Gride

ライフスタイル

SEペロしゅんすけ

競技ゴルフのススメ 倶楽部競技・研修会

今回は「ゴルフコースの正会員だけで行わるゴルフ競技会(倶楽部競技会)」についてご紹介します。

倶楽部競技・倶楽部ライフ・ホームコース・ゴルフ場会員権というセットで考えると、平成・令和の時代としては、「単なる古めかしい遺構」とも言えるし、「ゴルフの起源・本質が宿る憧れの世界」とも言えるでしょうか?

今回はその賛否には触れず、倶楽部競技会にはどのような競技会があるのか? について書きます。

体験せずとも知っておきたい?!

getty

昔は、競技ゴルフを志すとしたら、まずは、どこかのゴルフコースの正会員になるのが、ほぼ唯一の方法でした。

今では、敷居が低くて前提条件なしに参加できるパブリックなゴルフ競技会がたくさんありますから、倶楽部競技会とは無縁でも競技ゴルフを楽しめます。

なので、倶楽部競技会については「自ら体験はしておらず、知人から話を聞いて、存在を知っているだけ」でも構わないでしょう。実は、知っているというだけでも、何かの時に何かの役に立つかもしれません。

気軽に参加したアマチュア競技会で、同伴者の1人がどこかのコースのクラチャンだった、なんてこともあり得ますから。

私自身は、とある「会員数が非常に多くて超上級者もたくさんいるビッグ倶楽部」の正会員を10年ほど続けており、ハンディキャップは10をいただいています。

ビッグ倶楽部であるが故に、私は「月例杯」と「倶楽部選手権・理事長杯の予選ラウンド」くらいしか体験できていません。

「研修会に入れない(入らない)実質Bクラス的な倶楽部競技会の仲間内で若年齢の古株」というお恥ずかしいポジションを占めてます。

目指せシングルプレーヤー! 月例杯

getty

会員権を取得したら、まずは、プライベートで5~10回程度ラウンドして、スコアを専用のカードに記入・提出します。すると、最初の倶楽部(競技会用)ハンディキャップを発行してもらえます。

ハンディキャップが決まれば、倶楽部競技会に参加できます。最所は、「月例杯」に参加するのが一般的です。

多くのゴルフコースで、ハンディギャップの少ない方から順にAクラス・Bクラス・Cクラスとクラス分けがされています。月例杯は自分のハンディキャップのクラスに参加します。

例えば、自分のハンディキャップが15で、Aクラスが~12、Bクラスが13~20、Cクラスが21~だったら、Bクラスの月例杯に出場することになります。

月例杯は持ちハンデ戦であり、ネットスコアで順位が決まります。上位入賞すると記念のカップやプレー割引券などの副賞がもらえたりします。

「ネットがアンダーパーとなるスコアを出して、ハンディキャップを減らしてもらう」のが月例杯の主目的に見えます。

もちろんシングルハンディでハイレベルで安定している人も参加しますが、多くの人は「シングル(9以下)のハンディキャップの取得」を目指して参加している感じです。

目指せチャンピオン! 倶楽部選手権・理事長杯

getty

倶楽部選手権という大会があります。

「そのゴルフコースの正会員の中でその年の最強選手(チャンピオン)」を決する倶楽部競技会です。

世間ではその優勝者を「クラチャン(クラブチャンピオン)」と呼び称えます。

クラブハウスの真ん前の駐車場に車を停められるとか、豪華な専用ロッカーを使わせてもらえる、といった特典が与えられるゴルフコースもあるようです。

大会のレギュレーションとしては、ストロークプレーの予選ラウンド、マッチプレーでの決勝トーナメントと、数日間(数週間)で複数ラウンドを行って、チャンピオンを決します。

もう1つ、理事長杯という、倶楽部選手権に比肩する大会が多くのゴルフコースで行われています。

理事長杯も予選・決勝トーナメントという数日間(数週間)で複数ラウンドを行って、優勝者を決します。

倶楽部選手権はスクラッチ戦(ノーハンディ)ですが、理事長杯は持ちハンディキャップ戦であるのが一般的です。

倶楽部の中枢! 研修会

getty

ハンディキャップが規程値以下の限られた上級者達だけが参加できる「研修会」という独自の組織を設けて、研修会メンバーのみの競技会を設けているゴルフコースが多いです。

「研修会」とはその名の通り、上級者同士が正式競技ルールでラウンドして、技術・マナーをさらに研鑽していく「崇高な組織」です。

ところが、意外にも(失礼ながら)、研修会の実質的な目的・必要性は「倶楽部対抗戦に参戦するための“倶楽部代表選手”を選考・選出すること」だと言っても良さそうです。

「研修会にまつわる生々しい人間ドラマ」を時々耳にしたりします。

筆者はハンディキャップが規程値以上であるため、正会員になっているゴルフコースの研修会には入れておりません。あくまでも噂話・伝聞です。

ホームコースでの行われる競技会、それ故の特徴

getty

当然ですが、倶楽部競技会は同じコースで競技をやり続けます。なので、嫌でもコースのことが隅々まで分かってきます。

参加者がコースの正会員に制限されますので、競技参加者の顔ぶれプレーぶりも、嫌でも分かってしまいます。

こうなると、当日の天気から、自分と他の参加者のグロスおよびネットのスコア(優勝ライン)すらも、ある程度予想できてしまいます。

事前に入手できる情報はほぼすべて入手済、という状態でラウンドをする競技ゴルフです。

これはこれで、どんな人にとっても、その人なりの、何らかの有用な経験・学習になるのだろうと思われます。

筆者の具体的な経験として、持ちハンディキャップで2日間・2ラウンドする準メジャー戦ともいえる大会での思い出を書きます。

こうした大会ではたいていは予選敗退なのですが、2回ほど、決勝ラウンドへ進めたことがありました。

決勝ラウンドでは、ほぼすべてのホールのピン位置が「めったに使われない最高に厳しい場所」に切られておりまして、トンでもなくヒドイ目に遭いました。

馴染みのコースでも、ピン位置が変わるだけで、こんなにも難しくなるのか! と驚きました。

おわりに

getty

「コース(倶楽部)がゴルファーを育てる」という言葉があります。ゴルフコースの正会員になって、倶楽部競技会に参加してみると、この言葉を実感・実体験できると思います。

筆者のコースでの筆者の具体的な体験談をいくつか書きます。

・「コースが適度に荒れている(メンテナンスが追い付かない)」ので、トンでもないライからもノータッチで打たざるを得ないことも多く、黒魔術的な技(?)はある程度磨くことはできました。

・ルールに厳しくて競技に対して厳しい姿勢で向かっている先輩が多く、この部分は他の競技会に出ても困らないように、育てていただきました。

・一方で、先輩方もマナーにはあまり厳しくないです。コース・スタッフも適当なもので、時間通りスタートできない、昼休憩が突然カットされる、なんてことのもザラです。良く言えば臨機応変、悪く言うといい加減なゴルファー、に育ちました。

こんな個性的な競技ゴルファーに育ってしまった私、良くも悪くも、初対面の同伴者に「なかなかの強烈なインパクト」を与えてしまうようです。