迎えた最終日の18番でボギーを打ち、スチュアート・シンクとのプレーオフに敗れた
一見手首返しは、エスプレッソ
インパクト以降の動きの大きさを、スイング自体が違うと解釈してしまうこと自体が間違いのもとです。
昭和のプロの“手首返し(?)”は、コーヒーで言えば「エスプレッソ」つまり、スイングのエキスが凝縮された形なのです。
いっぽう、ボディーターンは「アメリカン」。大きなカップで、ハンバーガーと共にいただくスタイルです。
若い頃、大きなボディーターンフィニッシュを取っていたプロも、シニアになって年齢が進んで来ると共に、小さく折りたたむフィニッシュに自然となってきます。
昭和のプロは、そのスイングを「先に」やっているだけなのです。
基本は上げて↑下ろすだけ↓
そういえば、昨年、日本のシニアツアーを見に行って面白い会話を聞きました。
もう、二人とも70歳代の枯れた(?)ゴルフをするプロです。
ショートホール(パー3)で目を見張るような素晴らしい糸をひくようなフェードボールでグリーンをとらえた一方のプロに、少し年下のもう一方のプロが聞きました。
「おい、そのフェードどうやって打つんだ?」すると、80の声も間近なプロが答えました。
「上げて下ろすだけだよ!」
そう、何も余計なことをしてない! まるで200ヤード先にアプローチするように打っている!
しかも、50代のセベケンさんより飛んでいる!
そう、シンプルなアプローチの腰から下の挙動が大事なのです。アマチュアの場合、ここの動きが疎かなのに、大きく振ってミート率を下げているだけという……。
エッセンスはダウンにあり↓
近年のプロで、ちょっと心配なことがあります。
ボディーターンを強調されたせいか(?)トップからダウンの切り返しで、クラブのラインがボールを指していない。
それよりもフラットな、「空中のボールを打つの?」みたいなポジションから打っていくのをけっこう目にします。
スイングはアプローチの延長なので、シンプルに振るには、どこから切り返してもオンプレーンであったほうが、余分な動きが入らず、ストレートにクラブヘッドがボールに向かえます。
捻転ばかりに気が向くと「ポジショニング」を忘れます。
ゴルフは、単に球を遠くに飛ばすだけのゲームではありません。
飛ばし以外の楽しみを多く見つけるためにも、どこで切り返してもオンプレーンスイングを身につけるほうが、長~くゴルフと友達でいられますよ! (^_-)-☆