プロゴルファー
もーりー
最終日は大混戦に!マスターズ2018をプレイバックPart 4【最終日 前編】
春です、4月です、桜の次はアザレアです!
そう、アザレアの花といったらマスターズ!!
そのマスターズもいよいよ最終日。
昨年はガルシアとローズの一騎討ちとなりましたが、今年の最終日は最後まで誰が勝ってもおかしくない、手に汗握る展開となりました!
松山は19位、小平は28位タイでフィニッシュ
3日目は雨でしたが、最終日は晴天に恵まれたオーガスタナショナルGC。
その澄んだ青空がコース全体の鮮やかな緑や美しい草花をよりいっそう際立たせてくれます。
やっぱりマスターズには晴天が似合いますよね!
まず最初は気になる日本人選手ですが、松山英樹は得意の最終日にスコアを伸ばしてトータル-3の19位でした。
ただ、最終日もフロントナインでは-3だったのに、バックナインはオールパーのイーブン。
今大会は消化不良のまま終わってしまいましたね。
まずはケガを完全に治して、残りのメジャーで頑張って欲しいですね。
小平智は最終日も粘りのゴルフでトータルイーブンパーの28位タイで初のマスターズを終えました(惜しくも今大会での来年のマスターズ出場権獲得とはなりませんでした)。
初出場でこの成績はハッキリいってすごいことだと思います。
しかし4日間でバーディーも量産(16個)した代わりにボギーも多く(16個)、その辺りは少しもったいなかったかもしれませんね。
しかし、4日間でダブルボギー以上が1回もなかったのは、さすが日本でもトップクラスのショットメーカーなだけありますね。
小平には来年もぜひマスターズの舞台に戻って来て欲しいですね!
マキロイは悲願達成ならず
さて、ここからは白熱した優勝争いを繰り広げた選手たちを振り返ります。
最終日の優勝争いから早々に脱落してしまったのが、私の“大本命”だったローリー・マキロイ。
前後半ともに1オーバーの+2でホールアウト、最終結果は5位となってしまいました。
3日を終えて3打差の2位で首位のパトリック・リードと最終組でのペアリングということで、マキロイにかなり有利な条件だと思ったんですがねー。
やはりキャリアグランドスラムの重圧でしょうか…。
最終日のバーディー数も3つと、4日間のラウンドで一番少なかったですし、マキロイは最終日のピンポジションと相性が悪いのでしょうかね。
悲願のマスターズ制覇とキャリアグランドスラム達成は来年以降にお預けとなってしまいました。
スピースが怒濤の猛チャージ!
そんなマキロイと対照的に猛チャージをかけたのが初日首位に立っていたジョーダン・スピースでした。
スコアを伸ばせなかった2日目と3日目のうっぷんを晴らすような大爆発!
前半を5バーディーで2桁アンダーに乗せると、鬼門のアーメンコーナーでも12、13番ホールで連続バーディーを奪います。
さらに15、16番でも連続バーディーでスコアを-14とし、ついに首位のリードに追いついてしまいました。
「これは世紀の大逆転(9打差)もあるぞ!」と多くのゴルフファンが固唾を飲んで見守ったことでしょう。
しかし結局は最終18番で痛恨のボギーを叩いてしまい、優勝を手繰り寄せることはできませんでした(それでも3位に食い込んだのはさすがです)。
スピースについては13番パー5でイーグルが取れなかった場面が勝負の分かれ目だった気がします。
実はスピースは13番でティーショットをフェアウェイキープできずに、かなり厳しいライからのセカンドショットを余儀なくされました。
しかしここで果敢に2オンを狙うと、ボールは見事ピンそばに止まってイーグルチャンスとなりました。
しかしこの絶好のイーグルパットを外してしまい、結局はバーディーでした。
おそらくスピースもイーグルをほぼ確信していたと思うんですよね。
それだけにこのバーディーはスピースにとってはかなりもったいない、まるでパーしか取れなかったような感覚だったと思います。
このイーグルパットをテレビで観ていましたが、外した瞬間に『アゼリアの魔女はスピースに味方しなかったか…』と、私は思わず呟いたのでした。
このイーグルパットを入れて“アゼリアの魔女”を味方につけられていたら…。
おそらくグリーンジャケットはスピースの手に渡っていたのかもしれません。
(後編につづく)
※アゼリア…グリーン近くに咲くアゼリアにちなんで付けられたオーガスタナショナル13番の別称。
※マスターズはそのスピードと難しさから『グリーンに魔女が棲(す)む』という表現がしばしば使われます。