プロゴルファー
藤本 和博
タイガーの強さの秘密は?あなたにも今日からできるタイガーのやり方
2018年PGAツアーで、見事に復活優勝を果たしたタイガー・ウッズ。
この記事では、彼の強さは一体どこから来ているのかについて解説していきたいと思います。
過去の実績を基にした自信は案外もろい
タイガー・ウッズの強さの秘密は、彼の「脳の使い方」にあります。
タイガー・ウッズは「自分は世界ナンバーワンのゴルファーだ」という自分自身の能力に関する自己評価を持っています。
この自分自身の能力に関する自己評価のことを『エフィカシー』といいます。
エフィカシーの高い人は、新しいことにチャレンジするとき、チャンスの場面、逆境に立たされたとき、「自分なら素晴らしい結果を出せる!」と考えます。
エフィカシーを上げていくのに、過去は一切関係なく、根拠はいりません。
なぜなら、「自分自身の能力に関する自己評価」だからです。他者からの評価ではありません。
タイガー・ウッズの高いエフィカシー
実は、タイガー・ウッズの高いエフィカシーを垣間見れる場面があります。
こちらの動画をご覧ください。
2005年10月、世界ゴルフ選手権の最終日に、タイガー・ウッズとジョン・デーリーという2人のゴルファーが優勝争いをしていました。
最終の18番ホールが終わった段階で、同スコアで並び、勝負はプレーオフに持ち越されたのです。
そして、迎えたプレーオフ2ホール目。タイガー・ウッズは先にパー・パットを決め、ジョン・デーリーが距離1メートルのパー・パットを決めれば、さらに次のホールへと勝負が持ち越される場面。
もしあなたがタイガー・ウッズの立場だったら、このとき、どう思うでしょうか?
おそらく、たいていの人は「外せ!」と思うのではないでしょうか。
ジョン・デーリーが外せば、タイガー・ウッズの優勝が決まる場面で、タイガー・ウッズは、なんとジョン・デーリーのパットを本気で「入れ!」と願っていたのです。
「外せ!」と思ってしまうことで、無意識に自分は相手と同じであるか下であると評価していることになってしまいます。
「相手が外すことで優勝できる」と考えるということは、「相手が外してくれないと自分は勝てない」と自分に言っているのと同じです。
タイガー・ウッズには「自分は世界ナンバーワンのゴルファーだ」というエフィカシーがあります。
このエフィカシーを維持するためには、ジョン・デーリーが最後のパットで「外せ!」なんて思ってはいけません。
「世界ナンバーワンのゴルファーの自分が、相手のミスによって優勝が決まるなんて、自分らしくない。もっと自分はすごいプレーができる人間なんだ!」と思っていました。
実際に、ジョン・デーリーが最後のパットを外した瞬間、タイガー・ウッズは本当にガッカリした顔をしていました。
それは、最高のプレーで優勝するイメージがタイガー・ウッズの頭の中にあったからです。
エフィカシーはすべてに影響する
この話を受けて、タイガー・ウッズは特別だからと感じたでしょうか?
決して、タイガー・ウッズだけが特別ということはありません。
脳の使い方なので、練習していけば誰でも上手に脳を使いこなすことができます。
人はみな、大天才として生まれてきています。生きていく過程の中で、そう思えなくなっただけです。
そして、大切なことは、あなたもエフィカシーを高めゴルフプレーだけでなく人生も激変させていくことができるということです。
「未来にこう在りたい」と望む自分になれます。
限界はあなたの頭の中にしかありません。
エフィカシーはすべてに影響します。
自分自身のことを低く見なさないでください。
あなたは、とてつもない可能性を秘めています。
つまり、あなたの能力・価値はまだまだそんなものではないということです。
「自分はただのゴルファー」だと思っていれば、本当はもっとできるのに、脳はそのエフィカシーに合わせて力をセーブします。
「自分ならもっと上手にプレーすることができる!」と思うこと。そこに過去は一切関係なく根拠もいりません。
エフィカシーを上げていくためには、ゴルフ・仕事・人間関係・学業、何か一側面の上手くいかなかったことを見て、自分のことを責めないことです。
あなたらしくなかっただけです。
人生はもっと多面的であり、可能性に満ち溢れています。
エフィカシー高くいきましょう!
できますよ!!