プロゴルファー
Gridge編集部
全英優勝から1年!メジャーを狙う渋野日向子選手の2020年クラブセッティング
2019年「AIG全英女子オープンゴルフ」で、海外メジャー初参戦の渋野日向子選手が優勝の快挙を成し遂げたことは、まだ記憶に新しいところです。
樋口久子さん以来となる42年ぶりの海外女子メジャーでの日本人優勝は、ゴルフファン以外の方にも大きな歓喜をもたらし、渋野フィーバーと呼ばれる現象が巻き起こりました。
2020年、さらなる高みに向け、挑戦し続けている渋野日向子選手。彼女の最新クラブセッティングを見ていきましょう!
目次
日本の女子プロゴルファー、渋野日向子選手とは?
渋野日向子選手とは、日本の女子プロゴルファーで、岡山県岡山市出身。女子プロゴルフ界の中で「黄金世代」と呼ばれる一員で、1998年11月15日生まれ。所属はサントリー。
陸上選手をしていた両親(父:砲丸投げ・円盤投げ、母:やり投げ)の間に三人姉妹の次女として生まれ、ソフトボールや野球の経験を経て、中学2年生からゴルフに本格的に打ち込みます。
初めてのプロテストでは残念ながら不合格となり、他の同世代と比べて、1年遅くプロになっています。
しかし、プロゴルファーデビューの年である2019年、日本人として42年ぶりの海外メジャー大会制覇となる「AIG全英女子オープンゴルフ」の他、「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」、「資生堂アネッサレディスオープン」、「デサントレディース東海クラシック」、「大王製紙エリエールレディスオープン」を制すなど、輝かしい成績を挙げました。
女子プロゴルファーの中でもドライバーの平均飛距離が240ヤード前後の飛ばし屋で、そのスイングの特徴は、男子の世界No.1(2020年9月23日現在)であるダスティン・ジョンソンの掌屈の動きにも似ていると言われています。
その笑顔がトレードマークで、AIG全英女子オープンゴルフ出場時、海外のメディアから、「スマイリングシンデレラ」と呼ばれる存在となり、世界中のゴルフファン以外にもたくさんの人たちの心をつかみました。
渋野日向子選手はPING(ピン)の契約プロ
渋野選手は、優勝という大きな結果を残した2019年全英女子オープン、大会中、14本すべてをピンのクラブで臨み、4日間を66-69-67-68の好スコアでラウンド。
G410 PLUSドライバーで、4日間の平均飛距離254ヤードを記録しました。
最終日12番ミドルホール(パー4)では、“ブレない飛び”を見せたG410 PLUSドライバーで見事にワンオンを達成! チャンスにつなげ、見事バーディーを奪取しました。
さらに、4日間の平均パーオン率は83.3%を記録。最終18番では、約4.5メートルのバーディーパットを決めて、劇的な優勝を飾りました。
また、2位には、同じピン契約のリゼット・サラス選手が入賞。ピン勢がメジャー大会で1・2フィニッシュを飾っています。
全英女子オープン優勝時のクラブセッティングは?
渋野選手の「AIG全英女子オープン」でのセッティングは下記のとおりです。
ドライバー:G410 PLUS(10.5度)(ロフト:-1度/フラット、ウェイト:STD)
フェアウェイウッド:3W G410 LST(14.5度)、5W G410(17.5度)
ハイブリッド:3U G410(19度)、4U(22度)
アイアン:i210 (#5~#9、PW)
ウェッジ:GLIDE FORGED(52度/56度)
パター:SIGMA 2 ANSER(プラチナム仕上げ)
渋野選手の国内ツアー2勝に続き、海外メジャーも制したG410ドライバー。
“ブレない飛び”で、果敢にコースを攻略できる安定したショットをもたらしました。
また、パターのSIGMA 2 ANSERは、フェースが柔らかいPEBAX素材と固めのPEBAXの二重構造。
柔らかい打感ながらも、音が出て距離感が合い、バーディを量産。渋野選手の優勝をアシストしました。
2020年最新クラブセッティングはこちら!
さて、2020年現在、新型コロナウィルスの影響もありスケジュール変更を行いながらも、現在は海外を中心にツアーに参加している渋野日向子選手。
2020年のクラブセッティングは、2019年とどう変わっているのでしょうか?
ドライバー
PING G410 PLUS(10.5度)
実は、2020年のクラブセッティングは、2019年のものと、大きく変化はしていない印象が持たれます。
しかし、それはヘッドが変わっていないからであり、実は、シャフトは渋野日向子選手に合わせ一新し、よりパワーアップさせているのです。
2019年、ドライバーに使用していたシャフトは、フジクラシャフトの「Speeder 569 EVOLUTION VI」のSR。これを、同じくフジクラの「VENTUS 5」のSシャフトに変更しています。
このヘッドとシャフトの組み合わせは、やさしいヘッドにハードなシャフトを組み合わせているというイメージですが、先代のシャフトよりも自然にタメが作れてリズム良く振れる、という点が採用の理由になったようです。
フェアウェイウッド
3W G410 (14.5度)
5W G410 (17.5度)
2本のフェアウェイウッドも、ドライバーに合わせて、VENTUSのSシャフトを使用しています。
ユーティリティ(ハイブリッド)
4U G410(22度)
5U G410(26度)
ユーティリティの2本は、「叩けるシャフト」のキャッチコピーを持つ、フジクラの「Speeder TR HY 75」のSシャフトを使用。
手元に最適なしなりを持たせ、左へのミスや吹き上がりを抑えつつ、ターゲットに対してデッドに狙えるシャフトを使用しています。
アイアン
i210 (#5~#9、PW)
アイアンのセッティングも2019年より変更はありません。しかし、シャフトは「MCI80」と同じものですが、RシャフトからのSシャフトへとフレックスを変更しています。
ウェッジ
52度:GLIDE3.0 52SS
58度:GLIDE3.0 52SS
ウェッジのシャフトは、スチールからカーボンへ変更。
この変更はドライバーの影響と言われており、今までのものを使用すると、ヘッドが跳ねる感じで当たっていたため、手元が緩やかに動く「MCI MILD 105」への変更が行われました。
ドライバーが振りやすくなると、他の番手にも影響を与える可能性があるため、すべてのクラブの見直しが必要になると言います。
パター
SIGMA 2 ANSER
パターは、一時フェースインサートが小さいプロトタイプを使用していましたが、現在は2019年と同じものに戻して使用しています。
スイング改造にも着手
2019年、輝かしい成績を挙げた渋野日向子選手ですが、オフの間は肉体改造とスイング改造に着手したと言われています。その身体も、特に肩周辺など、一回り大きくなった印象を受けます。
スイングは、2019年の、スタンス幅を大きく取り、低い位置に手を下ろし、グリップをするアドレスから、スタンス幅を狭め、その場で回転するという、新しいものへ移行しています。
パワーアップした渋野日向子選手の今後に期待!
常に前向きにゴルフに取り組んでいる渋野日向子選手。
2020年の成績は、予選落ちや海外でも苦戦している様子が伝わってきますが、クラブセッティングの変更やスイング変更により、きっとまた、私たちに吉報を届けてくれることでしょう。
パワーアップした渋野日向子選手、今後の活躍に期待しています!