ライフスタイル
Yanagi@TPIトレーナー&ドラコンプロ
本当に「パットが大切」だと思ってる?アマチュアに大事なのはドライバー!
いまだに「パットイズマネー」を叫ぶ人が多い日本のゴルフ業界ですが、ブライソン・デシャンボーが全米オープンを圧倒的な飛距離で制したくらいから、少し風向きが変わりつつあります。
実際に、SG(ストロークゲインド)を分析すると、いかにロングドライブが大切であるかを証明することができます。
そうです!! 飛距離は正義なのです!!
今回は、SG(ストロークゲインド)を背景に、飛距離の重要性について、再認識してもらう記事を書きたいと思います!!
飛距離の優位性
ゴルファーにとってビッグドライブは憧れであると同時に、スコアを出す上で欠かせないスキルです。
もちろん、競技ゴルファーに限らず「もっと飛ばしたい」と思わないゴルファーはいません。
「いや、飛距離より精度だよ」という人もいますが、飛距離の土台が伸びて文句を言う人はいませんよね!
思いっ切り振って230ヤード飛ばせるゴルファーが、250ヤードまで飛ばせるようになれば、約10%出力を落としても過去の最大飛距離を出せる訳です。
また、ドライバーの飛距離が10%伸びているということは、もちろんアイアンの飛距離も1番手伸びます。
230ヤードが限界だったゴルファーが400ヤードのパー4をプレー場合、パーオンを狙うには
・1打目:230ヤード(マン振り)
・2打目:170ヤード(5番アイアンしっかり)
となります。
一方、最大飛距離を250ヤードまで伸ばせた場合、
・1打目:250ヤード(マン振り)
・2打目:150ヤード(8番アイアンしっかり or 7番アイアンコントロールショット)
もしくは
・1打目:230ヤード(コントロールショット)
・2打目:170ヤード(6番アイアンしっかり or 5番アイアンコントロールショット)
というゴルフになります。
ティーショットの落としどころやグリーン周りのハザード、広さによっていろいろな攻め方できますし、マン振りしてOBを出すリスクも減らせます。
そう! 飛距離は正義なのです!!
パターよりロングショットの練習が必要!!
『ゴルフ データ革命』(マーク・ブローディ著、プレジデント社、2014)を読んだことがある人には「当たり前」の話かもしれませんが、我々アマチュアゴルファーは何よりもまずロングショットを練習すべきです。
細かい説明は同書を読んでいただきたいのですが、「パットイズマネー」が重要になってくるのは、シングルゴルファーになってから。
それまでは「スコアを作る」のではなく、「ゴルフ」をしなければなりません。
何よりもまず、2打目にグリーンを狙える場所にティーショットしなければなりませんし、2打目ではグリーンにそれなりに近づけなければなりません。
それができなければ3パットで1打損する以上に、スコアを失っていきます。
例えば、「タイガー・ウッズと組んでベストスコアを目指しなさい。ただし、タイガーウッズがあなたの代わりにショットを打つのは、ティーショットだけ or ファーストパットだけです」と言われたら、みなさんはどうしますか?
おそらく、パットが極端に苦手な片手シングルの人以外は、みんなティーショットをタイガー・ウッズにお願いしますよね?
私たちが回る6500ヤード程度のコースなら、タイガー・ウッズがティーショットをしてくれれば2打目は確実にショートアイアンの距離です。
もしかしたらピッチングウェッジ以下かもしれません。
そこからであれば、アマチュアゴルファーでもパーオンの確率がグッと上がります。もちろんパーの確率もグッと高くなります。何個かバーディーが取れるかもしれません。
一方、ティーショットをOBしたり、チョロしたりと、やっとこさボギーオンするような場合は、いくらタイガー・ウッズがファーストパットを打ってくれたところで、半分以上はボギー確定です。
言われてみれば、確かにそうだと思いませんか? パターでスコアを崩すのは、シングルゴルファーの話です。
ゴルファーはなぜ「パットイズマネー」という幻想から抜け出せないのか?
頭のどこかでは飛距離アップ、ドライバー精度向上がスコアに直結する予感がありながらも、「やっぱりパットが一番重要だよね!」というゴルファーがなぜ多いのか……。
どんなにデータで説明しても、「スコアの半分はパターだから」「1番多く打つのはパターだから」と返ってくることの多いこと……。
これはパープレーをした場合の割合にも関わらず……。
パターは練習すればするだけ、必ず上手くなります。そして、1打2打と必ずスコアにも貢献してくれます。
一方でドライバーは練習してもなかなか上手くなりません。「これだ!」と思っても次のラウンドではまた違った顔を見せ、簡単に裏切ってきます。
パターと違い、飛距離と方向性を向上させるのが非常に難しいのがドライバーです。
なので、みんな確実に改善できる「1打2打」の重要性を信じたくなるのではないでしょうか。
よく考えてみてください。
レディースティーやレギュラーティー、バックティーはコース長を変えることで、難易度を調整するシステムです。
「あなたシングルハンデだからこっちの高速グリーンを使ってね!」とはなりません。
※もちろん2グリーンで運用することは可能ですが、現実的ではありませんよね?
ティーショットの飛距離によって、コースの難易度は変わるのです。
そうです!! みなさん、もっとドライバーの練習しましょう!!
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