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プロゴルファー

PAR RUSH 01

JLPGAツアーの開幕を待ちつつ、昨年のツアーデータを見てみましょう!

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、開幕戦のダイキンオーキッドレディスから第7戦のKKT杯バンテリンレディスオープンまで中止か決定しました(3月31日現在)。まさに異常事態の中で、この先のツアーの開催の可否が見通せない状況になっています。

いずれはツアーも開幕するでしょうから、それまでの間、せめて昨年のJLPGAツアーの各種データを振り返って、これから始まるゴルフを楽しみに待つ! という準備です。

女子プロゴルフトーナメントを見る際の参考にしましょう!

昨年は近年まれに見るし烈な女王争い

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女子プロゴルファーは、アマチュアと違ってゴルフで飯を食べているプロですから、その稼ぎである賞金ランキングが重要であることは言うまでもありません!

賞金女王争いに見られるように、賞金額と名誉の両方を目指して、2019年も最後までし烈な戦いが繰り広げられました!

最終的には、鈴木愛が160,189,665円で賞金女王に輝きました。

2019年は年間7勝を挙げ、終盤には圧倒的な強さが目立ちました。特に後半の3週連続優勝は圧巻でした!

最後まで目が離せなかった賞金女王争いですが、鈴木愛、渋野日向子、申ジエの3人による女王をかけた戦いは、近年まれに見るデッドヒートでした。

賞金を稼ぐために必要な、年間安定した戦いができることを見る材料は、「年間トップ10回数」でしょう。

これは、申ジエが18回で第1位、イミニョン、渋野日向子、鈴木愛が第2位で15回となっています。勝みなみが13回で第5位に入っているのはやや意外でした。

プロの実力を見るデータは賞金ランキング以外にもたくさんあります!

JLPGA公式サイトのサマリーを見ると、プロのすごさに目を見張ります!

賞金だけではなく、1年間のJLPGAツアーでは様々なデータが公表されており、JLPGA公式サイトで見ることができます。

パーオン率、ドライビングディスタンス、フェアウェイキープ率などのショット力を見るものや、パーセーブ率、リカバリー率、サンドセーブ率などの技に関するもの、パット数、スコアに関する各種データなど、そのデータ項目は、全部で27項目にも上ります!

特に、この平均ストロークはとても重要です!

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各種データの中でも、賞金額とともにとても重要だと思われるのが、「平均ストローク」でしょう!

2019年は、申ジエが初めて70を切り、「69.9399」でその栄冠を手にしました。

この数字はすごいの一言です!

年間平均ですから、毎試合全ラウンドを、平均でほぼアンダーで回り、それもパー72で考えれば、2アンダー以上ということになります!

この平均ストロークで、2019年までの10年間で最も良かったのは、2016年のイボミで「70.0922」でした。

この年は、イボミが175,869,764円で、2年連続の賞金女王になった年で、わずか0.0922の差で、70を切ることができませんでした。

そんな大記録を申ジエが達成したわけで、偉大な記録だと思います。

なお、平均ストローク第2位は鈴木愛の70.3074、話題の渋野日向子は第4位で70.5473でした。

プロはパットが命と言われます! 「平均パット数」はそれを物語っています!

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「パット イズ マネー」と言われるとおり、パットがプロの賞金額を決めるというくらい、パットは大事です。

プロのショットの差は僅差でしょうが、パットは上手い下手が出ます。上手くなければプロでは活躍できませんが、その中でも特に上手くなければ上位に入ることはできないでしょう!

「平均パット数」はパーオンホールの総パット数÷総パーオンホール数です。

2019年は、鈴木愛が1.7561で1位、渋野日向子が1.7582で2位、申ジエが1.7625で3位でした。

有名選手で、「あれ?」と思うのは、原英莉花が1.8308で42位、稲見萌寧が1.8312で43位と下位になっています。

原とトップとの差は0.0747ですが、これが積み重なると、スコアに影響してくると思われます!

また、同じ「平均パット数でも1ラウンド当たり」という数字もあります。

これは、総パット数÷総ラウンド数ですが、ここでは柏原明日架が28.6545で1位になっており、鈴木愛が2位、渋野は5位、申ジエは6位でした。

有名選手では、小祝さくらが29.9582で36位、河本結が29.9701で38位となっています。

小祝とトップとの差は1.3037ですので、確実に1ラウンドで1打は違うわけです。これはとてつもなく大きな差です。

その他で興味深いデータ・その1「パーセーブ率・リカバリー率・サンドセーブ率」

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興味深いデータの一つ目は、「パーセーブ率」です。

これは、パーかそれより良いスコアを獲得する率で、総パーセーブホール数÷総ホール数で算出します。2019年は申ジエが90.3747で1位、イミニョン、鈴木愛が続き、渋野日向子は86.5119で13位でした。

