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ゴルフ用語のパーオンとは?パーオン率を上げることで目標スコアを達成しよう!
ゴルフをしていて、「パーオン」という言葉を聞いたことはありませんか?
「トッププロのパーオン率は70パーセント以上だ」「パーオン率が高かったからスコアがまとまった」なんて言葉を、テレビなどで耳にした人もいると思います。
実は、18ホールのうちパーオンする確率を上げるよう意識することで、自分の目標スコアをクリアしやすくなるのです。
今回は、プロゴルファーはどれくらいパーオンしているかなどの情報や、目標スコアに合わせたパーオン率の目安、さらにはパーオン率を上げるための練習方法についてお伝えします。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
パーオンとは?
パーオンとは、ゴルフ場の各ホールで定められている規定打数(パー)より2打以上少ない打数でグリーンオンすることです。
つまり、パー3のショートホールなら1打、パー4のミドルホールなら2打以下、パー5のロングホールなら3打以下で、グリーンにボールを乗せることになります。
一見、それだけならできそうと思うかもしれませんが、これが存外に難しく、ゴルフを初めてコースを回り始めた初心者であれば、1ラウンド回ってもパーオンが0、ということも珍しくありません。
後ほど詳しくお伝えしますが、スコア100前後のアベレージゴルファーであったとしても、パーオンは1ラウンド中1、2回、という人もいるのです。
パーオン率とは?
パーオン率とは、1ラウンド18ホールの中で、何%(パーセント)の確率でパーオンしたかを表す数字です。
パーオン率は、パーオンしたホールの総数を18ホールで割り、そこに100を掛けた計算式で求められます。
18ホール中1〜2回のパーオンであれば、パーオン率は約10%、2〜4回のパーオンであれば、パーオン率は約20%、といった具合ですね。
プロゴルファーと比較すれば、アマチュアゴルファーのパーオン率は当然のことながら劣る結果となってしまいますが、パーオン率を向上させることは、スコアアップにとても重要です。
それぞれのパーオン率はどれくらいなのか?自分の目標スコアを達成するにはどれくらいのパーオン率があると良いのか?以下で見ていきましょう。
プロゴルファーのパーオン率はどれくらい?
まず、プロゴルファーのパーオン率です。
トーナメントでも活躍するトッププロのパーオン率はほぼ100%なのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし実は、2020年9月現在、JLPGA国内女子ゴルフのホームページに掲載されている情報を見ても、トップの選手で79%台という結果です。
下位の選手でも50%という数値がついていますので、アマチュアゴルファーに比べればかなり高い確率でパーオンしていると言えますが、それでも、プロゴルファーのパーオン率を平均しても、その数字は100%をだいぶ下回る、約70%前後であると言われているのです。
ちなみに、2009年の国内男子ツアー、山梨県の難コース、富士桜カントリー倶楽部で開催された「フジサンケイクラシック」で、2日目、トータル8アンダーでトップに躍り出た石川遼は、7番ショートホール以外のすべてをパーオンさせ、パーオン率94%という数字を叩き出しました。
「スコアを落としようのないゴルフ」と言われたこの日ですが、やはりこのことからも、パーオン率はスコアに影響を与えるものだということがわかりますね。
スコア別に見てみよう!アマチュアゴルファーのパーオン率
トッププロのパーオン率を参考にしつつ、次はアマチュアゴルファーのパーオン率はどれくらいか、見ていきましょう。
自分の目標スコアをクリアしたいという人は、このデータに沿って、パーオン率を上げる練習をすることをオススメします。
1.100台
実は、スコア100台のゴルファーのパーオン率は、0パーセントというデータがあるのです。
パーオンをほとんどできずにラウンドしていると、100台から抜け出せなくなってしまうのです。
現在では1ラウンドのうち、パーオンを3つも4つもしているという方々でも、初心者のうちは一度もパーオンできず、ボギーやダボなどを連発するという記憶を持つ方も多いと思います。
ゴルフを始めたばかりの人たちにとって、スコア100を切るということは中級者に行くための最初の目標として掲げられますが、そのためにも、パーオンをすることを意識してラウンドしていくことで、必ず達成することができますよ。
2.90台
それでは、スコア100切を達成し、90台へとスコアアップするには、どのくらいのパーオン率があると良いのかなのか気になりますよね。
パーオン率の目安は、なんと16.7パーセント。
つまり、1ラウンドで3回パーオンすれば、スコア100を切ることができるそうです。
プロゴルファーのパーオン率と同じく、「あれ、意外と低いな?」と思う人もいるのではないでしょうか?
100を切る考え方としては、ダブルボギー(規定打数よりプラス2打)ペースで108点。
3回パーオンしたホールが3パットでボギーにできればそれよりも3打削れ、あと6回ほど、なんとかボギーオン(パーより1打少ない打数でグリーンオン)して2パットのボギーにできれば99点です。
もちろん、パーオンしたホールが3パットでなく2パットでカップインし、パーが取れれば、ほかのホールはもっと楽になりますよね。
パーオンの目標が3回であれば、最初の目標として無理なく達成できる回数だと思いませんか?
3.80台
90台のパーオン率の目安は16.7パーセントと説明しましたが、90台が定着してきたときの次の目標は、中級レベルである、80台ですね。
80台へのスコアアップにはパーオン率を1ラウンド4回にする必要があります。
つまり、100切のときに意識したパーオンの回数を1ラウンドの中で1回増やすだけであり、前半後半に分けて考えると、それぞれで2回ずつパーオンすることができれば、90切りのスコアが大幅に近づいてくるのです。
考え方は、基本的にはボギーペースで90点ですが、パーオンした4ホールをがんばって2パットのパーにすれば、3回ダブルボギーを打っても89点で収まる、といったものです。
これには、ドライバーでのある程度の飛距離アップと、アイアンで正確に狙い通りに打つ技術が必要となってきます。
ラウンド本番だけではなく、日頃からの練習場での練習などで、パーオン率を高められるような、質の高い練習が必要となってくるでしょう。
4.70台
80台が定着してきたあなた!
