ミズノMP-11とピンアンサー2との付き合いが20年になりました！

筆者がゴルフを始めたきっかけは、仕事上の付き合いで「嫌々」スタートさせられたというものでした。

「まずは、僕のお古を貸してあげるから」

と、取引先の知り合いから貸してもらったクラブセットは今考えると、とてもお粗末なものでした。

アイアンの番手は一応揃っているものの、メーカーはばらばら（キャビティもマッスルバックもバラバラ）。

ウッドはアルミのような光沢のメタル。パターはパットゴルフで使うようなL字のフラット。

しかしながら嫌々始めたゴルフなので、道具にもそんなにこだわりもなく何も考えずにその借りたセットを使っていました。

「そんなクラブは使うな！　俺のを譲ってやる」

ある時、関連会社の先輩と同じ組でラウンドしている時のこと。

筆者のお粗末クラブセットを見て、大声で怒られました。

「おまえなんてクラブ使ってるんだ！　ゴルフ舐めてんのか！」

もちろん筆者にはそんなつもりはございませんでしたが、関連会社グループ内でも断トツの腕前でシングルプレーヤーのその先輩にとっては、当時筆者が使っていたお粗末クラブセットには我慢できなかったのでしょう。

「俺の使っていないクラブを譲ってやるから、今度の休みに家に来い！」

嫌々始めたゴルフが大きな転換期を迎えます。

「全部で$400でいいよ」

次の休みの日の早朝。

約束通り先輩の家にいくと、先輩はその日もゴルフに行くようで準備万端整っていました。

玄関先で「ドン！」とバッグごと渡されて、

「おまえはこれを使え！　全部揃えておいたから。セットで$400でいいよ。金はいつでもいいから」

と、10秒ほどの説明で有無もいわさず商談成立。

$400は当時のレートで約5万円ほど。

内心「譲ってくれるって、タダじゃないんですか…？」と思ったとき、その場で先輩がバッグを開けてクラブの説明をしてくれました。

「ウッドは（当時メタルウッドでは人気トップの）テイラーメイドの1番と3番、これは俺がコンペの賞品でもらったやつで新品だ。あとアイアンはミズノのMP-11。これは名器中の名器で、スイングは全部クラブが教えてくれるから心配するな。そしてパターはピンのアンサー2だ。文句ないだろ！」

ウッドはその後ブリヂストンとジャック・ニクラウスに変わりましたが、MP-11とピンアンサー2はその時から20年、一度も浮気をすることなく使い続けています。

まったくのド素人だった筆者に、名器を譲ってくれた先輩に感謝です。

まとめ

「スイングはクラブが全部教えてくれるから心配するな」

先輩のこの言葉は、当時あまり真剣にゴルフをしようと思っていなかった筆者の心に大きく響きました。

あれから20年。

調子の良い時も悪い時も、天気の良い時も悪い時もいつも一緒に乗り越えてきた伴侶のような存在。

MP-11とピンアンサー2。

それにしても20年間まったく飽きることなく使えるクラブを作ってしまったミズノ、そしてピンという会社……恐るべし。

そして、感謝です。

あらためてクラブを見てみると、鉛なんかが張ってあったりして、当時はわけも分からずいろいろやっていたんだなぁと感慨深いものがありますねぇ。

クラブから教えてもらうことはまだまだたくさんありそうです。

が、MP-11と別れるつもりはまったくないので、クラブに愛想を尽かされない限りのんびりと勉強してまいります。