ゴルフコース・練習場
PAR RUSH 01
関東を直撃した台風15号。甚大な被害の惨状が残るコースをラウンドした
9月7日深夜から8日早朝にかけて、関東地方を台風15号が直撃しました。
台風の進路の東側に入った千葉県を中心に大規模な停電が発生して、その被害が長期化していることは、ニュースで報道され続けています。
送電線の鉄塔が倒れるほどの強風でしたから、ゴルフ場は停電に加えて倒木が大量に発生し、コースのクローズが長引きました。
1週間ぶりに暫定開業したコースをラウンドしましたが、こんな惨状は見たことがないほど、ひどいものでした。
今回は、台風直撃で受けたゴルフ場の被害の模様をお伝えします。
目次
千葉市で最大瞬間風速57.5メートル/秒を記録! 経験したことのない風が吹き荒れました
滅多に台風の直撃を受けない関東地方、しかもまともに東京湾を北上するという最悪のルートで上陸したために、特に台風の東側では記録的な風が吹き荒れて、様々な被害が出ました。
特に、今までに経験のない風が吹いて、ゴルフ場にも甚大な被害が出たのです。高圧送電線の鉄塔が倒れるほどの風で、ゴルフ練習場のネットの鉄塔が倒れました。
ゴルフ場の被害は想定を超えるものだったと思います。ゴルフ場にとって大事な林の木々はバタバタと倒れ、途中から折れたりしました。
さらに、これに停電と断水が加わり、多くのゴルフ場が1週間経っても、クローズのままという異常な状態が続いています。
ゴルフ場の台風被害の爪痕をご紹介します。悲しくて、直視できない惨状です。
27ホールのうち、被害の大きい9ホールは残して、18ホールで暫定開業
私のコースは、本来は東・中・西の27ホールのゴルフ場ですが、西コースの被害が特にひどく、まずは東・中コースを何とか整備して、暫定オープンにこぎつけました。
西コースはほとんど手付かずで、大木が倒れたままになっていました。
暫定オープンしたコースでも、未だいたるところに、大木が根っこから倒れてラフに横たわっていたり、林の中で倒れたままになっていたりと、強風のすさまじさを物語っていて、自然の猛威の前にはなす術がないということを痛感しました。
コースの木は約500本が倒れ、コースの景色が変わってしまいました
このコースは、林の木がとても密集していて、木の本数が多いコースでした。そして、この林の密集度合いが他のコースと比較して高いために、林に打ち込むと出すのが苦労するコースでした。
それが、今回の台風による倒木ですっかり間引かれていました。コースの景色が変わってしまったと感じるホールもあるほどでした。
台風の威力はすさまじく、大木が根っこから倒れたり、幹の途中で折れている木も多数見られました。
隣のホールとの間の木々が倒れて、すっぽりと空間ができているところも見受けました。
ラフには、倒木で未処理の木がたくさんありました
ティーグラウンド、フェアウェイ、グリーンは、一応プレーができるように整備されて、ショットに影響はありませんでしたが、ラフには枝の残骸が集められて山になっていました。
さらに、大木がそのままになっていたり、大木が切断されて積み上げられて、ラフに置いてあるところもありました。
コースには大型トラックや大型の重機は入れられません。
そのため、まだ切断されていない倒木は、2メートル程度に切断して軽トラックで運ぶしかないので、すべての撤去までには相当の時間がかかりそうだと感じました。
この間、たくさんのメンバーがコース整備に駆けつけたそうです
コースの近くに住んでいる方ばかりではなく、遠くからメンバーが駆けつけて、コース整備を手伝ったようです。
コースを愛するメンバーが、コースが蘇る努力をしてくれていたのです! 頭が下がります! ありがとうございました!
このような悲惨な状況でしたが、付近のゴルフ場は大半が1週間が経過しても、停電と断水でクローズのままとなっており、暫定でもオープンに漕ぎつけたのは、不幸中の幸いという感じでした。
これから先、ゴルフシーズンを控えてこの状況は、ゴルフ場に大打撃になることは必至でしょう。
少し景色が変わってしまったコースですが、残された林は大事に残していきたい!
自然の猛威で間引かれてしまった林ですが、これを何としても守っていきたい! それが、50年間先達が守ってきたコースの姿です!
私もメンバーの一人として、今日ラウンドしながら、それを誓いました。
早くコースに楽しくプレーできる日が訪れることを祈りながら、プレーしてきました。
「あそこに木があったなぁ」と思い出しながらプレーして、今日から新しいコースと向き合っていきます!