プロゴルファー
こせきよういち
2連戦で米ツアー復帰に挑む石川遼~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#160
米ツアー競技は、今週はWGC(世界ゴルフ選手権)シリーズの「メキシコ選手権」。来週はフロリダスウィング(シリーズ)初戦の「ザ・ホンダクラシック」です。
そして、この2試合に出場する石川遼に日本のメディアやファンの注目が集まっています。
というのも、石川遼はこの2連戦で米ツアー復帰の手がかりをつかもうと考えているからです。
果たして彼に、それだけの力が戻っているのか。本人だけでなく、メディアやファンも気になるところです。
フェデックスカップポイントで臨時特別メンバーに
石川遼がこの2連戦で今季米ツアーに復帰するには、2つのルートがあります。
ひとつは、一定数のフェデックスカップポイントを獲得し、スペシャル・テンポラリー・メンバーシップ(臨時特別メンバー)の資格を得ること。
もうひとつは、世界ランキングの順位を上げ、この後に続くWGCや米ツアーの招待競技、そしてメジャーに出場する資格を得て、そこでフェデックスカップポイントを稼ぐ道です。
まず、スペシャル・テンポラリー・メンバーシップですが、これは非メンバーがシーズン途中に、前シーズンのフェデックスカップポイント150位(翌シーズンのシード権は125位まで)相当のポイントを得たときに獲得できる出場権です。
昨シーズンの同150位は288ポイントでした。
石川遼のここまでの獲得ポイントは7。あと281ポイント。
これを1試合でクリアするには2位以上(優勝すれば、即来季シード権を獲得)ですが、2試合合計で獲得する場合は4位+4位の成績で可能性が見えてきます。
高いハードルですが、期待しましょう。
世界ランキングでビッグトーナメント参戦
米ツアー復帰につながるもうひとつのルートは、世界ランキングで50位以内に入ることです。
現在85位の石川遼がこの2連戦で50位以内に入りし、その位置をキープすれば、「ザ・ホンダクラシック」の翌週の「アーノルド・パーマー招待」、さらにその翌週の「ザ・プレーヤーズ選手権」にも招待されます。
「アーノルド・パーマー招待」の会場=ベイヒルには、いまもアメリカの自宅があるはず。もちろん彼の好きなコースで、14年には8位タイの好成績を挙げています。
そして、3月30日発表のランキングまで50位以内をキープできれば、7年ぶりのマスターズ出場となります。
また、50位のちょっと手前、64位以内でも3月25日から始まるWGC「デル・テクノロジーズ・マッチプレー」に出場することができます。
大会出場が世界ランキングの上位64人ですから、例年上位に若干の欠場者が現れるため、求められるランキングは66位くらいまででしょうか。
この2連戦でその可能性を得たときは、ベイヒルの自宅で朗報を待ちましょう。
世界ランキング50位入りのためには?
この世界ランキングの獲得ポイントですが、今週の「メキシコ選手権」は優勝=70ポイントのフィールドになりました。
この場合の配点(下記のリンク先参照)を計算すると、石川遼は3位に入れば世界ランキング50位に届きます。
続く「ザ・ホンダクラシック」は、昨年は優勝=48ポイントのフィールドでしたので、それで計算すると同50位入りには2位以上の成績が必要になります。
同じく高いハードルですが、2試合合計で考えるともう少し可能性は広がります。
さて、「メキシコ選手権」はスタートで大きく出遅れてしまいました。
でも、予選落ちのないトーナメントです。そして、ポイントは58位まで配点され、(今大会)50位以内であればランキングを下げることもないでしょう。
1ポイントでも多く! 最後まで粘ってもらいたいものです。
この2試合、石川遼を応援する際には、大会順位とともにフェデックスカップポイントや世界ランキングの順位にも注目するとより熱く観戦できるでしょう。