プロゴルファー
こせきよういち
TPCソーグラスの17番では、今年も何かが起きる!~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#71
今週の米ツアー競技は“第5のメジャー”と呼ばれる「ザ・プレーヤーズ選手権」です。
今年は、予選ラウンドでタイガー・ウッズ、フィル・ミケルソン、リッキー・ファウラーという3人のスーパースターの組が実現。大会前から大いに話題になっています。
日本でもNHK-BSが4日間とも生中継するので、楽しみにしているファンも多いことでしょう。
大会の舞台は、米ツアー(PGAツアー)のヘッドクォーター(本部)に近い、TPCソーグラス・スタジアムコース。
アイランドグリーンの17番パー3が名物ホールですが、ここでは毎年のように、スーパーショットや面白いプレーが展開されます。
そのことは、このページで昨年取り上げたのですが(下掲がそのURLです)、今回はその際に触れられなかった過去のエピソードを紹介しましょう。
マット・クーチャーの「うしろ向きショット」
2015年大会、マット・クーチャ―のティショットはグリーンをオーバー。幸い、ボールはグリーンにつながる通路のラフに止まりました。
ところが、通常のストロークではスタンスを取るスペースがありません。
また、左打ちをするには微妙な距離感が求められるため、池に打ち込む可能性を考えるとそれもできません。
で、クーチャ―が選んだのかこのショットでした。
これと同じショットを、ジョン・ラームが昨年の全米プロで披露し、やはり話題になりました(下掲のリンク先をご覧ください)。
ザック・ブレアの「パターのトウでパッティング」
2016年大会では、ザック・ブレアがグリーンエッジのやや深いラフに止まったボールを、ピンタイプのパターのトウでヒット、見事にバーディをマークしています。
あえてこのようなパッティングをしたのは、抵抗の大きなバミューダ芝の間を、パターヘッドがスムーズに潜り抜けさせるようにするためです。
この打ち方は2001年のこの大会でビジェイ・シンが16番グリーンで披露し、話題になった技でした(下掲リンク先の動画をご覧ください)。
リチャード・リーの「チョロ2連発」
最後は、やはりバミューダ芝のラフが障害になったミスショットです。
2014年大会、リチャード・リーはラフ手前のカラーからの第2打で、まずウェッジを選択。
ところが、バックスウィングの際に、クラブヘッドが手前に深いラフに触れないよう、やや浮かしてテークバックしたのが災いしたのでしょう。結果は、チョロ。
それでも、ボールは少し前進したので、次にパターでのアプローチを選択。ところが、今度も……。
毎年のように何かが起こるTPCソーグラスの17番。
さて、今年はどんなスーパープレー、あるいはミスショットが見られるのでしょう。
それもひとつの楽しみとして、トッププレーヤーたちの熱い競演を期待しましょう。