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ギア猿

Gridge編集部

9月の『ギア猿』は直輸入クラブをサルベージ!国産クラブとどう違うの?

今月の『ギア猿』は、ジーパーズ大崎 試打店からお届け! 「ジーパーズ」と言えば、ギア好きには有名な直輸入クラブ、並行輸入クラブを数多く取り扱っているお店。

なんで値段が日本仕様より安いの? とか、クラブのスペックはどうなっているの? など、気になる直輸入クラブについてあれこれサルベージしていくぞ!

なんで直輸入クラブは安いの?

まずはテーラーメイドの最新ドライバー「SIM2」シリーズのコーナーへ。

同じ場所に日本使用モデルと直輸入モデルが並んで陳列されているが、同店の粂(くめ)さんによると、やはり直輸入クラブ目当てのお客さんが多いので、そちらのモデルのほうが売れているそう。

そして気になる値段はというと、為替の変動にもよるが、比較的日本のクラブよりも安くなる傾向があると言います。

時期によっては5000~1万円もの価格差になることもあるそうです。

しかし、一般的には直輸入モデルのほうが安いイメージですが、相場によっては高くなってしまう時もあるそうなので、購入時には注意が必要です。

日本仕様とUS仕様、一番の違いは?

クラブそのものの違いとしては、一番大きな点は、シャフトが違うということです。

テーラーメイドのSIM2 ドライバーを例に挙げると、日本仕様のシャフトは
・TENSEI BLUE TM50
・TOUR AD HD-6
・Speeder 661 EVOLUTION VII
・Diamana TB 60
の4種類。

しかし、直輸入モデルには日本仕様にはない「VENTUS BLUE 5S」や「KUROKAGE Silver」が装着されています。

「以前は日本仕様とUS仕様ではすごい差があったイメージ」(QPさん)ですが、どちらも50グラム台のシャフトが標準装着されており、それほど差はなくなってきているのかもしれません。とはいえ依然として「(USモデルは)硬いものが多いかもしれない」(粂さん)とのことです。

ヘッドの差も以前はUS仕様のほうが重いものが多かったが、最近では、「ウェイトで差を付けることはあるが、ベースの部分はそれほど変わらないものが多くなってきている」(粂さん)そうです。

なぜシャフトが違うのか?

さて、一番の違いがシャフトにあるということはわかりましたが、それではなぜ、そもそも日本仕様とUS仕様でシャフトが違うのでしょうか?

というわけで、その違いを探るべく、早速試打をしてみました。

まずは日本仕様(TENSEI BLUE TM50S)のSIM2 MAX ドライバー。

200ヤードの飛距離に対して「やっぱ日本仕様は物足らんな」と負け惜しみを言う華丸さん。

次にUS仕様(VENTUS BLUE 5S)に持ち替えてみます。

素振りをした瞬間「硬い!」と、その違いに気が付いた様子。

結果、日本仕様では飛距離約196.4ヤード、ヘッドスピード約38.5メートル/秒(m/s)だったのに対し、US仕様では飛距離約206.3ヤード、ヘッドスピード39.6m/sとなりました。

少し硬いUS仕様のほうが結果が良かったということで、もう1種類の直輸入モデル、KUROKAGE Silver 60Sが装着されたモデルも打ってみることに。

すると、これまでの最長不倒を記録! ただし「ただ体が温まってきただけ」説が浮上し、あらためて日本仕様を打ってみます。

ところが、体は振れているもののシャフトが柔らかいデメリットでボールに押し負け、数字がいまいち伸びません。

というわけで、再度KUROKAGEを打ってみると、さらに最長不倒を更新して242ヤードを記録! どうやら、シャフトが軽いとフォローで腕が縮んでしまう悪癖が、シャフトが重くなることによって解消されるみたいです。

通常日本仕様のモデルは、50グラム台のシャフトが純正で、60グラム台がカスタムとなっており、カスタムだと若干値段が高くなってしまいます。

US仕様なら60グラム台でも手頃な値段で手に入れられるので、体力的に合う人は、US仕様を購入の候補に入れてみてもいいかもしれません。

「ヘッドスピードが45m/s以上ある人ならUS仕様でいい」(QPさん)とのことなので、ぜひ目安にしてください。

また「日本仕様のSを使っている人にはUS仕様のRがおすすめ」(鹿又さん)とも。ヘッドスピードは45m/sないけど直輸入モデルが使いたいという方、参考にしてください。

ところで、そうなるとヘッドスピードが40m/s前後の華丸さんに、なぜKUROKAGEがあったのかという疑問が。これに対して「握力が強い人はハードスペックでいい」(QPさん)との指摘。

最近舞台で太鼓を猛練習したという華丸さん、そのせいか、クラブスペックもハードなモノが合うようになったのかも?