「リカバリー率」は、パーオンしなかったホールで、パーかそれより良いスコアを獲得する率です。

これも、申ジエが72.5490で1位、鈴木愛が70.2326で2位でした。やはりグリーンを外しても簡単にボギーを叩かないから、賞金上位にいるのです。

「サンドセーブ率」は、グリーンサイドのバンカーに入ってから、2打かそれより少ない打数でカップインする率です。

ここは、柏原明日架が54.4118で1位、鈴木愛が52.6316で2位でした。申ジエは50.0000で7位に入っていますが、渋野日向子は43.3735で34位ですので、バンカーショットは、普通のプロと言えるかもしれません。

その他で興味深いデータ・その2「ドライビングディスタンス・フェアウェイキープ率・トータルドライビング」

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次の興味深いデータですが、飛ばし屋の称号である「ドライビングディスタンス」でしょう。

これは、ティーショットの平均飛距離で、ラウンドごとに2ホールで計測しますが、風の影響が出ないように反対方向に向かう2ホール、打球はフェアウェイに限らず、止まったところまでの距離が測られます。

この部門では、穴井詩が260.67ヤードで1位、原英莉花が253.33ヤードで4位、渋野が248.21ヤードで12位です。鈴木愛は242.69ヤードで25位ですが、申ジエは上位50人に入っていません(236.28ヤードで55位)。

一方、「フェアウェイキープ率」は、酒井美紀が79.3575で1位ですが、申ジエが77.9070で3位に入っています。鈴木愛は68.6067で37位、渋野は41位、原英莉花48位です。

ここで、「トータルドライビング」というデータがあります。これは、「ドライビングディスタンス」の順位と、「フェアウェイキープ率」の順位を合算した値です。

1位はイミニョン、原英莉花が3位、渋野日向子が4位、申ジエが5位、鈴木愛は9位です。

飛べば良いということではなく、フェアウェイキープも重要だというデータです! 飛んで曲がらないというのが理想というわけです!

その他で興味深いデータ・その3「平均バーディー数・バーディー数」

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次に興味深いデータとして、プロらしく「バーディー」に関するものを見てみましょう!

「バーディー数」は、その名のとおり、年間のバーディー獲得数です。1位は穴井詩で424個、渋野日向子が2位で402個、以下小祝さくら、原英莉花、河本結と続きます。申ジエは327個で16位、鈴木愛は302個で22位でした。

これを1ラウンド当たりで算出したのが、「平均バーディー数」です。

1位は渋野日向子で4.000、2位が申ジエ、3位が鈴木愛と賞金トップ3が入っています。

これを見ると、「あれ!」と思われるかもしれません。なぜ、バーディー数1位の穴井詩が上位じゃないのか? と。

これには、ラウンド数が関わってきます。申ジエは86ラウンド、鈴木愛は81ラウンドでこのバーディー数でした。

ちなみに、渋野日向子は100.5ラウンド、穴井詩は121.5ラウンドなので、平均バーディー数は下がります。

試合数は少なくても、しっかりとバーディーを取っているから、賞金上位に入るということです。

参考に「渋野日向子」の特徴的なデータを挙げておきましょう!

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渋野日向子のラウンドで、一躍有名になったのが、「バウンスバック率」です。

これは、ボギーかそれより悪いスコアとしたホールの直後のホールで、バーディーかそれよりも良いスコアを獲得する率です。もちろん、1位は渋野日向子で、26.0684、2位は永峰咲希、3位はイボミです。

次に、渋野日向子が1位になったデータが、「パーブレーク率」です。

これは、バーディーかそれよりも良いスコアを獲得する率で、バーディー以上を獲得した総ホール数÷総ホール数で算出します。

渋野日向子は22.5539、2位は申ジエで21.4470、鈴木愛が3位で20.9877でした。5ホールで1個以上のバーディーを取っている計算になります!

パー3・パー4・パー5の平均スコアを見てみると意外なことがわかります!

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最後に、ショートホール(パー3)、ミドルホール(パー4)、ロングホール(パー5)別にスコアを見て見ると、次のようになります。

パー3の平均でトップは申ジエで2.9244、2位は鈴木愛、3位は青木瀬令奈でした。

パー4の平均では、やはり申ジエが3.9561でトップ、2位は鈴木愛、渋野日向子は4位です。ここでは、稲見萌寧が3位に入っています。

パー5の平均では、ここでも申ジエが4.6657でトップ、2位は上田桃子で、以下イミニョン、鈴木愛、渋野日向子と続きます。

この部門では、申ジエの安定感が際立っています。

いかがでしたか?一年間をツアーで戦う女子プロのデータを見てきました

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いかがでしたか?

こうして、一年間のデータを見てみると、各部門で安定的な力を発揮したプロが、最終的に賞金上位に入っているのがわかります。しかし、賞金上位に入らずに特定の部門で上位になっているプロには、秀でているものがあるのです。

こんなことも考えながらトーナメントを観ると新たな発見があるかもしれません。

ぜひ、JLPGAの公式サイトをご覧ください!