ゴルフコース・練習場
Nick Jagger
「距離が短い!チャンス!」……じゃない!サービスホールの落とし穴
例えば300ヤード前後のミドルホール(パー4)、男子プロなら1オンチャレンジホールですね。
アマチュアゴルファーの場合、こんな距離のないホールを「サービスホール」なんて呼ぶ人もいますよね。
はたして実際そうなんでしょうか?
短いパー4はコースデザイナーの腕の見せ所で、フェアウェイが狭かったり、OBゾーンが浅かったり、マウンドがうねっていたり、深いバンカーがあったり、グリーンのアンジュレーションがきつかったりなどというホールが多いですよね。
それを距離表示だけを見て、サービスホールと侮ってドライバーを思い切り振り回せば、設計者の思うつぼなんですよ。
短いホールほどトラップが待ち受けている
ショートアイアンでティーショットが打てるショートホールでも言えることですが、2打目を短い番手で打てるとグリーンに簡単に乗せられそうな気がします。
しかし、そういったホールの多くは、池や谷越え、深いバンカーなどが待ち構えていることに心当たりがあるはずです。
これらは設計者が視覚的にプレッシャーを与えることで、その結果いつものスムーズなスイングができず、ショートアイアンだけに引っ掛けてしまったり、ダフらせて池や谷にボールを吸い込ませているのです。
ホールの難易度は距離だけではないのです。
短いホールほどトラップが潜んでいると疑い、ミドルホールならアイアンでティーショットを打つことが最善なマネジメントというホールもあるのです。
仮に300ヤードのパー4の場合、150ヤードのティーショットでも、残りは150ヤードです。
そこからボギーで上がることは、比較的簡単ですし、セカンド次第では十分パーでホールアウトできるということを考えてプレーするべきでしょう。
“マエヨン”ホールのティーショットも慎重に
また「ティーショットがOBの場合は前方の特設ティーから第4打を打ってください」という看板のあるホールがありますよね。
通称「マエヨンホール」です。
これは日本独自のローカルルールで、プレーの進行をスムーズにさせるためのゴルフ場サイドの措置です。
打ち直しのボールを何発も打たれたり、ロストボールを探すのに時間がかかれば、コース渋滞の原因になるため、特設ティーがあると思って間違いありません。
このような看板のあるホールは、ティーショットに注意しなさいという警告でもあるのです。
サービスホールなんてものはありません
マエヨンホールやサービスホールと思っているホールでも、アベレージクラスであれば、約半数近くのゴルファーが、なんらかのトラップに引っかかってしまうはずです。
また、前方の特設ティーはホールの端にあったり、傾斜地にあることも多く、第4打も難しい状況で、大叩きをする可能性が高いホールなのです。
「サービスホール」。そんな甘いホールはないのです。