タイトリストも打ってみた!

テーラーメイド以外にも、キャロウェイやタイトリストなど主要なアメリカのクラブメーカーのクラブは、日本仕様とUS仕様で異なります。

例えば、タイトリストのTSi2 ドライバー。日本仕様ではグラファイトデザインの TOUR-AD DI 5Sが純正仕様として用意されていますが、US仕様では、アルディラやTENSEIが装着されています。

ところで、アメリカのシャフトはカラーリングがシックなものが多いということに気が付いたQPさん。「Diamanaの花柄、アメリカではそういえば取っちゃってた」らしいです。

というわけで、タイトリストのTSi2 ドライバーも日米打ち比べ。

まずは日本仕様(TOUR-AD DI 5S)。安定して230ヤードを飛ばします。

そしてUS仕様(TENSEI AV RAW BLUE S)。するとやはりつかまった球で230~240ヤードを記録。

やっぱり、少し重くて少し硬いシャフトのほうが華丸さんには合っているみたいです。

日本で限定販売、直輸入なら通常販売?

ところで、日本モデルとUSモデルで流通が違う場合もあるようです。

例えば、キャロウェイのビッグバーサ ドライバー。日本では公式オンラインストアかセレクトストアのみでしか購入できません。ところがアメリカでは通常通り、ショップに並んでいるそうで、そういったモデルを店頭で確かめられるのもジーパーズのような輸入ショップのメリットです。

同様に、テーラーメイドの「P7MB アイアン」「P7MC アイアン」といったセレクトフィットストア限定モデルも、直輸入品が店頭に並んでいます。

というわけで、マッスルバック好きの華丸さんがP7MB アイアン(ダイナミックゴールド S300)を試打しました。

最初は“演出家の狙い通り(?)”に上手く打てなかったのですが、このクラブが重たいと聞き、打ち方を変えるとキャリー140ヤード(7番アイアン)、トータル150ヤード超のナイスショット!

なんとその場で「力を使わずにクラブの重さで打とう」と意識したとのこと。

しばらくゴルフから離れていたという華丸さん、間を空けるといいみたい!?

取り寄せて店頭で確認してから購入することも可能!

ジーパーズではネット通販も行っていますが、それだけではなく、気になったモデルを店頭に取り寄せてもらって、現物を確認してから購入することも可能とのこと。

店頭には、コブラの短尺仕様のドライバー(しかもカラーバリエーションもあり)のように、日本語のメーカーサイトには掲載されていないモデルも並んでいるので、“宝探し”気分でお店の中を探索しても楽しいかもしれませんね!

また、ボールも日本仕様とUS仕様が併売されていますが、なんと同じものなのに値段が違います!

例えば、キャロウェイのクロムソフト X LS トリプル・トラックの場合、日本仕様は5780円、US仕様は5380円(それぞれ1ダース)となっています。ただしUS仕様モデルはスリーブ(3個)では買えず、ダース単位での購入になります。

しかし、ここで終わらないのが『ギア猿』! 日本モデルと直輸入モデルのボール(クロムソフト X LS)、本当に同じなのか実際に打って検証してみました!

それぞれ2球ずつドライバーで打ったところ、日本モデルは約224ヤード、直輸入モデルは約227ヤードという結果に。

打っている華丸さん本人も差を感じず、横で打球音を聞いていたQPさんも「違いはない」という感想。

やはり違いはないようです。

直輸入クラブに関するギモンにも答えます!

高知県の浜野カツオさんからの質問。

「私は先日、海外モデルのドライバーを買ったのですがなんだか握り心地が以前と違う気がしています。もしかしてシャフトの太さとかも海外モデルと国産モデルで違いがあるのでしょうか? もう少し細くしたい場合シャフトを入れ替えるしかないでしょうか?」というもの。

鹿又さんいわく「シャフトにはもともとグリップを入れる前の状態の太さの基準はない。なので、純正、日本のモデル、海外のモデル問わず、シャフトの差が意外とある」とのこと。とは言え「比較的海外モデルのほうが太い」という傾向はあるそうです。

もしシャフトが気に入っているのであれば、グリップを交換して細くするという方法があります。ラバー製のグリップなら、伸ばし気味に挿すことで細くすることもできます。


今月の放送予定は下記のゴルフネットワーク内『ギア猿』公式サイトまで!