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10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(55)

猛暑の中、今年初のラウンドは前半54回。

左にOB4発、チョロ1発。パーはひとつも取れず…。

先輩方の武勇伝を“久々だな~”と楽しく拝聴しながら昼食をいただき、意気消沈のプラットフォームの上にゴルフの楽しさを載せて、午後のラウンドがスタート。

しかし、出だしはなんと、都合3発のOBで12回のぶっ叩きで、ゴルフ復帰後の1ホールワーストスコアを樹立。

13年ぶりのラウンドの時さえあったパーも、ここまでひとつもなし。

絶好調で、すごいスコアが出るぞ! と思っていたのに…最悪。

でもここで意外な思いが胸に広がる。

“よ~しわかった! もうオレはどフッカーなんだ! 金輪際右には曲がんないんだ! 右の林の上を、大胆に狙っちゃる!!”

初めてのどフック決め打ちラウンドスタート!

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2番はフェアウェイ右サイドに池が絡む、341ヤードのミドルホール(パー4)。

ティーグラウンドが左右に2つあり、フェアウェイ真ん中に目標になる木が生えている。

右のティーグラウンドからその木の左を狙うと池も絡まず、それが以前の一番打ちやすいシチュエーションだった。

ところが、今日のティーグラウンドは左。

そしてどフックしか打てない今の現状。

ティーグラウンドを斜めに使い、池のさらに右のOBゾーンに照準を合わせる。

“わぉ!! こんな向きでいいのか!?”

あまりの景色にびっくり!

いったんアドレスを解いて、ボールに入れた線がしっかり目標に向いていることを確認する。

“よし。大丈夫。あそこから、池の上で左曲がりの弧を描き、池の向こう岸のフェアウェイに白球が弾むんだ”

真っすぐ行ったら即OB。

でも大丈夫。今日は一発も真っすぐ行ってない!!^^;

さて結果は!?

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恥ずかしくなるほどに右を向いたアドレス。

ボールに引いた線だけが頼り。

その線を信じて、右、左、と無心に振るのみ。

パチーン!

いい当たり!!

高さも充分! OB目がけて飛んで行く!!

そしてまだ上昇の途中で、キューッと左旋回を開始。

池を越えてフェアウェイに向かっている。

「おぉ~!」「ナイッショ~!」

ニヤニヤ見ていたタケシ夫妻とヨシさんが、思わずそう感嘆の声を上げる。

やった~!!

フェアウェイど真ん中だ~!

距離も出てるぞ~!!

2018初ゴルフ、ようやく開幕だ~!!

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続いて3番ショートホール(パー3)。154ヤード。

これを、右サブグリーンの右エッジから回すどフックで、本日初のパーオン!

しかもニアピン!!(誰かが寄せワンのパーを取るとニアピンを帳消しにできる、というあまりにひどいローカルルールで、ただのパー^^;)

その後もティーショットはフェアウェイをとらえ続け、もう一つのショートホールもニアピン!(しかしこれも帳消しのパー^^;)

2番から8番までの7ホールで、フェアウェイキープ率は4/5で80%! パーオン率も4/7で57%!

いいじゃん! どフックゴルフ!!

そして最終ホールへ!!

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どフック一本槍で大きく右を狙うことにも慣れ、不動の4番打者も脱出して迎えた最終ホールは、490ヤードのロングホール(パー5)。

グリーンの前には池が横たわる右ドッグレッグ。

真っすぐのアゲインスト。かなりの強風。

左ドッグレッグの8番ミドルのティーショットは、フェアウェイ右いっぱいに打ち出してそのまま帰ってこなかった。本日初のストレートボール。

“さっきはフェアウェイに残ったけど、ここじゃOBだな”

“かと言ってこの風の中を右の山裾狙いでフックしたら、左のクロスバンカーで止まるだろうか…”

“アイアンなら枠内に残るだろうけど、池越えの3打目が厄介だなぁ”

そんな思いを整理できないままなんとなくティーグラウンドに上がり、なんとなく右の山裾をドライバーで狙う。

午前中の、ぶっ叩きラウンドと同じ中途半端な狙いだ。

そしてドライバー一閃。

パチーン! いい当たりだ!

しかし、アゲンストの風をものともせずにフックし、風を右から強く受ける体制に入ると見事に煽られ、吹き上がるようにクロスバンカー左の谷に消えていった…。

そして打ち直しは…またもチョロ!!

しっかり池にも入れて、8オンの10回!!

午後も結局54回! ラウンド108回!!

……。

途中見えていた光明もいつしか消え去り、元の木阿弥…。

意気消沈のプラットフォームの上に、悲しみ、悔しさ、そして絶望も乗せて、いつものようにラウンドを振り返ることもなく、家路につきました。

そしてなんとこの日を境に…自分の中のゴルフ復活に向ける思いが、急速に失われて行きました。

(続く)