次なる目標は、ゴルファーの夢と言っても過言ではない、“70台”です。
70台のスコアを出すためのパーオン率は、ズバリ、44パーセント。1ラウンドで8回のパーオンです。
90切で必要なパーオンの数、4回の、実に倍が必要となるのです。
考え方は、パーオンした8回は、もちろん2パットのパー。あと10ホールのうち、寄せワンのパーを3つ取れれば、残りの7ホール全部ボギーでも夢の70台“79”が出ます。
つまり、パーオンを逃した10ホールのうち、3回の寄せワンなので、寄せワン率30パーセントが必要なのです。
こうなると、ドライバー、アイアンはもちろん、高度なアプローチ技術も必要になってくるわけです。
パーオンしたホールのパッティングを1パットで沈めてバーディを取ることができれば、少しだけ余裕が生まれますので、もちろんパッティングの精度も高めていきましょう。
リッキオの法則
上記でスコア別のパーオン数のご紹介をしました。
これらは、「リッキオの法則」と呼ばれる、「パーオン率がスコアを良くする最も重要な要素である」という法則でも示されています。
この法則を唱えたLou Riccio(ルウ・リッキオ)氏は、USGAのハンディキャップ委員会のメンバーで、コース・レイティング方式の確率に貢献した人物です。
リッキオの法則では、「95からパーオンのホール数の2倍を差し引いた数がスコアに等しい」と唱えられています。
1回2回のラウンドでは正確性が疑問視されますが、ラウンド数が多くなるほど正確性が増してくると言われています。
さきほど70台で回るためにはパーオン数が8とお伝えしましたが、95から8の倍数である16を引いたときの数字は79になりますので、ほぼ一致していると見られますね。
皆さんはリッキオの法則に自分のパーオン数を当てはめるとどんな結果になりますか?
パーオン数からはこのスコアが出るはずなのに、それよりも多く叩いてしまっているという場合は、パター数が多いかもしれません。一度検証してみてはいかがでしょうか。
パーオン率を上げるために練習すべきゴルフクラブは?
それでは、パーオン率を上げるために、一体どのゴルフクラブの精度を高めると、良いのでしょうか?
パーオン率を上げるには、グリーンに乗せる方向性と、距離感が重要になります。
それには、主にショートホールのティーショット、ミドルホールの2打目、ロングホールの3打目で使用されるであろう、ショートアイアンを練習し、精度を高めることが効果的です。
ミドルホール、ドライバーでいくら飛ばしたとしても、2打目のショートアイアンでダフってショートしてしまっては、パーオンとはなりません。ロングホールの3打目でも、同じことが言えます。
ショートアイアンは、一体どんな練習で上手くなるのでしょうか?
パーオン率を上げるためのショートアイアンの練習方法
ショートアイアンでグリーンの狙った場所にボールを落とすには、方向性と距離、この2つが必要となります。
方向性を出すには、目標に向かって正しくアドレスを取る技術が必要となります。
練習場のマットの上ではマットに対してまっすぐ立つことで目標方向に向けてのまっすぐなアドレスを取ることができますが、足元が芝、なおかつ平坦ではないゴルフ場では、自分が目標方向に向かって構えているつもりでも、そうなっていないことが多々あります。
練習場では目標を変えていき、それぞれに対してきちんとまっすぐ立てているかを確認しながら練習するようにしていきましょう。
また、距離感を養うには、同じ番手でさまざまな距離を打ち分ける練習が効果的です。
フルショットの距離から10ヤード、20ヤードと、目標距離を設定し、打ち分けていきましょう。
コースではショートアイアンをフルショットする場面は数少ないです。
ショートアイアンでいくつかの距離を打ち分けることができるようになれば、本番でもきっと役に立つことでしょう。
アベレージゴルファーはまずボギーオン狙い
パーオン率にこだわってお話しましたが、アベレージゴルファーは、まずはボギーオンを狙ってラウンドすることも良いでしょう。
ボギーオンとは、パーオンよりも1打多い打数でボールをグリーンに乗せることを言います。ボギーオンの2パットでスコアはボギーです。
すべてのホールでボギーを取ることができれば、90点です。このうち1つでも1パットでカップインすることができれば、89点でいきなり80台達成ですね。
もちろんパーオンすることでパットへのプレッシャーが少なくなりますし、バーディのチャンスも生まれますので、することに越したことはありません。
けれど、パーオンに強くこだわり、パーオン率を見て気を落とすよりは、パーオン率とボギーオン率をあわせて80%くらいを目指してみることで、気づけばパーオン率が増えているかもしれません。
パーオン率を意識してスコアアップに役立てよう!
いかがでしたか?
ゴルフを始めたばかりの人は「パーオンしてラッキー」という感覚の人が多いかもしれません。
しかし、現在の自分のパーオン率とスコアを調べることで、自分に不足しているのは何かを知ることができるのです。
例えば、パーオン率が高いのにスコアが悪ければ、パットを練習しなければならないということがわかるし、パーオン率の割にスコアが良ければ、アプローチとパターには自信を持ってもいいかもしれませんが、ドライバーとアイアンには問題があるという具合です。
いずれにせよ、自身のパーオン率のデータを蓄積して、目標のスコアとパーオン率を設定し、弱点に合った練習をすることでスコアアップを目指しましょう!