ライフスタイル
PPK
10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(48)
ずっと続けてきた、スポンジボールでの家練。
ある時“ボール拾いはなぜか上手く打てる!”ことを発見し、その動きと自分の感覚を観察。
それを再現するべく、早速打ち返したボールをマットに置いて、同じように右手で打ってみる。
でも“あれれ!?”上手く打てない。
ダフる。引っかける。ダフる。引っかける。
ん???
ブランコを揺らすように振る! の真実。
バイブルにしてきた倉本プロの『本番に強くなるゴルフ』(ゴルフダイジェスト新書)の中の言葉「ブランコを揺らすように」「振り子のリズムとタイミングでクラブを動かす」をそのまま鵜呑みにすれば、この写真のようなフォローをイメージしますよね?
言うまでもなく、鎖がシャフトで人物がヘッド。自分を時計の中心においてスイングすれば4時の位置です。
アドレスでは軽いハンドファーストなので、そのままバックスイングすれば自然にこの写真の形の裏返しになります(8時の位置)。
そしてブランコのように振り降ろし、8時と対象の4時のところでこの写真のような形にするには、アドレス(および切り返し)でできた右手首の角度を解いて真っすぐにし、逆に左手首に少し角度がつかなければなりません。
そして、インパクトに向けて重力とともに加速してきたヘッドは、身体を追い越すとともに減速しながら4時の位置に収まります。
私、うまく伝えられているでしょうか? 分かりますでしょうか?
そして結果は、ダフりとフックです。
これをこの“ブランコイメージ”が原因だとは思わず、頭の位置や重心、グリップやアドレスなどそれ以外の要素をあれこれと日々試行錯誤していたのです。
私PPKは、真面目すぎるほど真面目にこの状態を目指して練習してきましたが、それが諸悪の根源だったとは!
ではどうやって?
前回の47話でお伝えした“発見その1~ボール拾いはなぜか上手く打てる!~”は、丸めて言えば“慣性力の管理”ということでした。
これを、どうしたらいつでも再現できるだろうか?
試行錯誤が始まりました。
加速している限りは、ずっとヘッドの重みを感じていられます。
そしてその間は、アドレス時(および切り返し)の左右の手首の角度は保たれていますので、“ず~っと引っ張り続ける(加速し続ける)”ように何度も試してみました。
上手くできる日も、できない日もあって安定しません。
そこで、カタチから入ってみることにしました。
47話の終盤に記載の
“コックが球を打った後もほどけていない。切り返し時の手首の角度とひじの角度を保ったまま、身体と一体になって球を押すようにクラブフェイスにボールを乗せて運んでいる”
https://gridge.info/articles/7388
これです。
“よし、アドレス時(および切り返し)のハンドファーストをず~っと保ったままで振ってみよう”
おぉ~!
今度は上手くいきます! まずまず安定感もあります!!
でも身体が大変!
今までのように楽をしていたら、ボールに届きません。
右肘の内側と右肩がボールの所まで入って来て、左肩は後ろに回ります。まさしく“ボディターンとはこの事だったのか~”と言う感じです。
“こんな小さな振りでも、こんなに身体を使うのか~”
この方法は、左手一本および両手では楽をしてヘッドだけを動かしてしまう傾向が強く、私の場合は右手一本で打つ方がイメージも沸いてやりやすかったので、しばらくは右一本での練習を繰り返して確実性が高まってから、そのポジションに左手一本や両手で納めるようにして身体に染みこませていきました。
これがホント?信じていいの??
誰に教わったわけでもない、自分だけの方法。
“でも……。”
自分を信じて生きてこなかった残念な過去が、この自分の発見を疑がわせます。
右一本で打つ。
最初は上手くできません。
でもだんだん上手く打ててくる。
ダフらず、真っすぐポーンと上がる。曲がらない。
フィニッシュ(4時)のクラブポジションで左手に持ち替える。
“ここだぞ。ここに、この手首の角度とこの肩の向き。ここに収めるんだぞ”
上手くいかない。また右で打つ。上手く打てたらフィニッシュで止めて、左に持ち替える。
打てた! 左でも打てた! 今まであんなにフックしかしなかった左手一本で、ポーンと真っすぐ上がっていく。
両手でも打つ。これも上手く打てた! 同じように真っすぐだ!
フィニッシュで止める。この感覚を身体に染みこませる。
それにしても、今まで見たことのない景色だ。
こんな所に腕がある。
手首がこんな形をしている。
“本当にこれでいいのだろうか?”
また自分を疑う声が自分の中に響く。
信じられない。
それほど劇的に変わった。
右手一本でも、左手一本でも、両手でも球が揃う。真っすぐに。
よし、これを一発目からできるように練習しよう!
(発見その2に続く)