プロゴルファー
こせきよういち
カップのいたずら~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#53
先日のクリスマスイブに、古閑美保との結婚式を挙げた小平智。
彼はインスタグラムのユーザーで、ファンにはうれしい画像や動画を頻繁に投稿しています。
今年の彼の投稿のなかで、個人的にとても面白かったのが下記の動画です。
カップの正面からホールインするはずのボールが、ホールの反対側に当たって跳ね返ってきます。
小平はそれを面白がっているのでしょう。何度も繰り返し見せてくれます。
どうしてこんなことに?
その理由と、実際のトーナメントでも見られた同様のシーンを紹介します。
原因はホールカップのセッティングの不備か
グリーンに切られたホールは、そのままではカップ内の壁が崩れる恐れがあるので、一般に「ホールカップ」と呼ばれる用具をはめ込みます。
ホールカップは円筒の底に、旗竿を立てるための穴の開いた発声盤(ボールが当たると、音を響かせるパーツ)がセットされた構造になっています。
その円筒部分(英語ではホールライナーとか、ライニングと呼ぶようです。ライニングは裏地という意味です)ですが、ゴルフ規則には、その設置について次のような規定が書かれています。
円筒は土質の関係上そうすることが無理でなければ、少なくとも1.0インチ(25.4ミリメートル)以上パッティンググリーン面よりも下に沈められなければならない。
http://www.jga.or.jp/jga/html/rules/rulebook/ch200/ch200.html
グリーン面より1インチ以上下げるよう規定されている理由が、この映像なのです。
小平が遊んでいるカップも、おそらくホールカップが規定通りにセットされておらず、ボールが正面から勢いよく飛び込むと、円筒の角に当たって跳ね戻ってくるのだと思います。
こうしたことがないよう、競技では競技委員がスタート前のコースチェックの際に、正しくセットされているかを確認しています。
メジャーなツアーでもときどき見られる
メジャーなツアーではそうした不備はないかと思いきや、ここに紹介するように、ときどきはあるようです。
最初は、16年8月に行われた欧州ツアー競技のチェコ・マスターズでのトーマス・ピーターズ。
ボールが戻って来た瞬間のピーターズの「いったい何が起こったんだ!?」感が良く伝わってきます。
呆れて苦笑するしかない
続いては(動画は下記のリンク先をご覧ください)、15年10月の欧州ツアー競技のポルトガル・マスターズ。
カップに嫌われたのは、アルバロ・キロス。
呆れて苦笑するしかない、って感じです。
オーマイゴッド!
最後は、16年のアメリカ下部ツアー=ウェブドットコムツアーの最終予選会(Qスクール・ファイナルステージ)からの映像。
選手名は分からないのですが、Qスクールのファイナルといえば、翌シーズンの人生がかかった大事なゲーム。
先の2選手のように鷹揚には受け止められません。
「オーマイゴッド! 何なんだ、これは!?」
彼の怒りは、ごもっともです。