プロゴルファー
もーりー
最後を締めたのはRYO、リョウ、遼!!【ゴルフ日本シリーズJTカップ】
皆さんゴルフを楽しんでいますか? こんにちは、ライターのもーりーです。
日本男子ツアーもいよいよ最終戦。 今平周吾選手とショーン・ノリス選手の賞金王争いに注目が集まりましたが、この試合の主役となったのは“あの男”でした。
ドラマティックな逆転劇
日本男子ツアーもいよいよ最終戦。
東京よみうりカントリークラブで『ゴルフ日本シリーズJTカップ』が開催されました。
今シーズンの優勝者や賞金ランキング上位者などから選ばれた30人で争われる今大会。
大会前に注目されたのは今平周吾選手とショーン・ノリス選手の賞金王争いでした。
大会前の賞金ランキングは今平選手が1位、ノリス選手が2位。
今大会の成績次第で賞金王が決まるというわけですから、2人ともモチベーションは最高潮。
そして実際に大会初日から2人とも優勝争いに加わります。
3日目を終えて、今平選手はトップと2打差の5位タイ、ノリス選手は1打差の3位と、ともに逆転優勝が狙える好位置につけます。
これは今平選手とノリス選手が優勝争いをするのか。
多くの人がそう思ったのではないでしょうか。
しかし最終日の主役となったのは、今平選手でも、ノリス選手でもなく、あの男でした。
そう、石川遼選手です。
今大会は課題のティーショットが安定していたのも功を奏し、最終日を今平選手と同じ5位タイで迎えた石川選手。
そして最終日は、まさに石川選手らしいラウンドになりました。
序盤こそパーを積み重ねる静かな立ち上がりを見せましたが、連続バーディーを奪って前半を折り返すと、後半は11番ホール以降パーが一つもないという攻めのゴルフ、いや“劇場型”と言ったほうが良いくらいのプレーを披露しました。
11番ホールから最終ホールまでの8ホールで5バーディー、3ボギー。
石川選手本人は意識しているわけではないでしょうが、ボギーも出るけどバーディーを量産してスコアを伸ばすという“ハラハラドキドキ”の展開は、見ている側としては非常に面白かったですね。
このような大舞台でドラマチックな“魅せるプレー”に持っていけるのも、スーパースターたる所以なんでしょうね。
最終ホールはボギーとしたものの、最終日に4つスコアを伸ばした石川選手。
気づけば首位タイに浮上し、ブラッド・ケネディ選手とのプレーオフとなりました。
実は石川選手は昨年もプレーオフに進出したものの、小平選手に惜しくも敗れており、さらにプレーオフの舞台は、“日本一難しいパー3”とも称される、グリーンの高低差が激しい18番ホール。
最終日の本ラウンドでボギーを喫していることもあり、石川選手にとっては不利な状況かと思われましたが……。
そんな心配は必要ありませんでした。両者とも一歩も譲らずに迎えたプレーオフ3ホール目。
グリーンをとらえたものの、15メートル以上のパットを残したケネディ選手に対して、石川選手はピンそばにつけるスーパーショットを披露。
そして1.5メートルのパットをど真ん中から決め、劇的な逆転優勝を果たしたのでした。
史上最年少で生涯獲得賞金10億円突破
シーズン最終戦を最高の形で締めくくった石川選手。
今回の勝利でまた新たな金字塔を打ち立てました。
それは史上最年少(28歳82日)での生涯獲得賞金10億円突破です。
これまでの記録が池田選手の31歳269日ですから、これまでの記録を3歳以上縮めたことになります。
石川選手は10代から、池田選手は大学卒業後にプロデビューなので、単純比較はできないところはあるかもしれませんが、石川選手も5年間アメリカでプレーしていた期間があるわけで、それを考えると、やはり素晴らしい記録であることは間違いありません。
賞金ランキングは3位と、惜しくも賞金王には手が届きませんでしたが、メジャーを含む3勝を挙げるなど、石川選手の復活を印象づけるシーズンになったことは間違いありません。
そしてやはり石川選手はアメリカPGAで活躍するべき選手。
今回の優勝で世界ランキングも82位に浮上しました。
来年の1~3月の成績次第では、久々のマスターズ出場権もつかめる位置にいると思います。
来年は日米両ツアーを股にかけて活躍する石川選手の勇姿を見たいですね。
賞金王は2年連続で今平周吾選手
石川選手の劇的な逆転優勝で幕を閉じた日本男子ツアー。
気になる賞金王争いを制したのは、今シーズン2勝を挙げ、約1億6800万円を稼ぎ出した今平周吾選手。
2年連続の賞金王獲得は、尾崎将司、青木功、中島常幸、片山晋呉についで史上5人目となる偉業です。
ご覧いただければ一目瞭然ですが、これまでの達成者はいずれも日本男子ツアーのレジェンドばかり。
そして27歳67日での複数回賞金王達成は尾崎将司選手を抜いて史上最年少記録となりました。
今平選手はとてつもなくすごいことを成し遂げたのですね。
しかし、これだけの偉業を達成したにも関わらず、今平選手自身は納得できていない様子。
確かに今シーズン出場した海外メジャーでは思い通りの結果が残せず、日本男子ツアーで挙げた2勝はいずれも、荒天のため短縮されたものでしたしね(ブリヂストンオープンは2ラウンド、ダンロップフェニックスは3ラウンドで競技成立)。
それでもシーズンを通しての安定感は抜群でした。
それが証拠に、世界ランキングは昨年の同時期に比べて格段にジャンプアップしています(12月2日時点で34位)。
これで来年のマスターズの出場もほぼ確実にしている今平選手。
来年は東京オリンピックも控えており、オリンピック出場を含めて、世界の舞台でも大暴れしてもらいたいですね。
といったわけで、今年の日本男子ツアーを大いに盛り上げた今平、石川両選手のさらなる飛躍に期待しましょう。
それでは、また!