初心者
LITTLE RED BOOK
【126切り講座】石川遼プロの25球の練習から学ぶ
男子プロゴルフツアー初戦の東建ホームメイトカップでは、重永亜斗夢プロが初優勝を飾り、石川遼プロは惜しくも2位でした。
その前週、石川プロは今シーズンのウォームアップのため、千葉県の地方オープンに出場していました(結果は急遽出場にも関わらず優勝)。
私はたまたまこの地方オープンを見学していたのですが、試合よりドライビングレンジ(練習場)でのプロゴルファーの練習ぶりが参考になりました。
今日は、練習ボールの球数が制限されている場合のプロの練習法についてレポートします。
目次
今回の地方オープンの練習球は25球だけ
男子ツアー(JGTO)のトーナメントでは練習ボールの球数は原則無制限です。
一方今回の地方トーナメントでは(恐らく打席数が足りないため)練習ボールの球数が25球までに制限されていました。
球数を25球に制限された時、プロ達はどのような練習をするのか?
これは私たちがスタート前にワンコインで借りる球数とほぼ同じです。一体プロは25球でどういう練習をするのでしょう。
球数が少ない場合は入念に素振りを行う
ドライビングレンジでの石川プロは、25球を目の前にして、まずは入念に素振りを始めました。
私たちアマチュアは、朝のドライビングレンジで、いきなり球を打ち始めてしまいます。
しかし長時間クルマを運転してコースに着いたばかりだと、体も頭もまだ起き上がっていません。
球を打つ前に、まずは体を「球を打てる状態」にしておく必要があります。
歴戦のプロたちは、25球しかなくても慌てず騒がず、素振りでゆっくり体を温めていました。
(写真は、石川プロに素振り用の器具“フレループ”を販売したマーク金井氏のブログ「マーク金井の書かずにはいられないNEO」よりお借りしました)
打つのは偶数番手で2、3球ずつ、ドライバーは5球だけ
さて素振りも終わり、いよいよ球を打ち始めます。
25球を13本のクラブに振り分けると、各クラブ2球しか打てません。
どうするのかな? と見ていたところ、
石川プロは(恐らく)偶数番手で2、3球ずつ打ち、サンドウェッジ(SW)やドライバーに5球ほど配分していました。
他のプロも大体同じような球数の配分でした。
具体的には
1 SW(近くから徐々に遠く)5球
2 ショートアイアン 2、3球
3 ミドルアイアン 2、3球
4 ロングアイアン/UT 2、3球
5 フェアウェイウッド 2、3球
6 ドライバー 5球
7 SW (ハーフショット)5球
これで計25球です。
ちなみに、朝からドライバーをガンガン打ち込んでいるプロは1人もいませんでした。
アマチュアは朝、どういう練習をすればいいのか
今回ツアープロの25球の練習を見学して、大変参考になりました。
私たちアマチュアは、プロの25球の練習法を少しアレンジする必要があります。
なぜなら、私たちはドライビングレンジにキャディバッグを持っていけない場合が多いからです。
皆さんも、普段はキャディバッグからクラブを数本選んで、練習場まで持参して練習しているはずです。
朝のドライビングレンジでは、25球をこのように配分してみよう
ドライビングレンジ(練習場)に持って行くクラブは4、5本までにしましょう。
たくさんのクラブを持って行くのは、あまりスマートに見えません。
例えば、SW(またはアプローチウェッジ)、9番アイアン、7番アイアン、5番アイアン(またはUT/フェアウェイウッド)、ドライバーの5本で練習するのはいかがでしょう。
最初は(SWではなく)9番アイアンで2、3球打って、球が芯に当たる感触を確かめましょう。
自信のある人はSWから始めても構いませんが、SWはフェイスが寝ているため、芯に当てるのが結構難しいのです。
だから敢えて、ロフト角が45度前後の9番アイアンから練習を始めることを推奨しています。
次に7番アイアンで5、6球打って、球筋を確認します。
私の場合は、正面のネットの右上方向に向かって飛び出して、若干ドロー気味の球筋だとベストです。左に引っ掛けるのは良くない傾向ですね。
続けて5番アイアン(またはFW/UT)を打ちますが、ここでは遠くに飛ばそうとしてはいけません。
元々ロングアイアンは難しいクラブなので、朝は球がフェイスの芯に当たる感触を確かめたら、それだけで十分です。
ドライバーの練習は5球程度にしておきましょう。
ここでも飛距離は追求しないことが大切です。
先ほども書いたように、プロは決して、朝からドライバーをガンガン打ち込んだりはしていませんでした。
ただし、ドライバーを練習する時は、球筋、特に球のサイドスピンの方向に注意してください。
私たちアマチュアはその日の調子によって球の回転方向が変わります。
今日は右回転(スライス気味)の日なのか、それとも左回転(フック気味)の日なのか、きちんと把握しておくことが、スコアメイクに非常に重要になるからです。
最後にSW(またはAW)で5球ほどアプローチを打って仕上げにします。1球ずつ距離を変えながら打ってください。
これが、私がプロの25球から学んだ、朝の練習法です。
このコラムを読んだ人は、次回のラウンドでぜひ実践してみてください。
皆さんの明日のゴルフのお役に立てれば幸いです。