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PAR RUSH 01

このコースは何が難しいのか? 難しさのポイントは?〜“新ラウンド日記・特別版”

かなりの腕前の方がほぼ玉砕する私のホームコースの難しさを「ラウンド日記・特別版」でお伝えしています。

今回も、腕に自信のある方を3名お連れしました!

3コース・27ホールの中でも、比較的プレーしやすいコースでしたが、この時期でもあり、難しさがありました。

何が難しいのか? ショットを振り返りながら、見ていきます。

皆さんもコースを想像しながら、ショットを考えてください!

今回もまず、このコースの難しさを紹介します!

★フェアウェイは狭いうえに、左右に傾斜しており、さらに左右にドッグレッグしていて、狙いがさらに狭められる! 林の密集度合いがきつく、入れると横に出すだけとなる!

★極端に小さなグリーンと、手前が傾斜になっているなどグリーン周りの設定の難しさ!

★極端な受けグリーンが多く、グリーンが速いこと!

これらの難しい条件が重なっていることが、距離が短いのにいいスコアが出ずに、玉砕する方が多くなる原因となっています。

今回のメンバーはそれぞれ腕に覚えがある方々でした!

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ラウンド開始前にお茶を飲みながら、このコースの難しさを丁寧にレクチャーしました。

結果。

1人が、本人は不満ながらも「83」と健闘しましたが、残り2人は共に「97」と、不本意なスコアに沈みました!

健闘をした方を含めて、全員が「またチャレンジしたい!」とのことでした。

今回の「なぜ難しいのか?」を解き明かす!

今回の「なぜ難しいのか?」を解き明かすポイントは、「ライが複雑で頭が変になってくる!」ということでした。

これをコース全体のレイアウトとともに解き明かしてみましょう!

★元々、このコースは50年以上前に、牧草地にする予定で、土地を購入したようです。

しかし、牧草地にはせずに、その土地をゴルフ場にすることになり、井上誠一の師匠である「藤田欽哉(きんや)」が、コース設計を行いました。

★藤田欽哉は、霞ヶ関カンツリー倶楽部東コースや、千葉カントリークラブ野田コースなどの設計を手がけた人物です。できる限り土地の形状をそのまま生かして、ゴルフ場にしたのだと考えられます!

★そのため、単にアップダウンがあるというような単純なコースではなく、ティーグランドからグリーンまで、傾斜が複雑に絡んだ各ホールが完成したのでしょう!

★ですから、27ホールがどれ一つとして、同じ顔のホールがないのです。

「何、これ!、とんでもなく難しい!」と呟いた各ホールの様々なボールの「ライ」!

上級者のティーショットは完璧でした。

短いミドルホール(パー4)なので、ピンまで100ヤードを切っていました。私は、そこまで飛ぶことはないので感じませんでしたが、ボールのライは前上がりの左足下がりでした。

そばで見ていると、あまり見たことのない大ダフリで、打ったボールはグリーン手前のバンカーの手前でした。

このショックが尾を引いて、アプローチでトップのミスをして、グリーンをオーバーしました。

これには伏線があり、「1番ホールから平らなライがなく、ライが複雑な組み合わせの傾斜がある」ということで、頭の中がグシャグシャになっていたのです!

そこに、このホールの「前上がりの左足下がり」という難しいライで、ショットイメージの整理ができないままに、ミスショットにつながったのです!

★その付近からショットしたことがありますが、この状況では無理に乗せようとせずに、グリーン手前のエッジでOKという心構えが正しいと思います!

コースの罠にハマりトリを叩いたのはこれでした!

続いて、このコースの罠にハマったケースです。

東の6番は打ち下ろしの100ヤードほどの、ショートホール(パー3)です。

「誰でも乗るでしょう!」と思っているあなた、これが簡単じゃないのは、プレーしてみるとわかります。

★グリーンが小さい上に、グリーンの受けがきつく、さらにグリーン手前が落ちていて、ウェッジでスピンがかかって、戻ってくることもあります。上には付けたくない、手前もダメ、ジャストな距離感が必要です!

まあまあのショットでしたが、少し短く感じました。結果は、わずか届かずにグリーンの下に落ちました!

ここから、罠にはまります。ピンの上には付けたくないと、加減したアプローチは乗らずに戻ってしまい、次の3打目は少し大きくグリーンをオーバーして、エッジに止まりました。

これを寄せたいところですが、下りですから止まりません。結局2パットのトリプルボギーの「6」になりました。

これには本人は「ガクッ」となりました。

★このホールで下に落ちてしまったら、ボギーを覚悟してまず乗せることを優先します! これが寄って寄せワンが取れればラッキーです!

この難しい「ライからどう打つのか?」と見ていたら、完璧なショット!「参った!」

続いては、難しいライに苦労していましたが、左足下がりのライからグリーンへ打ち上げて、ベタピンでバーディーを取った場面です。

ティーショットも完璧でしたが、2打目のライはとても難しいものでした。

左足下がりなので、ボールが上がり難い上に、グリーンへは打ち上げになるので、ボールが止まり難い状況です。

この状況で、ウェッジでボールを高く上げて、ピタっと止めました。しかも、距離感は抜群で、OKバーディーのショットでした。

もちろん、本人は大満足で、散々、ライが複雑でと苦労したのが吹っ飛ぶ会心のショットでした!

実は、このライからどういうショットをするのか楽しみに見ていたので、これには脱帽でした。「さすがです!」と声をかけました!

★体が左に流れないように、その場で、回転していたように見えました!