ライフスタイル
おっ3
女性用クラブの売り上げが倍増!?女性の力がゴルフを救う!
平成
25年 860万人
26年 720万人
27年 760万人
28年 550万人
29年 670万人
30年 670万人
31年 580万人
この数字、何かおわかりですか?
公益財団法人・日本生産性本部の余暇創研が先行公開した、『レジャー白書2020』(概要)に基づくゴルフ競技参加人口です。
平成13(2001)年には1340万人と発表されているので、この20年ほどの間に、約66%も減ってしまったことになります。
こんな悲しい現実に変化が見えて来たようなのです。
その源は、『女性の力』のようなのです。
女性用ゴルフクラブが前年同時期の230%も売れている!
全国でゴルフショップを展開する『ヴィクトリアゴルフ』によると、8月の女性用ゴルフクラブの売上は対前年比230%を記録したそうです。
昨年までの落ち込みを割り引いても、この数字は驚異的です。ショップのスタッフは、この背景を以下のように捉えているようです。
『コロナ禍によって生活リズムが変化している。多くの企業が在宅勤務や時短勤務を導入したことで、趣味や余暇を楽しむ人が増えてきた。さらに、運動不足になりがちなため、もともとジム通いや体育館で体を動かしていた人が、屋外のゴルフやランニングに趣味を変えているのではないか?』
また、“非接触”を徹底するために、『レンタルクラブ』から『マイクラブ』に推移していることも一つの要因と思われます。
生活様式の変化ならば、男性も同じ環境にあるはずです。女性用クラブが売れ始めた要因は、他にもありそうです。
おひとり様の定着!
特に女性に対しては、あまりプラスの意味で使われて来なかった印象のある『おひとり様』という言葉。
『おっ3』は、この解釈をとてもポジティブに捉えています。それは、『精神的に自立しており、一人で行動できる人』という意味と思っているからです。
以前は、ゴルフ場にもゴルフ練習場にも必ず男性に伴われて来る女性が大半だったと思います。しかし、最近は女性が『おひとり様』で颯爽(さっそう)と練習場に現れたり、女性同士でラウンドを楽しむ姿が増えたと感じています。
『おっ3』の私見ですが、女性の社会進出が進んだこと、家事労働の時間が減少していることなどに加えて、男性の意識が少しずつ変わって来たこともその要因と思っています。
昔は練習場によく存在した『教え魔』が激減したこともその一例です。
一人の時間を女性も堂々と楽しむことができる社会環境に変化しているのではないでしょうか?
女性がブームを作る!
かつて一世風靡した宮里藍プロ。引退後も、第一線で活躍されています。
ブームを起こした当時は、ショートソックスに抵抗のあった男性は少なくなかったと思います。それが、今や『くるぶし男子』と言われる時代を経て、すっかり市民権を獲得した感があります。
広告の世界でも常に意識するのは『女性』です。
“F1”と言われる19歳から34歳の女性層をいかに取り込むのか? という命題に、広告主や広告会社、メディアは躍起になっています。
この範囲が時代と共に広がり、F2と言われる35歳から49歳の女性、さらにオトナの女性層もブームを作るターゲットとしてその動向が注目されています。
女性がブームを作る! それは間違いなく事実です。
受け入れ側の変化
ゴルフ場側の受け入れ体制がフレキシブルになって来たことも、女性ゴルファーにとっては喜ばしい環境変化と思います
18ホールスルー、2サムOK、カート乗り入れ、服装規定などがその好例と思います。
一時期、服装が開放的になり過ぎたと警鐘を鳴らす動きも見られましたが、基本的には、今の女性用ウェアはカラフルでファッショナブルです。
ハッキリ言って『かわいらいしいです』(笑)。
そんな女性を呼び込むことで、男性ゴルファーの受けも良くなることをコース側も理解して、女性ゴルファーに門戸を開放して来たのだと思います。
実に喜ばしいことです。
強くて可愛らしい若い力!
昨年、AIG全英女子オープンで優勝した渋野日向子プロを筆頭に活躍を続ける黄金世代や、さらに若いプラチナ世代など、強さとかわいらしさを兼ね備えた女子選手が次々と表舞台に出て来ていることは、若い女性にとっても刺激になっていると思います。
モデルのようなスタイルのプロ、太陽のような笑顔を振りまくプロ、皆それぞれに華やかなウェアをまとってフェアウェイを闊歩する様は、ゴルフをされない女性にも好感を与えていると思います。
そんな姿に「私もやってみようかな?」というモチベーションが起きても不思議はありません。
女性ゴルファーが日本のゴルフを救う!
競技参加人口が減り続け、今年の4~6月の売上が対前年比20%を切ってしまったゴルフブランドもあるそうです。
競技人口減、高齢化、新型コロナ禍という三重苦に喘ぐ日本のゴルフ界。この現状を打破して、プラスに転じる原動力は、『女性の力』なのかもしれません。
女性が自分の意思で練習場やゴルフ場に通い、思い思いのウェアに身を包んで、伸びやかにしなやかに日本のゴルフ界を変えていく。
日本のゴルフには、今こそ女性の力が必要なのかもしれません。